2018年12月13日出発ツアー添乗員レポート

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。

添乗員／中島 暢子（なかしま のぶこ）

クリスマスシーズン、雪景色とクリスマスのイルミネーションが美しい中欧3カ国、チェコ・オーストリア・ハンガリーをまわってきました。寒かったですが、毎日お天気に恵まれたのは何よりです。たくさん歩いたプラハではプラハ城の聖ヴィート教会、旧王宮と黄金の小径、ミュシャ美術館も入館。ブタペストでは、漁夫の砦、マーチャーシュ教会、国会議事堂も入場見学、ウイーンではシェーンブルン宮殿とヴェルヴェデーレ宮殿、シシイ博物館と３つの博物館を巡りました。そして3カ国を通して、ハプスブルク家の膨大な遺産巡りは何度見ても感動で、歴史の話も興味深く、私もますますハプスブルク家ファンになってしまうほどです。 とても忙しかったですが、その分たくさんの観光地を巡った充実の8日間だったかと思います。

1日目

12月13日/くもり/ー3 ℃

成田空港から11時55分発、フィンランド航空AY-74便、ヘルシンキ経由でプラハへ...。皆様、ゆったりとビジネスクラスでの移動でした。プラハに到着したのは19時頃。本日から2連泊するホテル、グランディウムホテルは、プラハのシャンゼリゼともいわれる「ヴァ－ツラフ広場」の近くに位置しています。ヴァ－ツラフ広場は、1968年学生達による、民主化と自由化運動プラハの春の時代、この広場に建つヴァ－ツラフ像の元でデモや、演説が行われました。ホテルに到着したのは20時頃で、この時期はもう真っ暗でしたが、ご希望のお客様お二人と、近くのスーパーに出かけました。ヴァ－ツラフ広場にはクリスマスマーケットが開かれており、イルミネーションが綺麗でしたね。

プラハホテルグランディウムロビー

プラハ　ヴァ－ツラフ広場

2日目

12月14日/晴れ/ー1～ー3 ℃

観光初日はプラハ観光から始まります。 プラハ城は見どころいっぱいで、1000年以上も前に建てられた最も古く重要なお城です。今でも大統領府が置かれていますが、そのなかに建っている聖ヴィート教会は、私が世界数ある教会の中でもベスト3に数えられるのではないかと思うくらい、立派で大きく、中に入るとステンドグラスの美しさに圧倒される教会です。特にミュシャの下絵をもとに作られたステンドグラスは見ごたえがあります！お城の中の旧王宮と黄金の小径へも入場しました。旧王宮は15世紀に建てられた、戴冠式の祝宴や舞踏会等を行っていたヴラディラス・ホールがあり、旧議会場の部屋には、ボヘミア王国の王冠・王笏・宝珠のレプリカも展示されておりました。本物は聖ヴィート教会の秘密の部屋に保管されており、その部屋の扉は7つの鍵で施錠されているのだとか！レプリカでも十分過ぎる程煌びやかでした。

聖ヴィート教会内、ミュシャの下絵のステンドグラス

プラハ城黄金の小径

3日目

12月15日/雪/ー4 ℃

プラハから、チェコの南に位置するチェスキークルムロフへ。チェコ語でいうヴルタヴァ川が湾曲して流れる場所に13世紀後半からお城と町の建設がはじまりました。クルムロフとは『川の湾曲部』の意味があります。南に来ると、雪が少し積もっていましたね。世界遺産のこの町はどこから見ても美しく、どこからでも綺麗な写真がお撮りできます。大きな鱒のグリルのご昼食後、高台に建つ、チェコで2番目に大きいチェスキークルムロフ城（一番大きいお城はプラハ城）へ上りました。このお城は長い歴史の中で何回も城主が変っています。城主が変わる度に増築されていったので、お城の様式も変化していった様子を見ることが出来ます。広場には、賑やかなクリスマスマーケットも出ていましたね。折角なので少しフリータイムもおとりし、本日はウイーンへ移動しました。

チェスキークルムロフの雪景色

チェスキークルムロフ　クリスマスマーケット

4日目

12月16日/晴れ/ー4 ℃

常にヨーロッパの中心であり続けた、ハプスブルク家の本拠地ウイーンをよくばって観光。ウイーン少年合唱団が登場する王宮の一角にある王宮礼拝堂で行われるミサに出席しました。今か今かと少年達が出てくるのを待ちました。やっと最後に、可愛らしい少年たちが天使の歌声で１曲だけ披露してくれました。そして、ウイーンの目抜き通り『ケルントナー通り』を歩き、ハプスブルク家、夏の宮殿（冬でも滞在していたそうですが）、シェーンブルン宮殿に入場観光。置かれているもの全てが世界で超高級品と言われる、ため息が出るものばかり...。それよりも何よりも、ここに当時暮らしていた18世紀の女帝マリアテレジアや、フランスに嫁いだマリアントワネットを含めその子供たちに思いを馳せることができ、改めてハプスブルク家の偉大さも実感しました。今回はグランドツアーで、20世紀の絶世の王妃、エルザベート・シシイの使った部屋も見学出来ました。

ウイーン市内ケルントナー通り

ウイーン市庁舎前クリスマスマーケット

5日目

12月17日/晴れ/ー4～2 ℃

オーストリア・ウイーンからハンガリー・ブタペストへ。ハンガリー人の先祖はなんと、アジア人なんですね。それ故、ヨーロッパに投げられたアジアの石と云われるハンガリーは、文化が独特で何となく親近感を覚える国です。本日の昼食は、ブタペストで一番有名な老舗カフェ『カフェジェルボー』にて「サラダ」「チキンパプリカ」絶世の王妃シシイもよくお召し上がりになったと言われる「ジェルボーオリジナルケーキ」をお召し上がりいただきました。日本語のとっても流暢なガイド・リタさんの案内で、午後は漁夫の砦とハンガリーの王様の戴冠式を挙げていた、マーチャーシュ教会を入場見学。見晴らしは最高でした！マーチャーシュ教会の中にはハンガリーの王冠のレプリカが展示されていましたが、本物は明日、ハンガリーの国会議事堂でご覧いただけます。

漁夫の砦

マーチャーシュ教会内王冠　レプリカ

6日目

12月18日/晴れ/ー4～0 ℃

丘の上に建つ旧王宮へ。第一次世界大戦前までは、今の３倍の国土を持っていたハンガリー帝国の威厳あるバロック様式の王宮は、16世紀のトルコとの戦いや、2度の世界大戦など、いくつもの苦難を乗り越え現在の素晴らしい姿となっています。旧王宮内にある、国立美術館を見学し国会議事堂内へ入場見学しました。 もともと遊牧騎馬民族であったハンガリー人は、大首長アールパードに率いられ7部族で西に移動し、現在の地へたどり着いたと言われています。ハンガリーにたどり着いた年、西暦896年にちなんで、国会議事堂の高さは96メートルになっています。国会議事堂内部での一番の見物はハンガリー王冠です。ハンガリー人にとって、この王冠こそが国の象徴であり、王様よりも王冠のほうが、大切にされるものなんだそうです。この王冠を通してハンガリーの長い、色々な時代（支配の歴史も含め）を生きてきた国民の気持に触れられたようでした。

丘の上に建つ旧王宮

聖イシュトバーン大聖堂前　クリスマスマーケット

7日目

12月19日/晴れ/ー4 ℃

昨日は一旦ホテルに戻り、昼食を含めたフリータイムでした。ご希望の方と、ホテルのすぐそばの歩行者天国になっているメインストリート『ヴァ－チ道り』沿いにあるカフェで軽くランチをとり、中央市場まで歩き、聖イシュトバーン大聖堂を見学し、大聖堂前のクリスマスマーケットも見学しました。ホテルが一番便利な場所に位置していたため、フリータイムも行動しやすかったですね。最後の夜は、ドナウ川クルーズ。ドナウの真珠と云われる、世界遺産のブタペストの街はどこから見ても美しいですが、ドナウ川を蛇行するクルーズ船から見た景色は本当に宝石のようです。特にくさり橋や国会議事堂、旧王宮の夜景は素晴らしかったですね。 夕食は皆様お洒落をして、1894年創業の老舗レストラン『グンデル』にて伝統料理をお召し上がりいただきました。味もサービスもとても良く、おいしいワインもついて、最後の最高の思い出になりましたね。

ドナウ川クルーズからの国会議事堂の夜景

最後の夕食　グンデルレストランにて

8日目

12月20日/晴れ/4～14 ℃

ずっと運転してくれたドライバーさんとお別れをし、ブタペスト空港フィンランド航空AY－1252便にて11時35に出発し、フィンランド・ヘルシンキ経由で（出口を間違えてしまい申し訳ありませんでした...）AY－73便に乗り継ぎ成田空港に戻ってまいりました。今回は12名様にご参加頂きました。皆様にご協力頂く忙しい日もありましたが、すべての観光地を網羅することが出来たのも、皆様の多大なご協力があったおかげです。ありがとうございました！チェコとハンガリーは、第二次世界大戦後、社会主義国となり、隣のオーストリアは、ヨーロッパの中でも経済国となりました。ヨーロッパの真ん中に暮らす、民族や言葉や文化が異なる人々の歴史は、日本とは全く違うものですが、一生懸命生きてきた人々の歴史を感じられました。どの国の立場からみてもそのことがよくわかる3カ国の旅だったのではないかと思います。皆様にとって、楽しい思い出に残った8日間でありますように。

ドライバーさん

ブタペスト　マーチャーシュ教会をバックに