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2018年5月13日出発 <中国国際航空利用>天空列車とエベレスト~ラサからカトマンズを駆け抜ける3,200kmの旅13日間

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。

2018年5月13日出発ツアー添乗員レポート

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。
添乗員/福田加代子(ふくだ かよこ)
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中国とネパールの国境に跨るヒマラヤ山脈。そこに聳える世界最高峰エベレストを両側から見てしまおう!という欲張りなツアー。ご参加者13名様と13日間の長い行程を参ります。僻地ツアーの為、色々ご不便をお掛けしますがどうぞ最後までよろしくお願い致します。そしてチベットの高地を進む為、高山病で倒れる事なく全員で元気に走破したいと思います!!
1日目
5月13日/くもり/14 ℃
成田空港より早朝8:50発の中国国際航空CA460便にてまずは四川省の成都まで約5時間。到着後はここで中国の入国審査を済ませ、手荷物検査ののち搭乗口へ。同じCA460便にて西海省の西寧へ更に約2時間。税関の厳しい審査を抜け、出口で今回のガイド達さんとご対面!ここからスタートして陸路でネパールを目指します。ホテル近くのレストランでイスラム料理のご夕食を済ませてチェックイン。長い移動の1日お疲れ様でした。
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中国国際航空にて西寧へ
 
2日目
5月14日/晴れ/6 〜 25℃
タール寺は西寧最大のチベット仏教寺院。全部見るには1日がかりの敷地の中に沢山の寺、霊廟、僧坊が並びます。チベット仏教の寺は僧院として僧侶達が共同生活をする場所。寺に入った男子は仏教のみならず基本的な教育を受け、その後専門的な知識や技術を身に付けます。その集大成の一つとも言えるのが、この寺のバターでできた文珠菩薩像。毎年旧暦の元日に合わせ約3ヶ月掛けて彫刻部の僧侶達が2班に分かれて製作します。そして1月15日に投票で選ばれた作品がその後1年間、巨大な冷蔵庫に保存、展示されます。カラフルな彫刻は鉱物の粉を混ぜたバターが材料。寒い最中、バターが溶けないよう手を冷やしながら作る彫刻は修行の一環でもあります。東関清真寺は西寧最大の900年の歴史あるモスク。ここはイスラム教徒の回族が多く集まる地域。文化大革命時に壊されたドーム型の正門は40年前に修復されました。夕食後は西寧駅から青蔵鉄道に乗車です!
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タール寺の如来八宝塔
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東関清信寺
3日目
5月15日/晴れときどきくもり/6 〜 25℃
前夜20:30に定刻で出発した青蔵鉄道。天空列車と呼ばれる由縁は海抜の高さ。1室4人の1等車に揺られること21時間。チベット自治区の首府、拉薩へ移動します。青海省の名前の由来ともなった青海湖(3205m)は中国最大の湖。アメリカのユタ州のグレートソルトレイクに次いで世界第2位の塩湖でもありますが、22:00頃の通過の為、真っ暗で何も見えず…早朝2:13、青海省第2の都市ゴルムド(2829m)で約25分間の停車。電力移動はここまで。ディーゼルの牽引車を接続し、それを動力に徐々に高度を上げて世界最高駅でもあるタングラ山(5068m)を越え、終点の拉薩(3680m)を目指します。登りはいつも遅れ気味で運行しますが、最高地点を越えるとスピードアップ!安多駅(4702m)、ツォナ湖(4600m)、那曲駅(4528m)、当雄駅(4298m)とどんどん下って、拉薩にはほぼ定刻の17:25に到着します。
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青蔵鉄道の行先標
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ツォナ湖(4600m)
4日目
5月16日/晴れ/5 〜 20℃
拉薩は言い伝えによると元々沼地だった場所を羊に土を運ばせて埋立ててできたと言われています。小高い丘の上に建つ拉薩のシンボル、ポタラ宮(1994年 世界遺産)は7世紀中頃に吐蕃王ソンツェン・ガンポの城として999室からスタートし、その後ダライ・ラマ5世が改修して以降、歴代ダライ・ラマの居城、チベット仏教と政府の中心地として増改築が行われ、現在は2000室あると言われます。1959年にダライ・ラマ14世がインドに亡命して以降、中国政府の管理下に置かれ現在に至ります。1419年創建のセラ寺は最盛期には3000人が学んだチベットで2番目に大きな僧院。現在は約800人が生活しています。ここは禅問答でも有名。毎日15時から庭での練習を見る事ができます。大昭寺はチベット仏教の信者にとっては第一の聖地。寺の正面で五体投地をして祈る人、また周囲に広がる八角街は大昭寺を時計回りに周回する巡礼者で賑わいます。
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ポタラ宮
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セラ寺の禅問答
5日目
5月17日/晴れ/5 〜 20℃
途中チベット族の家を訪問。家事の燃料はヤクなどの家畜の糞を乾燥させた物。道中にも乾燥中の糞が並べられています。ヤクは人々の生活に欠かせない動物。毛は織物や寺の装飾に、角や骨は装飾品に、肉や乳は貴重な食料に、更には畑も耕してくれます!チベットを代表するもう一つの動物は、ヤク同様長い毛に覆われた大型犬チベタンマスチフ。中国のある動物園でライオンと偽って展示されたり、数年前は中国セレブの間で数億円の値が着いたり…今はブームも落ち着いて観光客のモデルとして大人しくお客さんを待っています。ヤムドゥク湖(4498m)を見下ろす展望台の石碑では写真の順番を巡ってバトル勃発!頭に来るやら、おかしいやら…写真一枚撮るのにも一苦労。5560mのカローラ氷河は温暖化の影響で年々小さくなっているそう。ギャンツェではネパールから入ってきたイギリス軍に皆殺しにされた悲しい歴史を持つ城を眺め、チベット第2の都市シガツェへ。
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ヤムドゥク湖畔の碑(4441m)
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カローラ氷河(5560m)
6日目
5月18日/晴れ/5 〜 20℃
高地順応も兼ねてゆっくりな1日。タシルンボ寺はラサの3大寺院であるガンデン寺、セラ寺、デプン寺と合わせてゲルク派四大寺院、更に青海省のタール寺と甘粛省のラプラン寺と合わせてゲルク派六大寺院と呼ばれています。1447年にダライ・ラマ1世が大貴族の援助を得て12年を掛け建立。歴代のパンチェン・ラマが拡張した結果、現在では約50の経堂と200の部屋を持つ規模となりました。タシルンボ寺はチベットをダライ・ラマが統治していた時期でも、パンチェン・ラマの元で一定の自治を得ていましたが、1960年の文化大革命時に比較的少ない損傷ですが中国軍に破壊されています。現在ダライ・ラマ14世によって認定されたパンチェン・ラマ11世は中国政府当局によって拉致され消息不明のまま。代わりに政府が擁立した11世が住んでいます。昼食後は街を見下ろすシガツェ城、ホテルから歩いて農業自由市場へ。
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タシルンボ寺
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シガツェ城とタルチョ
7日目
5月19日/晴れ/ 0〜 15℃
シガツェを離れて更にチベットの奥地へと進み、ネパールとの国境を目指します。小さな町や村に泊まりながら通常のツアーではあまり行かないような地域へ。そこにはヒマラヤの絶景が待っていますが、街で一番の宿を選んでもどうしても設備は必要最小限…ご不便をお掛けします。国道318号線は沿岸部の都市、上海からチベットの国境の町ザンムーまで続く全長5476kmの道。途中5000km地点で記念の碑とパチリ。ツオーラ峠(4500m)を越え、工事中の悪路を抜けてサキャ寺(4316m)へ。チベット仏教サキャ派の総本山で1073年に北寺が(1966年文化大革命時に破壊後再建)、1268年に今回見学の南寺が創建されました。壁は地元の鉱物の灰色。南寺創建者のパクパ帝師は元の皇帝フビライ・ハンの依頼でチベット文字を元にモンゴル文字を作りました。その後ギャツオラ峠(5200m)を越え、初めてのエベレスト展望ポイントへ。
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サキャ寺(4316m)
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国道318号線5000mの碑
8日目
5月20日/晴れ/ 0〜 15℃
早起きしてジャウラ峠(5128m)で朝日鑑賞。ヒマラヤが少しずつ色付いて行く様に感動!その後ベースキャンプ(5200m)を目指します。ここは観光客用。登山者用のキャンプはもう少し高い所にあり、登山の許可証を持った人しか入れません。エベレスト(8848m)登山の費用は最低でも$70,000だそう。沢山並ぶテントの一つを拠点として写真タイム。展望台で遠くに見えたエベレストが眼前に迫ります!!その後テントでコーヒータイム、そしてランチの麺で温まり、今朝来た道を戻ります。キャンプからすぐの川沿いでお寺のお供えと同じ聖水を汲み、チベット仏教寺院では最高所に位置するロンボク寺でエベレストをバックにまた一枚。帰路に再びジャウラ峠の展望台に停車。眼下には今走って来たジグザグの坂道が山の斜面に広がっています。
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ベースキャンプからのエベレスト
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エベレストと神泉
9日目
5月21日/晴れ/ 0〜 17℃
今朝もホテル近くの丘で朝日鑑賞後、トンラ峠(5126m)で写真ストップ。この峠を越えて更に進むとかつてのネパールとの国境の町、ザンムーへと続きますがここでUターン。2015年のネパールの地震以降未だに復旧が進まず、現在もこのルートの国境は閉鎖のまま。昨年末に新たに開通した別の国境を越えてネパールに入ります。ペクツォ湖(4400m)ではチョーオユー(8153m)やシシャパンマ(8013m)を眺め、今ツアー中最も海抜の高いコンタンラム峠(5236m) を越えて、新たに開いた国境の街、吉隆(ジーロン 2600m)へ。小さな町ですが沢山のお店があって便利!今後国境開通に伴って発展して行くのでしょうか…今夜は標高も下がったのでビールも解禁!もう高山病の心配もありません。途中体調不良に悩まされた方々もいましたが、1人の脱落者もなく無事に高地を通過できました。バンザーイ!!
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朝陽に染まるエベレスト
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ペクツォ湖よりヒマラヤを望む
10日目
5月22日/晴れ/9 〜 27℃
吉隆は周囲を雪山に囲まれたスイスのような街。国境までは約1時間。チベットではいくつもの検問所を通過してきました。暴動が起きた事もあり、亡命中のダライ・ラマ14世を支援する勢力等の危険な動きを未然に防ぐ為、中国政府の監視が厳しい地域です。審査を終え、国境の川に架かる小さな橋を歩いて渡るとネパール。入った途端、経済力の差を感じます。手続きは全て手作業、道はガタガタの未舗装路…中国とネパールの時差は−2.15時間。この15分という何とも中途半端な時間を採用しているのは世界でもここだけ。確かに地理的には15分の範囲に位置していますが、キリの良い数字に合わせないのは、似て非なる国インドとの差を明確にする為とも…また三角の国旗もここだけ。色々拘りがありそうな国です!午後カトマンズ観光の予定でしたが、実際には国境から約160kmの道のり、悪路でスピードも出せず、終日4WDでの移動、お疲れ様でした!
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スイスのような吉隆の町
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カトマンズへの道
11日目
5月23日/くもり/17 〜 27℃
朝一番のマウンテンフライトへ。地上は真っ白な曇り空でしたが無事に離陸。雲海の上にヒマラヤが並んでいました。エベレストもバッチリ!!朝食後カトマンズ市内観光へ。昨年変わったばかりの生き神様クマリは3歳の女の子。初潮を迎えると新しいクマリが選出されます。クマリを無事に拝み、地震の被害が生々しいダルバール広場などかつての王宮や寺院が集まる旧市街を散策。各国の援助で修復、再建作業が続けられています。山上のスワンヤブナート寺院はモンキーテンプルの別名通り、境内には猿がたくさん!仲が悪いはずの犬達もここでは一緒に暮らしています。仏塔に描かれているのは釈迦の目。額には第3の目も描かれ私達を見据えています。午後は近郊のバグダプルへ。旧市街最古のダッタトラヤ寺院、五重の塔を持つニャタポラ寺院、地震の被害が目立つダルバール広場を見学。夜は民族舞踊ショーを見ながらネパール料理のご夕食。盛り沢山の1日でした。
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クマリの館
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ニャタポラ寺院前にて何やら撮影の様子…
12日目
5月24日/晴れ/17 〜 27℃
11:10発のCA438便にて約3時間、中国の成都へ戻ります。成都は四川省の省都。チベットガイドの鄧さんは重慶の出身。重慶は四川省でしたが、現在は直轄市となり、北京、上海、広州、深圳に次ぐ中国5番目の都市。元々同じ四川省だったことから成都と重慶は今でもライバル関係なようです。さて、四川省と言えば唐辛子を多用した激辛料理が有名です。そんな四川料理の代表格「麻婆豆腐」発祥の店、「陳麻婆豆腐」では本場の料理に舌鼓。名前はあばた(麻点)のある陳婆さんが作る豆腐という意味で、19世紀後半、材料が乏しい中で、労働者達にあり合わせの材料で提供したのが最初と言われています。また麻は中国語で花椒がもたらす「痺れる」味覚を表す文字でもあり、花椒の「麻」と唐辛子がもたらす「辣」の刺激…日本でも人気の一品を始め、四川料理の数々を汗を掻きながら堪能して頂きました。
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カトマンズより成都へ
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四川料理の代表格 麻婆豆腐
13日目
5月25日/晴れ/17 〜 28℃
のんびりの出発で市内中心部の武侯祠へ。武侯祠とは三国志にも登場する歴代の武将達を祀った場所。中国各地に武侯祠と呼ばれる場所がありますが、成都はその中でも最も有名で中国重点文物保護単位にも指定されています。その後武侯祠のすぐ隣の路地に広がる「錦里」で少しフリータイム。観光客向けに整備された通りですが、昔の風情を感じる事ができる人気のスポットで、いつも多くの人で賑わいます。錦里の入口に建つレストランで飲茶のご昼食。最後の中国料理をお楽しみ頂いて成都の空港へと向かいます。CA459便にて成田まで約4.5時間、20:50に無事帰国しました。昨年末に中国とネパールの新しい国境が開通した事でできた新企画。皆様のご協力のおかげで、長い移動の毎日を無事に終える事ができました。どうか旅のお疲れが出ていませんように…13日間どうもありがとうございました。
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武侯祠の竹林
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錦里

旅はもっと、おもしろい。
阪急交通社クリスタルハート

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