みなさん、こんにちは!お元気ですか?
先日、来年度新入社員の採用面接官を経験しました。
とかく「近頃の若いモンは・・・」と言われますが、どうしてどうしてなかなかの可能性を秘めた“金の卵”達と話すことが出来ました。
そういえば、十六年前、僕が阪急交通社に入社した時も、「近頃の若いモンは・・・」と言われていました。
いつの時代も若者の本質は実は変わっていないのかもしれません。
今の若者は内面は素直でいい人間なのに、自己表現が下手なのかもしれませんね。
彼ら彼女らの声をいくつかご紹介しましょう。
○「これからの旅行会社に必要だと思うことは?」の質問に対しては?
「お客様の声に耳を傾け」「お客様に喜ばれる旅作り」という答え。
「うん、なかなか頼もしいぞ!そういう社員がどんどん阪急にも入ってきて欲しい」
○自分の性格の分析
長所「人の面倒を見ることが好き。世話役を頼まれるとイヤとは言えない性格」
短所「人のことばかり考えて自分のことを後回しにしてしまう」
おいおいホントか〜?
河島英五の歌「時代おくれ」じゃあるまいし。
ちょっと面接官受けする模範解答を準備してきたんじゃないの〜?
という面もありましたが、フレッシュでキラキラした目をした若者も数多くいました。
旅行業界の未来も明るそうです。
業界内部にいる私たちも常識や慣習にとらわれることなく、広い視野と感性でアンテナを張っていなければと心を新たにした一日でした。
さあそれでは、今回もたくさんのお声をいただきました。
ありがとうございます。
ご紹介しましょう!
☆お客さまからの声&お返事コーナー☆
○「何事だろう」とワクワクしながら封を切ったらお手紙のような新聞が入っていたので一気に読んでしまいました。
イタリア駐在時代のお話は私の中で「絶対に行きたい国イタリア」になっている気持ちをとてもひきつける特集でした。
今後もこのような旅行雑誌には記載していない"ないしょ話"をたくさん聞かせてください。中には批判の声もあるようですが、私のように楽しみにしている者もたくさんいるという事を忘れないで下さい。(E・S様)
<お返事>--ありがとうございます。皆さんにお手紙を書くような気持ちでこの「ないしょ話」を書いています。
○興味深く拝読しました。良い企画ですね。
海外旅行も不安事情が多くて期待やうれしさよりも心配や不安が多いと思います。九・一一のアメリカテロ後、トルコ旅行を申し込みました。
多くのキャンセル者が出ていて成田に着いてから参加を後悔しましたが、意を決して行った所、実に快適でした。空いていて観光もスムーズで楽しかったですよ。中国のデモも下火になってもう大丈夫でしょう。
(M・K様)
<お返事>--テレビでは一番ショッキングな場面を映していますが、こういう時は現地は空いていて旅行するには実はねらい目なんですよ。
アメリカテロ当時、私はフィレンツエにいましたが、観光地も美術館も信じられないくらいに空いていて来られたお客さまはたっぷりイタリアを満喫されていましたよ。
○8年前大阪の友人と海外旅行の話題になり、お互い利用している旅行社のことで「どこを利用しているか?」との問いに「K社、N社、J社」と答えたら、
彼「阪急は安いぞー!一般にツアーは夜遅くホテルについて朝早く出発するからホテルは寝るだけでシャワーで充分だろ?」
私「うん」
彼「外国の食事はもともと口に合わないだろ?」
私「うん」
彼「グルメの旅でもないだろ?」
私「うん」
彼「だったら安い方がいいだろ?」
私「うん」
彼「他社で2回行くところを阪急なら3回行けるぞー」って
ことでそれ以来阪急でもう海外旅行十回を超えました。
お客さんはそれぞれの価値観で旅行を選ぶのです。(M・H様)
<お返事>--うれしいような悲しいような複雑な気持ち・・・
安くて内容てんこ盛りはトラピックスの魅力でもありますが、最近は品揃えを増やしてきているんですよ。比べてみてくださいね。
○私も真似して色紙で「花びら」を作って友達の手紙に同封しました。
友達、びっくりしてました。ヒントをありがとうございました。
今度は紫色の色紙で"しょうぶ"を折って入れようと思っています。
昨年イタリアに娘と行きました。
もっと早くこの新聞が手元に欲しかったと思いましたね。(A・S様)
<お返事>--そう言ってもらって正直とってもうれしいです。どんどん真似てくださいね。
○ 桜の花びらに始まり、優しい笑顔のスナップ写真。
温厚そうで家庭的みたいで、思っていた通りでした。(ウフフ)
私の"ないしょ話"をひとつドイツロマンチックスペシャルの帰路、
JAL機内での出来事です。
「ただいま乱気流の為、機内は大きく揺れておりますが、大丈夫です。他の飛行機も揺れておりますのでご安心下さい!」とパーサーのアナウンス。機内は大爆笑でした。
イタリア大好きですが、ヴェネツィア、フィレンツエは未だ行ったことがありません。ゴンドラに乗ってカンツオーネを歌うのが夢です。頼りにしてますよ。(Y・O様)
<お返事>--ユーモアってホントに人の心を豊かにしてくれますよね。イタリア人もユーモアが大好きですよ。
○春先便りで桜の花びらが・・・これに浮かれたわけではありませんが、阪急さんのお世話で海外旅行へ行ってきました。
お客さんの中にも団体行動のルールが守れない人もいます。
添乗員はお客に遠慮せずはっきり言った方がいいと思います。
企画に関してはできるだけ直行便利用でお願いします。
写真交換会は個人情報保護の問題もあるので会社としては関わらない方がいいと思いますね。又編集者は黒子で良いのです。客に言われてホイホイ出てくるものではありません。(T・M様)
<お返事>--僕自身は人見知りで決して出たがりではないのですが、少しでも知ってもらいたくて図々しくも写真で出てきてしまいました。恐らく最初で最後だと思います。写真を見ての感想で「もっと細身の人かと思っていました。
いえ、決して太っていると言うわけではなく・・」というお声もありました。こういうものを書く人は、細身の文学少年のようなイメージなのでしょうか・・?
残念でした。僕は学生時代柔道をやっていたのです。
神経は結構繊細なつもりなのですが・・。そうでもないか、ハハハ
○桜の花びらに田中ファミリーのそんな微笑ましいエピソードがあったと知り感動しました。花びらは大切に大好きな中国書の"栞"にアレンジして保存します。E・I様)
<お返事>--つたない手作りの花びらを大切にとっていただいているようで、うれしいです。ありがとうございます。
○なんと楽しいお話でしょう!気取りのない語り口。
それでいてキチンとツボを押さえた謙虚な配慮のこの新聞は価値ある冊子ですね。毎月のトラピックス倶楽部は専用ラックを買って全て大切に保存しています。作り手の情熱、思い、温もりを感じ、しっかりと伝わってくるからです。これからはこのお客様新聞もそのラックに仲間入りです。(K・O様)
<お返事>--有難うございます。永久保存版としてとっておこうと思ってもらえるような"入魂"の新聞を書いていきたいと思っています。
○楽しい新聞を送付していただきまして本当にありがとうございました。
新聞の届いたその日はちょうど「新車」の来る日で車庫の掃除に、銀行にと忙しかったのに、あまりの面白さと興味深い記事が多くて玄関で立ったまま読んでしまいました。自他ともに認めるお買い物上手な私が一番信頼して安心してお任せできる阪急交通社はやっぱりそこで働いておられる方々が皆、"人の喜ぶことの大好きな"方の集まりなんだなと改めて思いました。又トラピクックスのツアーに参加するのが楽しみです。
私は自宅から空港まで自分で運転していきます。
そこから旅のはじまりなんです。ああ〜 ワクワクしてきました。(T・Y様)
<お返事>--旅って「行く前」、「最中」、「帰国後」と最低3回楽しめるんですよね。
ワクワクすることは心身を健康にします。これからもどんどんワクワクしてくださいね。
○添乗員さん希望を1〜2ヶ月前にリクエストしておりますが、
希望が叶わないのはなぜでしょうか?
<お返事>--誠に申し訳ございませんが、すべてのお客様のご希望にお応えすることができませんので、原則添乗員の指名はお受けしておりません。
同乗した添乗員ともう一度同行したいと思っていただけることは旅行会社としてうれしい限りです。その他にもサービス精神旺盛な添乗員を多数揃えておりますのでぜひ、色々な添乗員と同行して比べてみてください。
○海外国内を問わず必ずといっていいほど各旅行会社指定のおみやげ屋さんに連れていかれますがなぜなんでしょう?(T・M様)
<お返事>--このようなお土産店はもともと外国では言葉の問題への対応と当地の名産品を紹介する為、国内では限られた時間内で効率よく(場所、時間、広さ、団体観光客対応など)お買い物を楽しんでいただくために出来てきました。
又お店から協賛金という形で協力してもらい、ツアーの代金を安くするという役割もあります。皆さんも旅慣れてこられて以前ほどお土産の必要を感じられなくなった面もあります。又、一部の売り込みが激しい悪質な店などもあって、最近では当社ではお客様から評価の低いお店への立ち寄りを停止したり、厳重注意をしたりしております。
又、事前にどのようなお店に寄るのかをパンフレットや栞でご案内するように心がけております。トイレ休憩を兼ねたり、試食が出来たり、製作実演が見れたり、お茶が出たりという良いサービスもあります。だからといって、「買わないのは申し訳ない」と思われることはありません。あくまでご自身で欲しいと思われた時だけご購入ください。
海外の場合は悪気がなくとも違う商品が入っていたり、不良品が入っていたりする場合もありますので、ご購入の際には内容が間違っていないかご自身の目できちんとご確認くださいね。
*一人参加の旅について*
○一人参加の旅で一言。一年半前、お一人様歓迎の日にトルコを旅しました。
行く前は一人旅は初めてでドキドキしましたが、友達も出来、今では一緒に旅行したりする仲になりました。一人旅も気楽でいいものねえ〜と思えるようになりました。
「相部屋を〜」との意見がおありのようですが、初対面ですし、気が合えば良いのですが合わない時には長い旅、つらさだけが残るのでは?想像しただけでも私にはできない事を思っています。追加料金のことを考えますと確かに痛手ではありますので、一人参加歓迎日を増やしていただければ幸いです。(K・S様)
○他社が実現している「一人旅、三人旅」支援シリーズなどを阪急でもやって欲しい。我々のごとく高齢者になりますと2人連れで旅することが出来ない場合もあります。無理して一人参加すると「高額負担」を強いられることになります。
「低価格で過酷なスケジュール」で有名な貴社ですが、高齢者に優しい内容のツアーを実現してください。そのことが貴社の発展にプラスになることを信じています。ちなみに他者との相部屋は希望しません。(M・U様)
<お返事>--阪急トラピックスは"お得感のある旅"(内容満載でこの価格)が魅力でもありますが、最近は品揃えの幅を拡げて「ゆとり旅」、「一人参加応援日」、「5つ星ホテルに泊まる」、「ビジネスクラスに乗る」など色々企画しています。
どうぞ見比べてください。
○「一人旅を多く企画して欲しい」「一人部屋料金を安く設定してほしい」とは思いますが、「相部屋制度」は私は賛成しません。見ず知らずの人と相部屋は嫌ですね。
この新聞企画は大変良いことだと思います。今後、益々がんがんやってください。応援しますよ。(R・Y様)
○桜の花びらとても心がこもっていましたよ。思わずニタッとしました。
以前はよくトラピックスを利用していたのですが、オプションが高いとか買い物店が多いとかでこの所参加しておりませんでしたが、改善されましたでしょうか?
でも又、トラピックスで楽しい海外旅行をしたいと思いました。(この新聞のおかげで)会員誌は他社と比べると一番良いです。
一人参加の相部屋はしない方がいいと思いますよ。以前参加して嫌になりました。相手と合わなかったら旅の楽しみが台無しになってしまいますよ。(M・K様)
<お返事>--皆さん、いろいろなご意見をお持ちのようです。と共に弊社の未熟さも痛感しております。一気にすべてとは参りませんが、まずは国内旅行からおひとりでも参加しやすいコースを(一人参加応援日、相部屋可能など含め)少しづつでも増やして行きたいと考えております。
例:トラピックス倶楽部6月号国内五十五ページ、七十八ページなど。
それでは今回引き続きイタリア話に入りましょう!
時間にルーズなイタリア人
イタリアって血液型がA型の人にはキツいかもしれません。
A型の人って時間や約束をきちっと守りますよね。
必ず約束の時間の三〇分前には集合場所に着かないと心配っていう人が多いんじゃないでしょうか?
イタリア人は一般的に言って待ち合わせの時間にはまず来ない。
約束の5分前に来るなんてありえません。
例えば
「家でパーティーをするからおいでよ」
「いいね!行く行く。何時から?」
「8時でどう?」
「OK!」
って言って、8時に行ってみても誰も来ていない。
料理も何も全然準備できていない。
8時半を越えた頃からパラパラ人が集まり始め、盛り上がってくるのは9時を越えてから。
そしてパーティーは日付が変わっても一向に静まる気配なし。
なんてことはごく当たり前に起こります。
これがイタリア流です。
会社への遅刻も多いです。
イタリアもミラノやローマはいっぱしに通勤ラッシュがあります。
(東京とは比べものになりませんが)
日本では、2〜3分おきに列車が正確にやってきます。
車両故障でダイヤが乱れた時には、ホームには「お急ぎのところご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません」のアナウンスが連呼されるわ、到着駅で、遅延証明が出されるわ、サラリーマンは猛ダッシュで階段を駆け上がるわとみんな遅れを取り戻そうと必死になります。
遅れるとみんなに迷惑がかかるからです。
イタリアでは、朝のラッシュアワーであろうがお構いなしに突然、地下鉄やバスが来なくなります。
ホームにはなんのアナウンスもありません。いつ来るかもわかりません。
イタリアで遅延証明などおそらく一〇〇年後も発行されることはないでしょう。
イタリア人はつぶやきます。「あ〜あ、しょうがねえなあ」
そして会社に三〇分遅刻します。でも誰も責めません。
もちろん本人も「ごめんごめん、電車の遅れで迷惑かけちゃったね」なんて謝りもしません。
イタリアでは遅れる方も遅れを待たされる方も時間に追いまくられていません。
「そんなこともあるさ、人がやってることだから」
少々の遅れは全体には影響ないと捉えています。
時間を無駄遣いしているようで、ストレスのない「人間を中心」に置いたイタリア人と時間を効率的に使っているようで、人間が時間に振り回され「ストレス」だらけの日本人。
どちらが豊かな生活と言えるのでしょうか?
人間の生活を便利にする為に色々やっていることが却って人間を苦しめている面があります。
今の日本は、「スピードアップ」、「効率化」、「無駄を無くすこと」に一生懸命になりすぎている。
「集団ヒステリー」とさえ感じます。
日本を出て外から見るとよくわかります。
観光業界に携わるイタリア人は、イタリア人の中では、かなり時間を守る人達です。
日本人が時間や約束に厳しい人種だと知らされているからです。
できるだけ遅れないよう心がけていますが、イタリア社会全体がそういう感じですから、結果約束の時間に遅れてしまうこともあります。
例えば、「バスの配車時間の十五分前にはスタンバイして待っておくように!」
とこちらからバス会社に依頼します。
これなどは正に日本流です。
彼らには十五分も前に来る理由が心の奥底では理解できません。
約束の時間より5分遅れてきたドライバーに「遅れちゃだめじゃないか!」
と怒っても「何怒ってんの?5分くらいたいしたことないじゃない。楽しく行こうぜ」ってなもんです。
この感覚、日本人には永久に理解できないかもしれませんね。
これがイタリア人です。
イタリア旅行を楽しむ為の一番の秘訣は何だと思いますか?
答えは「郷に入れば郷に従え」です。
「なんだ、当たり前のことじゃないか」と思われましたね。
ちなみにこの諺を英語でなんていうかご存知ですか?
"When at Rome, Do as The Romans do!"
(ローマに来たら、ローマ人が振舞うようにやれ!)です。
英語でローマが出るくらいですから、イギリス人やアメリカ人
からしても「イタリアに来たらイタリアに従うしかないんだな」
と思ってるってことですかね。
皆さんもイタリアに行ったら、イタリア人のやることを真似てみましょう。
イタリア人の気持ちが少しわかるかもしれませんよ。
ちなみに私の血液型は何型だと思います?
正解はA型。几帳面なA型。
イタリアに着いた当初、僕はイタリア人のいいかげんさと気遣いのなさが大嫌いでした。
でも今は大好きですよ。イタリア人の良い面も悪い面もひっくるめて。
どこか憎めないんですよねえ、根はいいヤツなんです。
結構、優しくてかわいいところあるんですよねえ。
(つづく)