2018年9月10日出発 ゆったり旅するシルクロード2600㎞10日間
※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。
2018年9月10日出発ツアー添乗員レポート
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- 添乗員/金光 早苗(かねみつ さなえ)
- 9月のシルクロードは夏の暑さも和らぎ過ごしやすいですが、朝晩とても冷え込む事もあるので温かい上着は必需品です。加えて、中国を旅するにはパスポートが不可欠。観光地の入場はもちろん、列車に乗るにも必要です。新疆ウルムチからトルファンに移動する際には、以前は無かった検問も。検問では顔写真も撮られるとの事前情報に、普段入れないアイシャドーまで入れたのに、強風の為係員はバスまで来てくれませんでした。全員のパスポートを持って、強風の中検問所まで手続きに行ってくれたガイドの陽さん、ありがとうございました。ドアがあるのに鍵やドアを閉めないというサプライズづくしのトイレ事情・食生活・サービス面等、日本との違いに戸惑う事もありましたが、それこそ旅の醍醐味!と楽しんで下さった皆様、どうもありがとうございました。
- 1日目
- 9月10日/晴れ/18~26℃
- ★成田空港→西安(西安空港大酒店泊)海南航空直行便にてシルクロード起点の西安へ。総勢15名様とシルクロード2600kmの旅のはじまりはじまりです。中国国内初5つ星航空会社という事でドキドキ・ワクワクしていたお客様。ん?と思われた方もいらっしゃったかもしれません。確かに特別感のある機体ではなかったかもしれませんが、これまで私が利用した中国系航空会社の中で、海南航空のフライトアテンダントは5つ星でした。これで個人用テレビが付いていれば最高なのですが。今後に期待したいところです。ホテルは空港直結で、到着後すぐにゆっくりお過ごし頂く事ができてよかったです。
- 2日目
- 9月11日/晴れ/25~31℃
- ★西安→ウルムチ(新疆信達海徳酒店泊)かつて「長安」とも呼ばれた古都「西安」。まずは、西安から約30kmほど離れた秦の時代の都「咸陽」にある明代の孔子廟の遺跡に建てられた咸陽博物館へ。秦代の始皇帝陵兵馬俑と比べると小型化していますが、漢代の兵馬俑も見応えがありましたね。シルクロード起点群像・西の城門を訪れた後、徳発長にて昼食。わんこそばならぬわんこ餃子。16種類の餃子が次から次へ出てきてお腹もパンパン。午後は、唐の時代の高僧玄奘三蔵法師がインドから持ち帰った仏教の経典などを保存するために建てられた大雁塔を観光し、絨毯屋に立ち寄った後、青龍寺へ。ここは空海所縁の寺で遍路で巡る札所の0番札所でもあります。興慶宮公園内にある阿倍仲麻呂記念碑をご覧頂き、夕食後空路ウルムチへ。
- 漢代の兵馬俑(西安・咸陽博物館)
- 西の城門
- 3日目
- 9月12日/曇り・雨/5~18℃
- ★ウルムチ(2連泊) 昨晩ウルムチ到着が遅かったので、今日はゆっくりめの出発です。まずは楼蘭の美女に会いに新疆ウイグル博物館へ。タクラマカン砂漠の東、楼蘭鉄板河遺跡で発掘された楼蘭の美女は約3800歳。発掘された時白かった肌は、空気に触れた事と防腐処理の為に黒くなってしまったようですが、ミイラはあまり得意でない私でもしっかりと見る事ができる美しい姿でした。中国の総面積の約6分の1を占める新疆には、現在47の民族が住んでいるそうです。博物館では、アジア系・ロシア系・トルコ系など、民族ごとに異なる顔つきや衣装を見る事ができました。昼食後、天山山脈ボゴダ峰中腹にある世界遺産にも登録されている天池へ。標高1980mの天池へはシャトルバスで移動。残念ながら雨が降ったり止んだりのお天気で、中国のスイスと呼ばれる絶景はお楽しみ頂けませんでした。
- 楼蘭の美女(新疆ウイグル博物館)
- あいにくのお天気でしたが、本当は天池のこの景色をお見せしたかったのです!
- 4日目
- 9月13日/晴れ・強風/24~26℃
- ★ウルムチ→トルファン(火州大酒店泊)昨日ご覧頂けなかった、雪を被った天山山脈をご覧頂きながらトルファンへ。昼食後は、古くは新疆における政治・文化の中心の1つだった高昌王国の都 「高昌故城」をカートに乗り見学。その後、6~7世紀に栄えた麴氏高昌国の墓地群「アスターナ古墳」をご覧頂き、西遊記にも出てくる火焔山で写真ストップをしてからベゼクリク千仏洞へ。暑さで鉄分を含む赤い山が蜃気楼で揺れ、まるで山が燃えているように見えるという火焔山。写真ストップの場所には、以前は無かった火焔山たまごが・・・。真夏は、地面で目玉焼きが焼けるのでは!という暑さになるので大丈夫でしょうが、今日のような涼しい日に果たしてちゃんとゆで卵になっているのでしょうか??食べてみる勇気は私にはありませんでした。夕食では、漫画「神の雫」にも出てくる楼蘭ワインで乾杯!葡萄の美酒はお口にあいましたでしょうか?
- 高唱古城
- ベゼクリク千仏洞の駐車場にあった西遊記の像と火焔山
- 5日目
- 9月14日/晴れ/15~24℃
- ★トルファン(2連泊)まずは、辺境防衛の重要地であった2つの河が交わる場所にある交河古城を見学。ウイグル語で地下水路という意味のカレーズは、天山山脈の雪解け水を堰き止めて、縦井戸と地下水路をつないで水を引き、生活用水や畑の灌漑水として利用。縦井戸の深さは3m~深いところでは70mにも。ここで頂いた搾りたてのぶどうジュースがとても美味しかったですね!ぶどう棚の下での昼食では、民族舞踊をお楽しみ頂きました。一緒に踊られたお客様!とてもお上手でしたよ。お元気な方はホテル到着後、近くのスーパーへ。探していた楼蘭ワインも無事見つかってよかったですね。葡萄溝で購入したとても甘い葡萄と、お客様から頂いた素朴な甘さが魅力の棗(ナツメ)を夕食時に頂きました。
- カレーズの構造
- 民俗舞踊の皆さんと一緒にハイチーズ
- 6日目
- 9月15日/晴れ/5~20℃
- ★トルファン→柳園→敦煌(太陽大酒店泊)本日は蘭新高速鉄道でトルファン北駅から柳園へ。乗車前のセキュリティーチェックは、手荷物だけではなくスーツケースも対象で、小さなスイスナイフを含む刃物類やスプレー缶も没収対象。空港並みに厳しいです。陽さんの尽力のお陰で、近くのホテルのポーターが荷物を運ぶ手伝いをしてくれて本当に助かりました!蘭新高速鉄道は、2014年12月26日に全線開通。中国初の標高の高い地域で造られた高速鉄道で、全長1777km。 トルファン北~柳園南まで約4時間。シルクロードのイメージそのままの鳴沙山では、ラクダに乗ったり砂山に登ったり。馬と違い、ラクダは前後の足を平行に動かすムカデ競争歩き。その為、結構揺れます。砂漠を歩くよりは楽ですが、ラクダは意外と楽じゃないものです・・・。
- 風車群と天山山脈
- 砂に足を取られながらも、何とか砂山の頂上へ。眼下に広がる月牙泉。
- 7日目
- 9月16日/晴れ/8~22℃
- ★敦煌(2連泊)本日は、このツアーのハイライトの1つ莫高窟を見学。まずは2014年に造られたビジターセンターにて映像を通して莫高窟の歴史を学び、その後シャトルバスにて莫高窟へ。その後は午前・午後と2回に分け、莫高窟の専属ガイドさんの案内で約4時間かけて見学。莫高窟は、鳴沙山の東側の断崖に約1000年にわたり刻まれていった祈りの空間。現存する石窟が傷まないように、時々見学可能箇所を変えているそうです。平山郁夫画伯の恋人と呼ばれる美人菩薩がある57窟や、井上靖の小説「敦煌」の中で、大量の経典等を西夏侵攻の混乱から守る為に運び込む場面に登場する17窟を見学。莫高窟最大の弥勒大仏35mは、見上げる首が痛くなるぐらい大きかったですね。ちなみに、鎌倉の大仏は11m・奈良の大仏は15mです。
- 朱色の九層楼(莫高窟)
- 莫高窟修復前・後
- 8日目
- 9月17日/晴れ/7~24℃
- ★敦煌→西安(シェラトン西安ノースシティ泊)今朝はまず、シルクロードの要所天山北路の関所であった玉門関へ。中国と西域の交易の重要な中継地点であり、玉門関を通り旅立つ人達にとって再び無事祖国に戻ることができるかどうか判らない別れの場所でもありました。玉門関の西方5kmにある漢代に作られた漢代長城は砂と石と葦で築かれたもの。遠くに狼煙台が残っていました。狼の脂が混ざることで風の影響を受けず煙がまっすぐ上がるということで、狼煙の燃料には狼の糞が混ぜられていたそうです。昼食をゆっくり頂き、2016年9月に行われた国際文化博覧会に合わせて造られた新敦煌空港へ。隣にあるこれまで使われていた敦煌空港は、日本のODAによって建設されました。今後は国内線用の空港として使われる計画があるようです。西安では、日本の精進料理の技法を取り入れた、中国素食(中国の精進料理)を頂きました。
- 玉門関
- 漢代長城
- 9日目
- 9月18日/曇り・雨/18~23℃
- ★西安(2連泊)鴻門の会で有名な、楚の項羽と漢の劉邦が会見をした「鴻門宴遺址」へ。この時劉邦を打てなかった事が、その後項羽を破滅へと導きます。2人の運命を大きく変えた鴻門宴遺址を後にして、ツアーのハイライトの1つ兵馬俑へ。今から約2200年前に、中国大陸に統一王朝を打ち立てた秦の始皇帝。その陵墓のほど近くに埋められた「兵馬俑」は、20世紀の考古学における最大の発見のひとつと謳われています。それだけに多くの人が訪れ、特に兵馬俑が6000体以上見つかったと言われている1号坑は、大勢の人で賑わっており写真を撮るのも一苦労でした。昼食は、回転寿司ならぬ回転式火鍋。回るのは火鍋ではなく具材ですが、どうしようかな・・・なんて悩んでいると気が付いたら目的の具が遠い彼方へ。なかなか面白い経験でしたね。玄宗皇帝が楊貴妃のために造営した離宮華清池は、山に霧がかかり幻想的な雰囲気でした。夕食は楊貴妃宴を頂きました。
- 兵馬俑2号坑の東部で出土した跪射俑。膝をついた弓兵もしくは弩兵。
- 玄宗皇帝が楊貴妃のために造営した離宮華清池
- 10日目
- 9月19日
- ★西安→東京 眠い目を擦り、6時前にホテル出発。海南航空にて成田空港へ。素敵なお客様とガイドに恵まれた今回の旅。一番心に残ったのは、西安に向かう機内での忘れ物が無事見つかった事。機内での忘れ物は見つからないケースが多々あります。以前ヨーロッパ線利用のお客様が降機後すぐに忘れ物の連絡をしたにも関わらず、結局見つからなかった事も。その国での出会いが、その国の印象を良いものにも悪いものにも変えてしまいます力があります。今回親切に忘れ物を届けて下さった方、そしてお客様の手元に無事忘れ物が届くよう尽力して下さった皆様。中国と日本とは、政治的にも感情的にもまだまだ難しい部分もありますが、憎しみは憎しみを生みますが、優しさには優しさが返ってきます。今回の旅を通して、中国に対する好きが増えて頂けたなら嬉しいなと思います。10日間ありがとうございました。レポートが遅くなってしまい、日本は冬に突入する時期となりますが、中国で出会った暖かさを思い出して頂けたら何よりです。
- 観光客で大賑わいの鳴沙山。ラクダの多さにびっくり!
- 秋の訪れを感じる鳴沙山
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