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こんにちは。お客さま新聞編集部の田中です。

この阪急お客さま新聞では、私はかなり個人的なこともお話しさせていただいています。(今回の冒頭もそういう話ですので、お好きではない方は読み飛ばしてください。)

昨年末、母が逝去し、それを追うように2月に父が逝きました。(私は山登りが好きなのですが、富士山の日<2月23日>に旅立ちました。)

親が子より先に亡くなるのは、世の常ですから、それはしかたがないことなのですが、私には両親の死後に恐れていたことがありました。
それは「親がいない家に帰る淋しさ」です。(私はひとりっ子です。)

これまで、帰省した時には、家にはいつも「人の温もり」がありました。明かりがありました。
それが親がいなくなり、ひと気のない家に帰る。残された親の遺品に埋もれ静けさと淋しさにうずくまる自分の姿。
それは想像するのも恐ろしい光景でした。

しかし。

実際にその場に立ってみたら、私は自分が思ったよりも、冷静でいられました。
その理由ははっきりとはわかりませんが、ある程度受け入れる覚悟ができていたこと、子供として、親に生前してやれることはしてやれた、という自己納得感があったからかもしれません。

葬儀や役所手続きなどで実家に約1週間滞在しましたが、ひとり鍋をつつきながらお酒を飲んだりして、けっこう優雅にやっていました(笑)

ひとりごとで親父やおふくろと会話しながら。

そして、その気持ちが落ちつくキッカケになったのは、実家近くに住む叔母の気遣いでした。駅からタクシーで家に着いたのは、夜7時くらいでしたが、家には電気が灯っていました。叔母が、私が暗い家に帰るのは淋しいだろうと、点けておいてくれたのです。

「人生は思い出でできている」と誰かが言いました。

楽しいことも、うれしいことも、悲しいことも、辛いことも、それらの感情すべてが自分の人生を積み上げています。親が亡くなっても私の人生は続いていきます。

またひとつ、かけがえのない思い出ができました。

さあ、気を取り直して、今月も阪急お客さま新聞!です。

春がやってきました!新年度も元気満開で参りますよ~!どうぞお楽しみください。

★☆★ 3月号の目次 ★☆★

1. お客さま投稿コーナー :まわりで見つけた春
2. 今月のお話(しおりん):おうち時間にハマったこと&春のお出かけ
3. 阪急たびコト塾のすすめ:古事記入門講座をレポート(関西エリア)

4. お客さまからお客さまへのお便り
5. お客さまからの声
6. 編集後記

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