「阪急お客様新聞」ご愛読者の皆さまこんにちは!
ライター初登場の「旅するOLあきーた」です。まず簡単に自己紹介いたしますと・・・現在入社10年目をむかえ、インターネットによる旅行の販売促進の仕事に携わっています。先月までは、当社の旅行のオトク情報満載のメールマガジン「阪急たびマガ関西版」の編集長も担当しておりました。
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プライベートでは、ここ数年は毎年スペインを訪れている程の無類?のスペイン好きな私ですが、このゴールデンウィークは日本を代表する温泉地のひとつ「草津温泉」へ行ってきましたので最新情報を交えながらレポートしたいと思います!
「草津よいとこ一度はおいで、お湯の中にもコリャ花が咲くよ・・・」、「草津温泉」と聞けばつい口をついて出てくる「草津節」を思い出される方もいらっしゃるかと思います。恋の病以外効かぬ病はない、との言い伝えがあるほど、効能高い「草津温泉」。たとえば水虫なども、4日間ほど「草津温泉」に継続的に浸かると治ってしまうそうです。湧出量は日本一、毎分約36,000リットル以上もの源泉が湧出しているとのこと。
草津の主な源泉は、湯畑、白旗、西の河原、地蔵、煮川、万代の6つがあり、源泉ごとに成分が微妙に異なります。時間と体が許す限り、温泉比べをしてみたいですね。
「草津温泉」は強い酸性のお湯のため、鉄を溶かす力があるほどです。温泉の後もそのまま放出することができないため、普通の水にするために一度中和してから流さなければ、飲料水や農業用水などとして使うこともできないですし、当然魚も生きられません。中和された水はまず発電に使用し、その後農業・工業、生活の水に使われます。
↑↑一番右が当初の釘。草津温泉に浸し続けると10日間で一番左の状態に。
温泉街は歩いて散策するにちょうどいい広さであり、まずは町の中心にあるのは草津に来たら寄らずに帰ることはできない「湯畑」に向かいます。白い煙がもわ〜っと立ち上がり硫黄の香りが漂う源泉を目の当たりにしながら周辺にあるベンチに腰掛け、つるつるっと喉をすべる半熟の「温泉玉子」と焼きたての「焼きまんじゅう」をいただき街ゆく人(今回はあふれんばかりの観光客)を眺めます。
↑↑白い煙がもうもうと・・・硫黄の香りに包まれる湯畑
「湯畑」横にある「熱の湯」では「湯もみショー」が日に数回開催されています。「湯もみ」とは、熱い源泉の中に2メートルほどの板を入れて湯をかき回すことをいいます。源泉は49度など入るには少し勇気が必要な温度です。温泉の効用を薄めないために湯をかき混ぜて温度を下げるためといわれますが、入浴前の準備運動の意味もあるそうです。ちなみに、「湯もみ」をした後に、30〜40杯全身に湯をかけ、号令によりいっせいに入浴を行う「時間湯」という草津独特の入浴方法も街中で体験できますよ。「草津節」にあわせて軽快に「湯もみ」を行うショー、観客の「湯もみ」の体験時間もあるので「草津温泉」を初めて訪れたならその温泉文化を体感できるこの館を訪れることをおすすめします。
↑↑草津温泉を訪れて「湯もみ」知らずは反則です!
さて、知識はさておき「草津温泉」を肌で感じることが何よりも大事、この旅行では2つの日帰り温泉浴場と2つの外湯めぐりをしてきました。まず草津の共同浴場は温泉街を中心にそこここにあり、無料で楽しめます。ただ、源泉によっては熱すぎて入れないほどの湯も・・、その分健康増進や肌の治療に効果があるそうですが、無理は禁物です。共同浴場なので、洗い場は小さく(石鹸はご法度!)数名が入れる浴槽ですが、とうとうと熱い湯があふれ「草津温泉」の豊かな湯の恵みを感じられるのは外湯が一番かもしれません。
次に訪れた2つの日帰り温泉(有料)は風情あふれる「大滝乃湯」と眺望がすばらしい巨大な露天風呂の「西の河原露天風呂」です。「大滝乃湯」の注目は「合わせ湯」。天然温泉で効能の高い源泉が5つの浴場に展開されており、入浴する順番も決まっています。38〜46度まで、それぞれ順に湯めぐりすることで体を少しずつ合わせていくことができます。といっても、46度の湯は肩までつかれなかった私、足湯だけでも肌がしっかり赤くなってしまいました。「草津温泉」ならではの白濁の湯に、うっすらと浮かぶ湯の花が肌にまとわりつく露天風呂もつい長湯してしまう気持よさです。熱い源泉でも外のさわやかな風が頬をなで、物思いにふけながら半身浴をしたり肩までじっくり浸かって体の疲れを芯から取り除くのもよし、シャンプー、ボディーソープも完備されているので気軽に立ち寄れるところも嬉しいですね。
もう一つの日帰り温泉「西の河原露天風呂」は、「湯畑」から15分ほど歩くと、源泉がいたるところから噴き出す温泉公園の中にあります。園内に流れる川はなんとびっくり、「温泉」なのです。冷たいはず・・という期待をしっかり裏切り、足浴にぴったりの温度の湯川が流れ、そこはこれぞまさしく天然温泉!
さらにのんびりと遊歩道を散策していくと巨大な温泉池に到着、そう、なんと約150坪の大露天風呂なのです。熱い湯にさんざん浸かってきたためか、心なしかぬるく感じるほどのお湯だからこそ、ここではゆったりと自然に身を任せ、湯の中で手足を存分に伸ばして肌にたっぷりと温泉をしみこませます。露天風呂の奥にはもくもくっと沸き立つ源泉が見え、まさしく湧き出たばかりの湯に身を包まれていることを実感、つかりすぎは湯あたりのもとなので注意しなければならないはずなのについつい湯にくるまり続けたくなってしまいます。
今回は日帰り温泉施設を紹介いたしましたが、温泉街を形成する宿そのものが「草津温泉」の魅力の一つであることもお伝えしておきます。決してひとつひとつは大規模な施設ではありませんが、くねくねと細い道が続く温泉街の右に左にみる老舗宿はどの施設も実際に宿泊して比較してみたい憧れの宿が続くのです。
最後に「草津温泉」に訪れたら車で約20〜30分ほどの距離にある、ぜひ足を延ばして行きたいスポットを一つお知らせしましょう。それは「湯釜」です。草木を寄せ付けない荒涼とした山肌に忽然と現れるエメラルドグリーンの湖面が魅力的な水深約30メートル、水温18度の火口湖です。
↑↑湖水はペーハー度1.2と強烈な酸性。世界有数の酸性湖です。
以前はこの「湯釜」近くまで散策できたものの、昨年の秋より火山帯が活性化しているため立ち入れる範囲がぐっと減ってしまったとのこと、今以上に活性化してしまうと、今回見ることができたこのスポットにも入ることができなくなる可能性があり、美しい「湯釜」を見ることもできなくなる時がくるかもしれません。
ちょうど残雪がある時期のため、あまりにも美しい自然美に釘付けになり夢中でシャッターを押し続けてしまいました。時間があればハイキングも楽しめ夏でも暑さ知らずの風が吹く地とのこと、再訪時は豊かな自然を歩いて探勝したいですね。
最後に・・
草津名産の六合村生の舞茸がた〜っぷりと麺を覆い、思わず飲みきってしまうほどのおつゆに注目の「舞茸うどん」を食べることもお忘れなく!
↑↑草津で最初に舞茸うどんをはじめたお店「萬年屋」
「草津よいとこ♪」草津節が頭から離れず、体には硫黄の香りをしょって帰途に向かう私、すっかり「草津温泉」にとりこになってしまった私でした。
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江戸・東京を旅しよう
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「明治時代、文学の足跡を辿るたび」〈5〉
〜漱石・鴎外・一葉の東京と作品を訪ねて〜
■『三四郎』と東京大学
私、尾上一途、これから皆様を漱石の代表作の世界にご案内したいと存じます。名作『三四郎』の重要な舞台となった東京大学でございます。しかしながら、私、今、雑司ヶ谷霊園を出たところで、ここから本郷の東京大学まで、直線で4kmとちょっとで大した距離ではないんですが、いかんせん真っ直ぐな道がありません。ちょっと複雑なルートを歩きますので時間がかかってしまいます。その代わりと言ってはなんですが、歩きながら少し小説『三四郎』にまつわるお話をさせていただきます。
『三四郎』は、漱石42歳の作品です。ストーリーを簡単にお話しましょう。熊本の高校を卒業し、東京大学文学部に入学した主人公三四郎が、里見美禰子(みねこ)や野々宮宗八をはじめ、様々な人物と出会い、恋をし、悩み、成長していく縦軸に合わせて、日露戦争の戦争景気に沸く当時の時代背景が横軸として描かれています。人物の活き活きとした個性や設定の妙、情景描写の鮮やかさ、鋭くユーモラスな文明批評、といった漱石の筆が冴え渡る名作でございます。皆さんも遠い昔、夏目漱石の小説をお読みになったことがおありになると思います。私も、中学や高校の頃、読書感想文指定図書、なんかで先生から読まされた記憶があります。漱石の小説は、中学生や高校生でも、その年代なりに面白いものなのですが、大人になり、それなりの人生経験を経て初めてその深さが理解できる、ともいわれております。
ちなみに、小説『我が輩は猫である』のモデルになった猫が死んだのがちょうどこの頃です。漱石には面白い一面があったようで、この時、猫の死亡通知を身近な門弟に送っています。なんでも、葉書の回りを黒く塗るほどの懲りようだったそうです。小説にもあるとおり、この猫には最後まで名前をつけなかったそうで、漱石は猫の遺骸を自宅の庭に埋めた祭、そのお墓に『猫の墓』と書いたそうです。鏡子夫人も心得たもので、墓の前にカツオの切り身と鰹節を供えたそうです。
■東大のシンボル・赤門
と、いうことで雑司が谷からぷらぷら歩くこと1時間ほど、東大のシンボル「赤門」が見えてまいりました。皆様、「そもそも赤門とは、どういうものなのか?」と申しますと、江戸時代、将軍家の姫君が大名家に嫁いだ際、奥方になった姫様の住居の門を赤く染める習慣があり、赤く染められた門という事で「赤門」と呼ばれるようになりました。こちらの東京大学は、元々は加賀金沢前田家の上屋敷跡でありまして、1877年(明治10年)、東京大学として使われるようになりました。この東京大学の赤門は、文政10年(1827年)、11代将軍--家斉のお姫様が前田家にお嫁入りした際に作られたものでございます。
赤門には一つの不思議な習慣というか約束事がございまして、どういうことかと申しますと、「赤門は火事で焼けてしまっても再建してはいけない」というものです。と、いうことで、火事の多かった江戸の街では、残っている赤門は少ないのです。ですから、この東大の赤門は数々の災害を免れ生き延びてきた貴重な史跡なのでございます。
漱石は『三四郎』の執筆にかかっている時期、しばしば早稲田の家から、東大に勤務していた寺田寅彦を訪ねています。「天災は、忘れたころにやってくる」の名言で有名な寺田寅彦は、万能の天才とうたわれ、漱石の親友であったことはよく知られています。小説『三四郎』の中に登場する野々宮宗八は、寺田寅彦がモデルであったといわれています。
(・・・次号へつづく)
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お客さまから頂いたお声紹介コーナー
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今回も温かいコメントをいただきました。
いつもありがとうございます。
○★こんにちは...。今月号の六義園の桜のお写真、とっても美しい姿を堪能させて頂きました。朝・夜の、また違った趣きを楽しませて頂きとっても嬉しく楽しい気持になりました。そして、江戸・東京を旅しようのコーナー、実は私の出身校の校歌を作詞して下さった方があの、森鴎外さんです。(森 林太郎氏)その様な訳で一層熱心に拝読致しました。
毎度感じる事ですが、スタッフの皆様方が多岐に亘り実に様々な情報を掲載して下さるので本当に有り難く、感謝の思いで繰り返し繰り返し読ませて頂いております。その上でプリントアウトして保存もさせて頂いております。何気ない様に見えてその実、掲載する迄に沢山のご苦労と葛藤(?)がお有りでしょうネ・・・。でも読者はその辺りもちゃんと理解し、新鮮な情報、勉強になる情報、心温まる情報などシッカリと受け留めておりますので、これからも業務と健康に支障を起こさない程度に宜しくお願い申し上げます。
又、先月号で私の『最近の阪急さん、オプショナルツアーが多く無いですか?』との問い掛けに、品質管理と安全運行に最重点を置いております、とのお答えは納得の行くものです。趣旨が理解出来ました。
そうですね、私達もフリーターイムが有ると散策やショッピングを楽しむ事がありますし、旅の楽しみ方も多様化して来ておりますので一概には如何なもの???とは言えないかも知れませんね。中身が濃くて安全で感動の旅を体験出来る事が一番ですもの。
有難う御座いました。今後もどうぞ宜しくお願い申し上げます。★
(小畑京子さま)
→いつもありがとうございます。
「行動の継続」が一番しんどくて、また逆に言えばどれだけ自分が強いかということを量られているような気がしています。人間ですから一喜一憂したり調子の悪いこともありますが、自分たちに今できることを粛々と行っていくことが人生を後から悔やまない唯一の道と言い聞かせ(?)ながらこれからも新聞を続けていきたいと思っています。
品質と価格のバランスは確かに難しいです。本来は品質と価格は相反するものではありませんが、品質を最重視するとどうしてもツアー原価は高くなってしまいます。要はバランスということなのですが、高くて品質が良いものを作るのはある意味簡単ですので、一定の範囲内でお客様にリーズナブルに感じていただく価格を如何に作っていけるか?に企画担当者は日々格闘しています。
お客さまの目線で感じられたことは今後ともビシビシご指摘ください。
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○阪急交通社のエミールさん、こんにちは。いつもお世話になっております。
六義園の枝垂桜の綺麗な写真を拝見しました満開で良かったですね。
私は、浜松市に在住ですが桜と言えば山梨県の「身延山の枝垂桜」が大好きです。
樹齢四百年の大木で、高さが20メートルから垂れ下がる枝に上から下までびっしりと花をつけ、満開になった様はそれは見事で言葉にはなりません。
今年も、3月29日の日曜日に行って来ましたが天候にも恵まれて最高でした。
身延山久遠寺の境内に大木が、三本ありとても見ごたえがあり圧巻でした。
その他、境内の西側にはいくつかのお寺があり、その周辺にも沢山の大木が桜が満開で見頃を迎えており、大勢の観光客で大賑わいでした。
私は、生まれも育ちも東京、板橋で六義園や小石川後楽園には子供たちを連れて、良く散策を楽しんだ思い出があります。懐かしく感じました。
先月、3月16日〜24日まで憧れのイギリス9日間のツアーに参加してストレス発散が出来ました。
ヨーロッパは、東欧・中欧・北欧・スペイン・ホルトガルまで網羅したので又、秋にオーストラリアを予定しています。
ところで、我が家は浜松ですが関東版(成田発)のパンフレットが届くのがとても遅いので不満(頭にきている)なのです。
先月のイギリス旅行の時も、パンフレットが来たのですぐに予約を申し込んだのですが私の希望の日はすでに満席とのことでした。
同じ、ツアー仲間たちに聞いたところ去年の秋頃には予約したとの事でした。
それを聞いてよけいに頭にきた。どうかパンフレットを東京地区と同時に発送する様に、担当者にお願いして下さい。宜しく、期待しています。
(斉藤一彦さま)
→今年は一旦寒くなりましたので桜をじっくり楽しむことができましたね。枝垂れ桜は私も大好きです。
可憐で優雅で「和」の雰囲気がとっても出ています。 桜の中で一番桜らしいと言えるかもしれませんね。
トラピックス倶楽部の発送に関してですが、関東版の場合大体毎月20日〜25日(月により変わります)から発送し始め、約1週間で配り終える流れになっております。
浜松が特に配送が遅くなっているわけではないのですが、ツアーはトラピックス倶楽部とは別(例えば新聞やDMなど)でもご案内しておりますので、そちらの方で満席になったのかもしれません。本来満席になった出発日は広告紙面から外すのですが、入稿から発送まで数週間かかりますので、入稿時には空いていたものがご自宅に届く頃には満席になっているケースも稀にございます。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんがご了承頂ければ幸いです。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
皆さまも良い連休をお過ごしでしたか?それではまた来月をお楽しみに!
次回も旅好きなOLが登場予定ですよ〜!
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