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2018年4月22日出発 <中国国際航空利用>天空列車とエベレスト~ラサからカトマンズを駆け抜ける3,200kmの旅13日間

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。

2018年4月22日出発ツアー添乗員レポート

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。
添乗員/福田加代子(ふくだかよこ)
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中国とネパールの国境に跨るヒマラヤ山脈。そこに聳える世界最高峰エベレストを両側から見てしまおう!という欲張りなツアー。ご参加者15名様と13日間の長い行程を参ります。僻地ツアーの為、色々ご不便をお掛けしますがどうぞ最後までよろしくお願い致します。そしてチベットの高地を進む為、高山病で倒れる事なく全員で元気に走破したいと思います!!
1日目
4月22日/くもり/14 ℃
成田空港より早朝8:50発の中国国際航空CA460便にてまずは四川省の成都まで約5時間。到着後はここで中国の入国審査を済ませ、手荷物検査ののち搭乗口へ。同じCA460便にて西海省の西寧へ更に約2時間。税関の厳しい審査を抜け、出口で今回のガイドさん達とご対面!ここからスタートして陸路でネパールを目指します。ホテル近くのレストランでイスラム料理のご夕食を済ませてチェックイン。長い移動の1日お疲れ様でした。
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中国国際航空にて西寧へ
 
2日目
4月23日/雨/3 〜 10℃
タール寺は西寧最大のチベット仏教寺院。広大な敷地に沢山の寺、霊廟、僧坊が並びます。チベット仏教の寺は僧院として僧侶達が共同生活をする場所。寺に入った男子は仏教のみならず基本的な教育を受け、その後専門的な知識や技術を身に付けます。その集大成の一つとも言えるのが、この寺のバターでできた文珠菩薩像。毎年旧暦の元日に合わせて約3ヶ月掛けて彫刻部の僧侶達が2班に分かれて作成します。そして1月15日に投票で選ばれた作品がその後1年間、巨大な冷蔵庫に保存、展示されます。カラフルな彫刻は鉱物の粉を混ぜたバターが材料。寒い最中、バターが溶けないよう手を冷やしながら作られる彫刻は修行の一環でもあります。東関清真寺は西寧最大の900年の歴史あるモスク。ここはイスラム教徒の回族が多く集まる地域。文化大革命時に壊されたドーム型の正門は40年前に修復されました。夕食後はいよいよ西寧駅より、天空列車こと青蔵鉄道に乗車です!
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タール寺の如来八塔
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東関清真寺
3日目
4月24日/くもり/3 〜 10℃
前夜20:30に定刻で出発した青蔵鉄道で1室4人の1等車に揺られること21時間。チベット自治区の首府、拉薩へ移動します。青海省の名前の由来ともなった青海湖(3205m)は中国最大の湖であり、アメリカユタ州のグレートソルトレイクに次いで世界第2位の塩湖でもありますが、22:00頃の通過の為真っ暗で何も見えず…早朝2:13、青海省第2の都市ゴルムド(2829m)で約25分間の停車。電力移動はここまで。ディーゼルの牽引車を接続し、それを動力に徐々に高度を上げて世界最高駅でもあるタングラ山(5068m)を越え、終点の拉薩(3680m)を目指します。登りはいつも予定より遅れ気味で運行しますが、最高地点を越えるとスピードアップ!安多駅(4702m)、ツォナ湖(4600m)、那曲駅(4528m)、当雄駅(4298m)…とどんどん下って、拉薩にはいつもほぼ定刻の17:25に到着します。
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青蔵鉄道の行先標
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ツォナ湖(4600m)
4日目
4月25日/くもり/0 〜 10℃
拉薩は言い伝えによると沼地だった場所を羊に土を運ばせて埋立ててできたと言われています。小高い丘の上に建つ拉薩のシンボル、ポタラ宮(1994年 世界遺産)。どこからでも見えるよう、市内には建築物の高さ制限があります。7世紀中頃に吐蕃王ソンツェン・ガンポの城として999室からスタートし、その後ダライ・ラマ5世が改修して以降、歴代ダライ・ラマの居城、チベット仏教と政府の中心地として増改築が行われ、現在は約2000室あるそう。1959年にダライ・ラマ14世がインドに亡命して以降、中国政府の管理下に置かれています。1419年創建のセラ寺は最盛期には3000人が学んだチベットで2番目に大きな僧院。現在は約800人が生活しています。ここは禅問答でも有名。大昭寺はチベット仏教の信者にとっては第一の聖地。寺の正面で五体投地をして祈る人々、また周囲に広がる八角街は大昭寺を時計回りに周回する人々で賑わいます。
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行き交う車とポタラ宮
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大昭寺前で祈る人々
5日目
4月26日/くもり/ 0〜 10℃
拉薩を離れ、途中チベット族の家を訪問。燃料はヤクなどの家畜の糞を乾燥させた物。道中の家々にも乾燥中の糞が並べられています。ヤクはチベットの人々に欠かせない動物。毛は加工されて織物やお寺の装飾に使われ、角や骨は装飾品に、肉や乳は貴重な食料、更には畑も耕してくれます。チベットを代表するもう一つの動物はチベタンマスチフと呼ばれる大型犬。ヤクと同じく長い毛に覆われたこの犬は中国のある動物園でライオンと偽って展示されたり、数年前は中国セレブの間で数億円の値が着いたり…今はブームも落ち着いて観光客用の写真モデルとして大人しくお客さんを待っています。ヤムドゥク湖(4441m)は展望台と湖畔で写真タイム。5560mに横たわるカローラ氷河は温暖化の影響で各国同様年々小さくなっているそう。ギャンツェではネパールから入ってきたイギリス軍に皆殺しにされた悲しい歴史を持つ城を眺めて、チベット第2の都市シガツェへ。
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ヤムドゥク湖(4441m)
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カローラ氷河(5560m)
6日目
4月27日/晴れ→くもり/ 〜 10℃
高地順応も兼ねてゆっくりな1日。タシルンボ寺はラサの3大寺院であるガンデン寺、セラ寺、デプン寺と合わせゲルク派四大寺院、それに青海省のタール寺と甘粛省のラプラン寺と合わせてゲルク派六大寺院と呼ばれています。1447年にダライ・ラマ1世が12年を掛けて建立。1600年パンチェン・ラマ4世時に大規模な拡張工事が行なわれ、以後も増築が続いた結果、約50の経堂と200の部屋を持つ規模となりました。タシルンボ寺はチベットをダライ・ラマが統治していた時期でも、パンチェン・ラマの元で一定の自治を得ていましたが、1960年代の文化大革命時に比較的少ない損傷とはいえ破壊されています。現在ダライ・ラマ14世によって認定されたパンチェン・ラマ11世は拉致されて消息不明の為、政府が擁立した11世のギェンツェン・ノルブが座主として住んでいます。昼食後は丘の上のシガツェ城、そしてホテルから歩いて農業自由市場へ。
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タシルンボ寺
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シガツェ城とタルチョ
7日目
4月28日/晴れ/-3 〜 8℃
今日からは更にチベットの奥地へと進み、ネパールとの国境を目指します。小さな町や村に泊まりながら通常のツアーではあまり行かないような地域へ。そこにはヒマラヤの絶景が待っていますが、街で一番の宿を選んでもどうしても設備は必要最小限…ご不便をお掛けします。国道318号線は沿岸部の都市、上海からチベットの国境の町ザンムーまで続く全長5476kmの道。途中5000km地点で記念の碑とパチリ。4500mのツオーラ峠を越え、工事中の悪路を抜けてサキャ寺(4316m)へ。チベット仏教サキャ派の総本山で 1073年に北寺が(1966年文化大革命時に破壊後再建)、1268年に今回見学の南寺が創建されました。南寺創建者のパクパ帝師は元の皇帝フビライ・ハンの依頼でチベット文字をモデルにモンゴル文字を作りました。その後ギャツオラ峠(5200m)を越え、初めてのエベレスト展望ポイントへ。残念ながら今日は見えず…
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中国国道318号線5000km地点
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サキャ寺(4316m)
8日目
4月29日/くもり/-3 〜 8℃
早起きしてジャウラ峠(5128m)で朝日を待ちましたが、生憎の曇り空で山は良く見えず…気を取直してベースキャンプ(5200m)を目指します。ここは観光客用。登山者用のキャンプはもう少し高い所にあり許可証を持った人しか入れません。登山の費用は最低でも$70,000だそう。沢山並ぶテントの一つを拠点として写真タイム。何と展望台では雲に隠れていたエベレストがくっきりと顔を出して待ってくれていました!!半分諦めていただけに感動もひとしおです!その後テントでコーヒータイム、ランチの麺で温まり、今朝来た道を戻ります。キャンプからすぐの川沿いで聖水を汲み、チベット仏教寺院では最高所に位置するロンボク寺でエベレストをバックにまた一枚。ジャウラ峠の展望台は晴れていましたが、ヒマラヤ山脈の上には雲が長く伸び山頂を眺める事はできませんでした。ベースキャンプで見えたのはやっぱり奇跡だったのかも…やったー!!
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ベースキャンプよりエベレストを望む
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エベレストと神泉
9日目
4月30日/くもり/-3 〜 17℃
朝日のリベンジにホテル近くの丘に登るも、残念な事にまたも見えず…トンラ峠(5126m)で写真ストップ。この峠を越えて更に進むとかつてのネパールとの国境の町、ザンムーへと続きますが、2015年のネパールの地震以降未だに復旧が進まず、現在も国境は閉鎖のまま。今回は昨年末に新たに開通した別の国境を越えてネパールに入ります。来た道を途中まで戻りペクツォ湖(4400m)へ。今回のツアーで最も海抜の高いコンタンラム峠(5236m) では雪に見舞われ、動けなくなった車やトラックがあちこちで立ち往生…新たに開いた国境の街、吉隆(ジーロン 2600m)では早めにチェックインを済ませてホッと一息。小さな町ですが沢山のお店があって便利。今後国境開通に伴って発展して行くのでしょうか。今夜は標高も下がったのでビールも解禁!もう高山病の心配もありません。1人の脱落者もなく無事に高地を通過できました。バンザーイ!!
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ヤムドゥク湖(4400m)
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雪のコンタンラム峠(5236m)
10日目
5月1日/晴れ/9 〜 27℃
快晴の吉隆、実は周囲を雪山に囲まれたまるでスイスのようなキレイな街でした!国境まで約1時間。中国の出国審査後、国境の川に架かる小さな橋を歩いて渡るとネパール。その経済力の差を入った途端に感じます。手作業の入国審査、未舗装の道路等々。中国は広い国土にも拘らず単一の時間を採用している為、ネパールとの時差は−2.15時間となります。この15分という何とも中途半端な時間を採用しているのは世界でもここだけ。確かに地理的にはその範囲に位置していますが、大抵キリの良い数字に合わせるのに、そうしないのは似て非なる国インドとの差を明確にする為とも…また三角の国旗もここだけ。色々拘りがありそうです!午後カトマンズ観光の予定でしたが、実際には国境から約160kmの道程、悪路でスピードも出せず、終日4WDでの移動となりました。
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スイスのような吉隆
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カトマンズへの道
11日目
5月2日/くもり/17 〜 27℃
朝一番のマウンテンフライトへ。地上は真っ白な曇り空…飛べるのかしら?と心配しましたが、少し遅れて無事に離陸。雲海の上にヒマラヤが並んでいました。エベレストもバッチリ!!昨年変わったばかりの生き神様のクマリは現在3歳の女の子。初潮を迎えると新しいクマリが選出されます。なかなか見れないクマリを無事に拝み、地震の被害が生々しいダルバール広場などかつての王宮や寺院が集まる旧市街を散策。各国の援助で修復、再建作業が続けられています。山上のスワンヤブナート寺院の境内には猿がたくさん!仲が悪いはずの犬達もここでは一緒に暮らしています。マニ車に囲まれた仏塔に描かれているのは釈迦の目。午後は近郊のバグダプルへ。旧市街で最も古いダッタトラヤ寺院、五重の塔を持つニャタポラ寺院、やはり地震の被害が目立つダルバール広場を見学後、夜は民族舞踊ショーを見ながらネパール料理のご夕食。盛り沢山の1日でした。
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機上よりエベレスト(左)とローツェ(右)を望む
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クマリの館
12日目
5月3日/くもり/17 〜 27℃
11:10発のCA438便にて約3時間、中国の成都へ戻ります。成田行きにはギリギリ乗り継げないのでここで1泊。成都は四川省の省都。チベットガイドの鄧さんは重慶の出身。重慶は四川省でしたが、現在は直轄市となり、北京、上海、広州、深圳に次ぐ中国5番目の都市。元々同じ四川省だったことから成都と重慶は今でもライバル関係なようです。さて、四川省と言えば唐辛子を多用した激辛料理も有名。そんな四川料理の代表格「麻婆豆腐」発祥の店、「陳麻婆豆腐」でのご夕食。本場の料理に舌鼓。名前はあばた(麻点)のある陳婆さんが作る豆腐という意味で、19世紀後半、材料が乏しい中で、労働者達にあり合わせの材料で提供したのが最初と言われています。また麻は中国語で花椒がもたらす「痺れる」味覚を表す文字でもあり、花椒の「麻」と唐辛子がもたらす「辣」の刺激…日本でも人気の一品を始め、四川料理の数々を汗を掻きながら堪能して頂きました。
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カトマンズより成都へ
13日目
5月4日/くもり/17〜28℃
午後の飛行機に合わせのんびりの出発。市内中心部の錦里の入口に建つレストランで最後の中国料理として飲茶をお楽しみ頂きました。錦里は武侯祠のすぐ隣の路地に広がる、昔の趣きを再現しその風情を感じる事ができる、観光客に人気のスポットです。武侯祠とは三国志にも登場する歴代の武将達を祀った場所。中国各地に武侯祠と呼ばれる場所がありますが、成都はその中で最も有名です。CA459便にて約4.5時間、20:50に定刻で成田に到着。昨年末に新しい中国とネパールの国境が開通した事でできた新企画。皆様はその第1段にご参加頂きました。その為、我々スタッフにとっても初めての部分がありましたが、皆様のご協力のおかげでトラブルもなく無事に通過する事ができました。どうか旅のお疲れが出ていませんように…13日間どうもありがとうございました。
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錦里

旅はもっと、おもしろい。
阪急交通社クリスタルハート

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