阪急交通社お客さま新聞

みなさーん お元気でしたか?

「阪急お客さま新聞」編集部の田中です。
私の故郷は広島県三次(みよし)市という町です。
毎年 夏休みには子供たちと帰省するのが我が家の一大イベントです。
三次はいちおう市ではあるのですが、それはもう大変な田舎で、実家のまわりは田んぼだらけ、裏には小川が流れ、天然の鮎が獲れるという、まさに「日本昔ばなし」を絵に描いたような里山の風景が広がっているのです。
 

三次 三次

都会生まれの子供たちは緑深い山河と東京のように混んでいないプールで遊ぶことをとても楽しみにしています。
東京では父子の交流が少ない為、私は1年分のこどもたちとのふれあいをここぞとばかりに凝縮して詰め込み、家庭サービスします。
たくさん日に焼け、たくさん笑い、たくさん食べて我が家の夏のイベントは終わり、帰りの列車では、日常へと引きずり戻される淋しさと疲れで意気消沈したパパを尻目に子供たちが元気にしゃべくりまくっています。
これが我が家の例年の光景です。

皆さんの夏はどのようなものですか?
またお知らせくださいね。

 

さて、今回は 再び「こたにん」の登場です。
どんな話が飛び出してきますやら・・・
 


皇居一周 約50分で東京思い出作りのバス旅

ご無沙汰しております、こたにんです。
先日は会社のメールマガジンに毎月1回掲載されているマンガにも登場させていただきました。詳細はこちらをご覧ください。会社ではマンガのとおり、いつもシャツの腕の部分をまくっております。

さて、今日は「約50分で東京思い出作り」と題してお話をしたいと思います。

東京駅、丸の内ビル、大手門、消防庁、気象庁、代官町通り、千鳥ヶ淵、半蔵門、
最高裁判所、三宅坂、井伊家屋敷跡、国会議事堂、霞が関、桜田門、日比谷公園、
銀座、二重橋、帝国劇場、丸の内仲通り


有名な場所ばかりですが、地図上での位置関係、わかりますでしょうか。東京在住の方でもはっきりしないのではないでしょうか。これらを屋根なしの二階建てバスで全部回れちゃいます。「スカイバス東京」、少し前のことになりますが、GWにはじめて乗ってきました。バスの外観と座席はこんな感じです。私が乗ったときは外国人の方がたくさんいらっしゃいました。
 

スカイバス 2階座席

東京駅の近くにある三菱ビルの前から発着しています。さわやかな春の風を感じながら、丸の内ビルの角を曲がって出発進行です!すぐにバスは並木の下を通過。バスの上から木の葉っぱがさわれちゃいますよ。屋根がないですからね!

スカイバス東京
 
ガイドさんの生説明とテープの説明を聞きながらバスは進みます。消防庁の横を曲がり、平川門が左手に見えてきます。平川門、ご存知でしょうか?殿中松の廊下で刃傷沙汰を起こした浅野内匠頭はこの門から江戸城外に出されたそうです。赤穂藩士たちは城外へ出される主君の駕籠をこの門のところで嗚咽しながら迎えたのですね。
時代劇のひとコマを思い浮かべていると、バスは代官町通りへ。代官町通りの両側の木は山桜だそうで、北側は千鳥ヶ淵、北の丸公園、武道館などがあります。千鳥ヶ淵、北の丸公園、桜で有名ですよね。
千鳥ヶ淵の交差点を左に曲がり、半蔵門を左に、最高裁判所を右に見ながらバスは三宅坂へ。半蔵門、そうです、忍者服部半蔵が護衛した門です。半蔵門はまっすぐ甲州街道に通じています(地図で確認してみてください)。これは将軍を幕府の天領であった甲府へ逃がすためだったと言われています。バスのガイドでも同じことを説明してくれますよ。

国会前の交差点のあたりに彦根藩井伊家屋敷があったそうです。その交差点のすぐ近くには桜田門が。井伊家、桜田門と言えば・・・そうです、歴史のテストに必ずでる「桜田門外の変」。「屋敷と桜田門がこんなに近いのか。屋敷をでてすぐに水戸藩士に襲われたのだな。」などと思っていると、バスは桜田門の方へ直接向かわず、国会議事堂から霞が関の官庁街を通って桜田門の前へと進みます。桜田門近辺はこんな感じです。左が桜田門の正面にある警視庁(刑事ドラマでよく出てくる)、右が桜田門です。

 

 

  警視庁   桜田門

 
その後、日比谷公園を右手に見ながらJRの高架下をくぐって銀座へ出ます。そして再度JRの高架をくぐります。ギリギリです!バスが高架にあたりそうです(笑)。皇居の二重橋のあたりへバスが進み、最後におしゃれなブランドショップが軒を連ねる、丸の内仲通りを通って、約50分の東京思い出作りのバス旅は終了です。
当日はいい天候に恵まれ、快適な時間を過ごすことができました。バスに乗って皇居を回ると左は江戸時代、右は現代の最先端の街並みです。今と昔の境界線をいく、江戸の歴史に思いを馳せる約50分の東京バス旅、いかがでしたでしょうか。
スカイバス東京の詳細は以下のホームページでご確認ください。
http://www.skybus.jp/home/index.html
それではまた!


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江戸・東京を旅しよう
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「明治時代、文学の足跡を辿るたび」〈7〉
〜漱石・鴎外・一葉の東京と作品を訪ねて〜


■明治の巨人!森鴎外
それでは皆様、前回までの夏目漱石の世界はひとまず置きまして、今から、漱石と並び称されるもう一人の明治の文豪--森鴎外の世界をのぞいてみることにいたしましょう。森鴎外は、本名を森 林太郎(もり りんたろう)、生れたのが江戸時代も終わろうとする1862年年ですから、漱石より5歳年上になります。島根県の津和野で由緒あるお医者様の家系であった森家の長男として生れた林太郎少年は物凄く優秀な子供で、幼い頃から、中国の古典や蘭学、それにドイツ語を学び、年齢をごまかし、何と19歳で東京大学医学部を“卒業”しています。今とは制度が違うとはいえ、19歳で卒業というのは、恐らく東大医学部の最年少記録ではないでしょうか。卒業後、22歳で世界最新の医学を学ぶために国費でドイツに留学し、26歳の時帰国しています。帰国後は、陸軍の軍医として、日清・日露戦争にも従軍し、最後は陸軍軍医のトップの地位「陸軍軍医総監」にまで出世しています。一方、作家としては、1890年、28歳の時に、処女作「舞姫」を発表し作家活動をスタートしました。ちなみに鴎外は「舞姫」を出す前の年、27歳の時に最初の結婚をしていますが、結婚のお話はまた後ほどにということで。

 

■無縁坂と名作「雁」
皆様、間もなく「無縁坂」とそこに隣接する「旧岩崎邸」です。無縁坂は、森鴎外の多くの小説の中でも、名作の誉れ高い「雁」の舞台となった場所です。では、ちょっと、この名作「雁」のお話をさせていただきます。この小説・雁は、鴎外49歳の作品で、主に3人の人物がおりなす一種のラブストーリーです。ヒロインの名は「お玉」。純粋無垢で可愛くてまた父親想いのやさしい娘です。お玉は父と二人で貧しく慎ましいながらも幸せに暮らしていましたが、あることで自殺未遂を起こします。その時、お玉に以前から目を付けていた末造という金貸しが、お金の力でお玉を「めかけ」、今でいう愛人ですね、おめかけさんにしてしまいます。囲い者となったお玉の住まいが、ちょうど私が立っているこの「無縁坂」の脇ににあったのです。ある時、お玉は、無縁坂を散歩する一人の美男子の青年--岡田と出会います。「出会った」と言っても二人の関係は軽く会釈を交わす程度の淡いもので、この関係からなかなか発展しません。岡田は、東京大学医学部の学生で、クラブ活動はボート部、背の高いスラっとした二枚目で性格も優しく穏やかで爽やか、まさに全てを兼ね備えた理想の中の理想の男性です。けれども、おめかけさんと超エリート学生ですから常識的に考えてもこの2人が結ばれるハッピーエンドにはなりそうもありません。さあ、お玉と岡田の恋の行方は。。。?と、まあ、縦軸のストーリーはいたって単純なのですが、登場人物の心理描写、それを取り巻く明治の時代背景、そして無縁坂を中心として、上野、池之端、湯島、根津、本郷辺りの風景描写や行間からあふれる情緒が見事に重なり、読んだあと、深い余韻が残る名作となっています。続きは是非、本を買って読んでください。文庫本で百頁程度のものですからすぐ読めると思います。

(・・・次号へつづく)

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お客さまから頂いたお声紹介コーナー
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前号の「うわじい」の新潟旅行記へいただきました声をご紹介します。

初めて拝見しました、この新聞! 新潟の旅、楽しく一気に読み終わりました。
私も年に一度は、小出から奥只見に向かったところにある芋川温泉というところに行きます、魚沼産のこしひかりのおいしさにひかれて・・・、米も水も違うんですよね。新米の時期までもう少し、楽しみにしています。
(匿名希望)

つたない旅行記を読んでいただきありがとうございます。
関西人にとって遠いイメージのある新潟ですが『魚沼産こしひかり』は有名ですね。
新米となると味も極上でしょう。
温泉旅館で早起きして散歩、朝風呂に入った後の朝ごはんで食してみたいものです。
(↑旅行先でごはんが一番美味しいと感じる私の勝手なこだわりです)

今回1泊2日の旅でしたが、随所に日本の米どころを実感しました。
(うわじいより)

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それでは 次回 又 お元気でお会いしましょう。

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