2019年10月29日出発 まだ見ぬ絶景に出会うスペイン探訪10日間
※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。
2019年10月29日出発ツアー添乗員レポート
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- 添乗員/金光 早苗(かねみつ さなえ)
- 大変お待たせいたしました。「まだ見ぬ絶景に出会うスペイン10日間」の旅日記をお届けします。書きたいことが多すぎて、400文字内に収めるのに大変苦労しました。驚きに満ちた今回の旅。思い出をぎゅっと詰めた旅日記を通して、共に過ごした時間を楽しく思い出して頂けたらとても嬉しいです。日本のおよそ1.3倍の国土を持つスペインは、ヨーロッパ大陸で3番目に大きな国です。大西洋と地中海が交わり、アフリカ大陸とも近いイベリア半島は、古来から歴史と民族の十字路でした。それ故、異なる宗教や文明が織りなす様々な魅力がスペインには詰まっています。列車や国内線を使いながら、効率よく見所を巡るこのツアーは私のお気に入りのツアーの1つ。今回フリータイム中に行く事ができなかったモンセラート。いつかご案内できたら嬉しいです。
- 1日目
- 10月29日
- ★成田空港→デュッセルドルフ→フランクフルト→マドリッド(コートヤードマドリッドプリンセサ泊)ANAのイメージカラーと言えばブルー。空の青と思っていたのですが、実はギリシャ神話の海の波と風を鎮めたと言われる海の神様「トリトン」の青。海と空の違いはあるものの「旅の安全」を願う気持ちを込めて「トリトンブルー」と呼ばれているそうです。制服も青い印象が強いですが、実はオレンジ系の制服を導入した時代も。大阪万博に合わせてイメージチェンジした制服は、夏は青と白・冬は黄色と茶色のAラインのミニスカート!飛行時間も超ミニの26分!(同区間の飛行時間は通常1時間10分)当日東京ー大阪間は、連日満員。パイロット達は競って早飛行時間にトライしていたそうです。同じ飛行機で移動する仕事なのに、なぜこうもおしゃれ度が違うかフライトアテンダントと添乗員。ルーベンスの三美神に負けないこの体型がいけないのか?それとも、メイクレッスンに行くべきか?
- 全日空のラウンジにある「スターウォーズジェット」の模型。私が以前乗った時は、入口で椅子に座ったヨーダーがお出迎え。
- 秋色に染まるセゴビア。とても綺麗でしたね。
- 2日目
- 10月30日/晴れのち小雨/10〜20 ℃
- ★マドリッド⇔セゴビア(連泊)スペインは世界的に有名な画家を輩出した国としても知られ、本日はスペインを代表するゴヤの作品が充実しているプラド美術館とピカソのゲルニカで有名なソフィア王妃芸術センターへ。絵画には色々な解釈がありますが、ガイドさんにより新しい見方を発見できるのがこの仕事の楽しいところ。プラド美術館のベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」や「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」などを通し、スペイン・ハプスブルグ家の栄光と消えゆく炎のきらめきを判りやすく説明して頂けて、とても勉強になりました。お昼にシーフードバエリアを頂いた後は車内でシエスタ。セゴビアでは、古代ローマ人の高い土木技術を用いて建設された水道橋が皆様をお出迎え。大聖堂の貴婦人と呼ばれる美しいセゴビア大聖堂・白雪姫(ディズニー)のお城のモデルにもなったアルカサルを訪れ再びマドリッドへ。
- スペインを代表する料理のひとつパエリア。実は、スペインに米文化を運んできたのはイスラム教徒なのです。
- この時期ならではの、聖者の骨(HUESOS DE SANTO DE YEMA)のお味はいかがでしたでしょうか?
- 3日目
- 10月31日/晴れ/10〜18 ℃
- ★マドリッド→トレド(アルフォンソⅥ泊) 古代ローマ時代から要塞都市として栄え、異なった宗教施設や建築様式を今に残すトレドは、様々な魅力に満ちた世界遺産の街です。中でも私の一番のお気に入りの場所は、約260年かけて造られたスペイン・カトリックの大本山トレドの大聖堂。約750枚のステンドグラスにキリストの生涯の20の場面が描かれた高さ約30mの主祭壇。聖歌隊席の頭上には、天使が吹くラッパの様に床に平行して伸びる17世紀に造られたパイプオルガン。見るもの全てが素晴らしいのですが、私が一番好きなのが「微笑みの聖母マリア像」。慈しみに満ちたマリア様の笑顔を見る度に、トレドに来られて良かったと思います。エル・グレコが描く「オルガス伯の埋葬」で有名なサント・トメ教会をご覧頂き昼食へ。タホ川に囲まれたトレドのパノラマポイントへ。ミニトレインで再びライトアップされた姿を見に行かれたお客様も。
- トレドの大聖堂にある微笑みの聖母マリア像。そっと母親の顔に触れる幼子イエスの姿も可愛らしいです。
- パノラマポイントから見たトレドの全景。エル・グレコが描いたトレドと、ほぼ変わらない姿を今に残しています。
- 4日目
- 11月1日/晴れ/17〜28 ℃
- ★トレド→コルドバ→セビリア(バルセロ レナシミエント泊)マドリッド・アトーチャ駅よりスペインの高速列車AVEにてコルドバへ。スペイン語でモスクという意味のメスキータ。コルドバのメスキータは、モスクの中に聖マリア大聖堂がある世界でも珍しい建物。現在モスクとしての役割は終え、大聖堂として使われています。イスラム教徒が祈りを捧げるメッカの方向を示す美しいミフラーブやモスク時代の円柱の森。その中に突如として現れる白亜の大聖堂。ここを訪れたカルロス5世は、メスキータを壊し大聖堂を造った事を嘆いたそうです。しかし、イスラム教徒が去った後もメスキータが当時の美しさを損なわずにいられたのは、大聖堂の存在があったからだと思います。セビリアでは、テレビ局の催し物でスペイン広場が見られず、代わりにアメリカ広場へ。セビリアを代表するタブラオ「EL Arenal」は、食事もフラメンコも最高でしたね。
- モスクだった建物の中に造られた大聖堂。異なった建築様式が織りなす美しさ。
- 以前は写真撮影は一切禁止でしたが、最後の踊りは撮影OKになっていてびっくりしました。
- 5日目
- 11月2日/雨のちくもり/9〜23 ℃
- ★セビリア→ジブラルタル→ロンダ(マエストランツァ泊)ヨーロッパとアフリカを結ぶ玄関口であるジブラル。ジブラルタル海峡は大西洋と地中海を結ぶ交通の要所として、また軍事的な意味でもとても重要な場所です。歴史の流れの中でイギリス領となってしまったジブラルタルですが、天気もイギリスの影響を受けてしまったのか、メアリーポピンズ並みの風と雨。晴れていたらご案内しようと思っていたケーブルカーも運休。そんな中、皆様に笑いを届けてくれた「鼻だけリンゴスター」のジェリーさん、ありがとうございました!途中休憩所で購入した柿とチェリモア。あまりの美味しさにほっぺが落っこちそうでしたね。近代の闘牛の原型をつくった伝説の闘牛士「ペドロ・ロメロ」ゆかりの地としても有名なロンダですが、一番の見所は自然の造形美。日中とライトアップされ陰影が深くなった渓谷の美しさを見られるのは、ロンダに泊まる人の特典ですね。
- ロンダの深い渓谷。あまりの迫力に吸い込まれそうになります。
- 展望ポイントから見る昼間のヌエボ橋(新しい橋)も美しいですが、ライトアップされた姿も素敵でしたね。
- 6日目
- 11月3日/くもり時々晴れ/14〜19 ℃
- ★ロンダ→ミハス→グラナダ(パラドール泊)ロンダに別れを告げ、コスタデソル(太陽海岸)を見下ろす白い村ミハスへ。スペインは世界第2位のアーモンド生産国。ミハス名物ガラピニャーダ(アーモンドに砂糖や蜂蜜をからませ炒った物)は私のお気に入りのスィートの1つです。過ぎ去りしイスラム王朝の栄光の象徴「アルハンブラ宮殿」。アラヤネスの中庭の水面に映るコマレスの塔の美しさは、何度見ても心に残ります。同様の建築手法で有名なのがインドのタージマハールですが、その建築年はアルハンブラよりも遅れること約300年。アルハンブラのアラヤネスの中庭を参考にして造られたと言われています。今日は、アルハンブラ宮殿敷地内にある15世紀に建てられた修道院を改装して造られたパラドールに宿泊。雨で床が濡れて滑りやすいのでテラスへのドアは閉められていましたが、可愛くお願いしたらドアを開けてくれました。スペイン人には可愛く見えたのかな?と嬉しくなってしまいました。
- 作りたてのチュロス、とても美味しかったですね。
- イスラム建築の最高傑作アルハンブラ宮殿。繊細な装飾に目を奪われます。奥には張り子の犬を思わせるライオンの噴水。
- 7日目
- 11月4日/晴れ/18~25 ℃
- ★グラナダ→バルセロナ(グランホテルハバラ泊) 彩り豊かな朝食をパラドールでゆっくりと頂き、グラナダ空港へ。がしかし、待てど暮らせどバルセロナ行きの飛行機が来ない。搭乗開始時間どころか出発時間を過ぎても入らぬ放送。「利用便、マラガ空港から出発に変更」やっと流れたアナウンスに乗客騒然!英語が判るスペイン人に助けられ、スーツケースを受取りマラガ空港行きのバスへ。グラナダからマラガへは約130km。新宿から宇都宮ぐらいの距離。マラガに着陸できてなぜグラナダに到着できなかったのか??バルセロナ近郊の強風による航路変更と言うのは嘘で、実は「パイロットが飲酒していたのが判って緊急着陸」したのでは?と皆様想像力を膨らましておりました。空港が変わっただけで機体の変更はなく、席はそのまま。約4時間30分遅れのバルセロナ到着となりましたが、「無事当日中に着いてよかった」との皆様の優しい言葉に救われました。
- アルハンブラ宮殿のアラヤネスの中庭にて
- やっと搭乗~。こんなにお天気が良いのに一体何があったVueling。私達がマラガに移動するより、飛んでグラナダの方が早かったと思うのは私だけ?
- 8日目
- 11月5日/晴れ/13~20 ℃
- ★バルセロナ(連泊)2026年完成予定のサクラダファミリア。ローマ法王も訪れ正式に教会として認められた教会の内部は、まるで柔らかな木漏れ日に包まれた森の中にいるような独特なつくり。エレベーターに乗って上からの景色も写真に納め、カタルーニャ音楽堂へ。小さな花で彩られた柱や、天井から光の雫が落ちる様子を描いたステンドグラスなど、細部までこだわった装飾はガウディとはまた違った女性的な美しさを感じさせます。子供達の為の歌と踊りも見られてラッキーでしたね。お昼は今回のツアーで一番好評だったレストラン「CAN ROS」へ。スペインオペラの一種サルスエラが料理の名前につけられた、スペインの魚貝の寄せ鍋「サルスエラ」。魚貝の煮込みが奏でるハーモニーに皆様の舌もトロットロ。午後はピカソ美術館やサン・パウ病院 カサ・バトリョを訪れたりと、思い思いのフリータイムを楽しみました。
- サグラダファミリアの生誕の門には、主任彫刻家 外尾 悦郎さんの代表作15体の天使像があります。
- 私の大好きなカタルーニャ音楽堂。別名花の音楽堂に相応しく、至る所に花があしらわれています。
- 9日目
- 11月6日/晴れ/11〜20 ℃
- ★バルセロナ→チューリッヒ→デュッセルドルフ(機中泊)本日は予定を変えて、7日目に行く事ができなかったグエル公園とカサ・ミラへ。グエル公園は、もともとブルジョワ階級向けの庭園住宅地になる予定でしたが、中心からのアクセスの悪さがネックとなり、ガウディとパトロンのグエル氏の夢は破れてしまいます。日焼けしないように散歩できる道や雨水を貯める貯水槽、廃材を使ったベンチや市場を開く場所など素晴らしい構想を練っていたガウディ。庭園住宅になっていたら彼の作品を今のように見ることはできなかったかもしれないですね。波打つ曲線や、甲冑に身を包んだ騎士を思わせる屋上の煙突が印象的なカサ・ミラを観光後、バルセロナ空港へ。乗継時間が短いので、定刻に出発してくれないと困る!と思っていたら大幅な遅延の表示。ナンテコッタと真っ青になっていたら、突然搭乗開始の表示。ナンテコッタ!と急いでゲートに向かったところ、大幅な遅延は誤りで10分ほどの遅れと判りホッと一息。
- グエル公園の人気者。全長2.4mあるオオトカゲ。
- 当時から「あくびの家」「骨の家」などと呼ばれていたカラバトリョ。内部は海を思わせる青色がふんだんに使われ、細部に渡りガウディのこだわりを感じる事ができます。
- 10日目
- 11月7日
- ★デュッセルドルフ→成田空港到着 チューリッヒ空港出発が遅れ、デュッセルドルフ空港到着地では逆さになった「成田行き」の看板を持ったANAのスタッフが待機。ジブラルタルの豪雨に始まり、バルセロナ行きのフライトの利用空港変更に大幅な行程変更。帰国日の乗継ぎも含め、驚きに満ちた旅でしたが、その都度皆様の優しい言葉と笑顔に助けられました。バルセロナの主な観光地は予約制で、予約時間に行けないとチケットは無効。再度購入しようにも予約が取れない事もある。そんな状況の中、再び予約が取れたのは奇跡に近いとガイドさん。こんな素敵な旅仲間に恵まれたのも、色々あっても全て良い方向に導かれたのも、私にとっては奇跡の連続でした。この流れで、トレドの大聖堂の聖母マリア様奇跡の石に願った事が叶ってくれたらいいな・・・と思っています。皆様は何を願ったのでしょうか?再び皆様とお会いできる日を楽しみにしています。
- アルハンブラ宮殿敷地内にあるパラドール前にてハイチーズ!
- フリータイム中にS様と訪れた、カサバトリョでの記念写真撮影。英国貴族ドラマのワンシーンのような写真に仕上がりました。素敵な旅の思い出です。
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