今年は早めの台風上陸や地震などあり心配でしたが、やっと梅雨明けです。
さぁ、夏休み本番、みなさまの夏休みのご予定は如何でしょうか?

<今月のヘッドライン>
○イタリア人のバケーション
○お客さまの声・コーナー
○新コーナー 添乗員のないしょ話1
○江戸・東京を旅しよう8



=お客様新聞のメール配信を開始致しました=
本号よりお客様新聞をメールにて差し上げております。
お知らせにはご自宅のパソコンで「お客様新聞」が印刷出来る様、仕組みを作成しておりますので、
これをご利用下さい。またPC上でお読みいただくことも可能です。

=お客様新聞の郵送サービスを終了致します=
4月にご連絡させて頂きました様に本新聞は次回30号を持ちまして無料発送のサービスを
終了
させて頂きます。今後はメールでのご利用をお願い申し上げます。
継続して紙面送付をご希望のお客様には、郵送実費を頂く事によりお送りさせて頂きますので、
大変恐縮ですが、80円切手6枚(6か月分)を編集部までお送り下さい。
(切手のみ受付ます。他の方法でのお支払いはご遠慮ください)


○イタリア人のバケーション
イタリア人は一年のほとんどを休んでいるイメージがあるかもしれませんが、実は国民の休日は日本よりはるかに少ないのです。お正月も一月一日のみ休みで二日からオフィスへは普通に出勤です。ただ夏のバケーションはたっぷりとります。人により違いますが、三週間くらいが平均的でしょうか。その間何をするか?ほとんどのイタリア人は海に行きます。豪華海外旅行をする人達はごく少数です。海でのんびり過ごします。自分で別荘を持っている人もいれば、友達の別荘を借りる人もいます。別荘と言っても豪華別荘ではなく、ロッジに毛の生えた程度の庶民的なものです。そこで自炊をしながら海沿いでのんびり家族と過ごすのです。結構、地味ですよ。

イタリア人は小麦色の肌を好みます。夏には徹底的に肌を焼くのです。肌の手入れなどほとんどしないので、それでなくとも紫外線の強いイタリアのこと、肌がシミでぼろぼろになったとしてもおかまいなし。夏にはとにかく肌を焼き続けるのです。夏に色白なのは恥ずかしいという気持ちなのかもしれません。 “美肌”という意識はほとんどないようです。

そして長い長いバケーションも終わり、気分も一新、休み明けには、仕事に邁進するかと思いきや、そうはならないのがイタリアらしい所。しばらくはバケーションはどうだったああだったと余韻に浸りながら、一週間くらいは呆けていてほとんど仕事になりません。それが許される社会、それもイタリアです。なんてったって“ヴァチカン市国”を擁するイタリアはキリスト教カトリックの総本山。カトリックでは「就労は罪」「日曜に仕事するなんてとんでもない、日曜日は休息日」という考え方ですから。日本人も見習いたいですね。 そういえば昔のテレビコマーシャルにこんなのがありましたね。「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」ビジネスの世界ではスピードが命とよく言われますが、長い目で見ると大した差はないのかもしれませんね。


いつもお便りありがとうございます。
人気のページ、○お客さまの声をコーナー別にご紹介しまーす!

【もう一度行きたい国】
イタリア・カナダ・イギリス・オーストリア
今まで行きたい国を選んで旅をしてきたので、もう一度といわれるとあまりにも多いですね。
(70代 I・Y様)
チュニジア
今年の二月に参加しましたが、八つの世界遺産を巡る充実の旅です。
古代ローマ様式のキャピトル神殿に感動!
(50代 K・O様)
東欧4ヵ国
シューベルトの冬の旅を思わせる様な雪景色。とうとうと流れるモルドウの流れ。
クラシック音楽そのものです。
(70代 S・T様)
イタリア(ミラノから南部まで)
(70代 D・K様)
中国江南方面(何度でも)
中国は江南地区、特に揚州・鎮江・無錫・運河の見える下町は特に好きです。
のんびりと癒してくれるところが多くあり、飽きを感じさせないと思います。
(70代 R・Y様)
*編集部より*
もう一度行きたい国、みなさん色々な思い出の中からというと難しいと思います。特に印象が強かった国、ゆっくりと過ごせた所長い間心に温めてから訪れた場所、数えるのは難しいですね。

【旅行に持っていって重宝!】
大判薄手のハンカチーフを2〜3枚。黒い帽子に日によってリボンのように斜めに巻いて、旅の服装のマンネリ化に刺激を与えています。
(70代 S・T様)
醤油のミニパックを持参。醤油は胃液の分泌を活発にし、消化を助ける働きをするほかに強い殺菌力があり、大腸菌などを短時間で死滅させる働きがあるため、必ず持参して特に魚料理に使用している。
(70代 S・A様)
醤油のミニパック(一日2袋分)
(70代 R・Y様)
「ポコポコ」という名の小さなセラミックヒーターがなんといっても便利。グラスさえあれば、ミネラルウォーターをそこへ注ぎ、コーヒーからインスタントラーメンまで何でも作れます。
(60代 K・Y様)
不自由さを不便とせず、行った先で種々と考える事。
(70代 D・K様)
スペインマドリッド空港ではセキュリティチェックが厳しく、一人一個の手荷物をと言われます。特大の半透明ゴミ袋を持っていれば、土産物、ポシェット、ボストン等を簡単に一つにまとめられます。次回の旅では必ず持参しようと思います。
(70代 I・Y様)
拡大した地図・磁石・湯沸しポット
(60代 K・S様)
*編集部より*
スカーフ1枚で装いに変化が付いたり、お醤油で身体を守ったり、みなさん旅の達人の感がします。ポコポコ音のするヒーターはお部屋で過ごす一時のBGMみたいですし、空港のセキュリティチェック対策として、一つの袋にまとめてしまうのは便利ですね。

【旅に向けてしていること】
旅のテレビ番組を見る
(70代 K・T様)
年金の中から旅行にまわすための積み立て。でも、どうしてもオフシーズンの12月や1月の安い時期を考えざるを得ません。
(70代 D・K様)
年齢的に気軽に旅を楽しもうと思い、荷物に圧倒されないよう季節を選んでいます。ポケットを活用したり衣類は3日分、バック又は小さいリュックの重さは2キロ以内。両手には荷物を持たないようにしています。歩き方は転倒しないよう、一直線をかかとから着地すると姿勢が良くなり血圧も安定します。
(70代 S・T様)
衣類は旅行が終わると捨ててきます。日本にいると捨てたくてもまだ着れるととっておくのですが、結局着ません。海外旅行で思い切って衣服の整理をしています。海外へ行く度に荷物が少なくなり、帰りにはスーツケースの半分の半分(1/4)になります。
(50代 S・T様)
中国語会話(中級クラス)を月に4回(70代 R・Y様) 歴史の勉強はできるところからしてほかには情報収集。
(60代 K・S様)
*編集部より*
次のご旅行までの期間には色々と調べたり楽しみがあると思います。また、今までの経験から旅の工夫をされている方の話を伺うと感心してしまう場面が沢山あります。そんな発見や経験が次の旅を楽しくしてくれるのだと思います。

【旅たび珍事件!】
バルト三国のあるホテルでセーフティーボックスにパスポートと現金など2人分預けました。外出から帰ってきて引き取りにいくと、私のパスポートがない!2人で青くなって探してみてもない・・・。もしかしてセーフティーボックスの中に残っているのではと確認しに行ったところ、ボックスの奥に入っていました。渡す時係員も私もちゃんと確かめなかったせいでした。それ以来丈夫な紙袋に入れてから預けることにしています。
(60代 A・F様)
*編集部より*
旅行先での「紛失」息が止まりそうになりますね・・。でも、そこで落ち着いて「もしや?」と考える事がとても大切です。パスポート見つかってよかったです。実は添乗員も同じ事、何事も経験が一番の教師なんです。そんなドキッとした経験から、手際よく確実な業務ができるようになるんです。

【新聞28号を読んで】
早速、先月コラムにあったイタリア人の様に足の付け根から足を出して買い物に出掛けました。姿勢も良くなるし、女っぷりも少し上がるように思います。
(50代 C・S様)
活字が大きく、コメント部分が太字なのでとても読みやすい。「こんなちょっとの変化で」と思うようなことで本紙が読みやすくなったり読まなくなったりするものですね。
(60代 A・F様)
27号の「阪急の社員に質問」が無かったので残念です。毎号読みたいと期待しています。添乗員の方にも是非登場していただきたいです。
(60代 S・Y様)
自由時間にスーパーマーケットへ入るのが楽しみという方がいらっしゃいましたが私も同様です。近所に配るお土産はここで買うことが多いです。あまりの安さにビックリ!おすすめですよ。
(60代 F・M様)


こんにちは!村山です。みなさんお元気でしたか?
さて、この夏みなさんはどちらかへ出かける予定はありますか?家でゆっくり過ごされる方もいるかもしれませんね。私はこの夏、阪急の旅を利用して秋田の大曲花火大会と長良川の鵜飼へ行く予定です。鵜飼見学のツアーは既に行かれたお客様にお陰さまでよい評価をいただいております。鵜飼見学はバスツアーで初登場!期待大です。もしかしたら読者のみなさんの中で同じバスに乗る方がいらっしゃるかも!?

そして個人では大阪、千葉、家族と福島へと8月は予定がてんこ盛り!食生活を整え夏バテに負けずに全国へ飛んでいきます!みなさんのお話もメールやFAX、お手紙でお聞かせ下さいね!
しばらく「世界の偉人」は勝手ながらお休みさせていただいておりますが、他にもコーナーを作ろうと考えたのが「添乗員のないしょ話!」毎月連載とは限りませんが、ときどき出てくるコーナーの一つとしてお楽しみください!


○添乗員のないしょ話1
村山  添乗員のないしょ話、待ち望んでおられた方も多いのではないでしょうか。今回は5名の添乗員のみなさんにお話を伺います。まずはご紹介から。
♂Nさん 添乗歴:海外・国内共に20年
♀Sさん 添乗歴:10年(海外6年 国内4年)
♀Kさん 添乗歴:6年
♀Iさん 添乗歴:12年
♀Mさん 添乗歴:ひみつ

では早速質問させていただきます!添乗員でよかった感激した!という出来事を聞かせてください。
Iさん 今まで興味のなかったところへも行けて、それによって自分の世界が広がることと、もちろんお客様に喜んでもらえることです。
Sさん バースデーやハネムーンのお祝いをさせていただいたときに泣いて喜び「一生忘れません!添乗員さんはSさんで良かった!」とおっしゃっていただけたときですね。
Kさん 沖縄に駐在していたことがあるんですが、戦跡地へ行った時、平和の礎で沖縄戦でご主人を亡くされた婦人とたまたまそこへお墓参りにきていたアメリカの老婦人(その方も沖縄戦でご主人を亡くされていた)が偶然ではあるが話をされ、お互い抱き合ってないている姿を見たときは胸が痛かったけれど、簡単な通訳のお手伝いができてとても嬉しかったです。
Nさん すごい体験ですね。私は色々な職種の方とご一緒できて話がはずむことです。それと別れ際のお客様の笑顔・・・これで疲れも大変だったことも吹き飛びます!
全 員 そうそう!!
村 山やはり喜んでいただけることが私たちの喜びとやりがいだと改めて感じますね。個人的にも気になりますが、この秋(9〜12月)にオススメの国や地方はどこか教えてください。
Sさん ハワイとスペインの島ですね〜。
Nさん 南半球。季節も日本と逆で暖かいので寒いのが苦手な人にはいい時期です。大自然が満喫できるのもいいですね!
Iさん 私も南半球。特にニュージーランド。自然と子羊、お花がとてもきれいです。
Sさん 秋といえば、9月の下旬から10月上旬のカナダメープル街道です。どこまで走っても真っ赤な街道に感動ですよ〜!
Mさん 10月頃はドイツロマンチック街道の紅葉。11月〜12月はクリスマスマーケットツアー!楽しいし、掘り出し物が見つかるかも・・・。
村 山  暖かい場所か紅葉・黄葉と季節を感じられる場所が良いのですね〜。ありがとうございました。次回も引き続きこのメンバーに話を伺います。お楽しみに☆


○江戸・東京を旅しよう8
忠臣蔵と元禄の風景〈8〉
超名門セレブの吉良一族 今から300年前、ここは本所松坂町。現在の両国三丁目です。私、尾上一途、赤穂の浪士たちと共に吉良上野介の屋敷跡にやってまいりました。屋敷跡と申しましても現存するこの一角は旧吉良邸のほんの一部で、かつてこの回りは全て上野介の屋敷でございました。
吉良家は紛れもない名門で、その祖先は清和源氏まで遡り、室町時代には、足利将軍家御三家の一角を占め大きな権勢を持っておりました。いっとき、没落していたのですが、上野介の曾祖父、ひいおじいさんに当たる人が、徳川家康に取りたてられ、その後吉良家は徳川将軍家に仕えることになります。
吉良家の領地、愛知県吉良町では、当然、上野介の評判も非常に良く、今でも「領民から慕われた名君であった」と言い伝えられており、「忠臣蔵」などは「元禄事件」と苦々しく呼び、長らく「忠臣蔵」映画の上映もタブーだったそうでございます。実際、吉良上野介が教養・知性・品格を併せ持った名君であったとする説を唱える人は今も日本中に数多くいらっしゃいます。

ついに吉良屋敷に討ち入り ところで、討ち入りの服装についてですが、赤穂浪士といえば、全員が黒地に白の衣装、左襟には「播州赤穂浪士」、右襟には個人名、「大石内蔵助良勇」!いかにもかっこいいイメージがありますよね。
しかしながら、皆様の夢を壊すようで申し訳ないのですが、現実には、その日のいでたちは、各自が自由な服装であったそうでございます。 さて、討ち入りの年元禄十五年の暮れは例年にない寒い年で、討ち入り前日の十三日から雪が降り続き、当日十四日の未明にはやみました。
赤穂浪士たちは、三個所に分かれての集合。集合時間は八ツ半、今の午前2時です。腹ごしらえと身支度を終え、それぞれの場所から吉良邸に向かったのが七つ刻、今の午前4時です。皆様、いよいよ討ち入りです。討ち入りは表門組と裏門組の二手に分かれて決行されました。

旧吉良邸跡に入る 吉良家の家臣団のプレートがあります。小林平八郎、清水一学。文武に秀でた人物であったとのことです。浅野家家臣の上野介に対する恨みは理解できますが、敢えて申せば、歴史の偶然でたまたま仕えていたお殿様が吉良上野介であったために彼らは、突如として襲ってきた赤穂浪士によって殺されてしまいます。武士の習わしといってしまえばそれまでですが。。。
皆様、討ち入った赤穂浪士達が、倍の人数の吉良家の家臣達を相手に、一人の死者もだすことなく大願成就を成し遂げた理由が分かりますか?最大の要因はやはり「季節」と「時間」でしょう。冬の午前5時前後といえば、人が最も寝入っている時間です。
想像してみて下さい。真冬の寒い明け方、突然、武装した殺人集団が練りに練った計画のもと、襲ってきたのです。更には、赤穂の浪士達には、「復讐」という最強の動機がありました。吉良家の家臣達も武士とはいへ、なすすべも無かったことでございましょう。

何故、回向院(エコウイン)へ? さて皆様、赤穂浪士たちはついに、宿敵吉良上野介の首を取りその目的を果たしました。彼らはここから浅野家の菩提寺泉岳寺まで歩いて凱旋するのですが、吉良邸を出た後、先ず、回向院(えこういん)に向かっています。
何故、浅野家とは縁もゆかりもない回向院に向かったのか?大石内蔵助はこのように考えていたと思われます。 「討ち入りが成功した直後、吉良上野介の実子の養子先である上杉家と一戦交えることになるかもしれない。その際、隣近所に迷惑をかけないために広い場所がある回向院に向かおう」。
いかにも気配りの効いた戦略家-- 大石内蔵助らしい考えです。吉良邸から回向院まで約50m。歩いてほんのすぐ傍です。ということで、赤穂浪士たち一行もこの回向院の前までは来たのですが、回向院側は関わり合いになるのを恐れ、入場を断り、結局、浪士達は境内には入れなかったそうでございます。
でも、せっかくですからちょっと入ってみましょう。 この回向院にはある人気者のお墓があります。中村次郎吉、またの名を鼠小僧次良吉!。鼠小僧は、忠臣蔵の時代から百年後、1800年代前半の人物です。若い頃は建具の職人なんかをして真面目に暮らしていましたが、ばくちで身を持ちくずし、大名・武家屋敷といったお金持の家専門に狙い、人を傷付けることなく、盗んだお金を気前よく貧乏人に分け与えた義賊として庶民のヒーローに祭り上げられました。
鼠小僧は、実は2度捕まっています。1度目は軽い刑で済んだのですが、2度目となるとさすがに勘弁してもらえず、市中引き回しの上、鈴が森の処刑場にて獄門と相成った次第でございます。。 鼠小僧が義賊なりヒーローなりであったかどうかははっきりとは分かりませんが、このお墓には、ギャンブル好きな人は言うに及ばず、「するりと入れる」ということで、受験生にも御利益が絶大だということでございます。

【つづく】