2018年3月11日出発ツアー添乗員レポート

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。

添乗員／福田 加代子（ふくだ かよこ）

この度はクリスタルのネパールツアーにご参加頂きましてありがとうございます! 実は今シーズン最後のネパールツアー。ご参加人数14名様と参ります。 今回のツアーは2泊3日のトレッキングも含む充実のプラン。 毎日晴天に恵まれましたが、残念ながら恥ずかしがり屋のヒマラヤ山脈は途中雲に隠れてしまう事がほとんど... それでもマウンテンフライトでは初日からエベレストを拝み、最後のドゥリケルの朝日鑑賞ではマナスルを含むキレイな山並みを見る事ができました！ アンアプルナ山系を眺めながらのトレッキングとは相成りませんでしたが、それでも皆様にとって思い出深い旅の一つとなっていますよう...

1日目

3月11日/晴れ/20℃

成田空港より 10:35発キャセイパシフィック航空501便にて、まずは乗継地の香港へ。乗継地香港にて関西国際空港出発の皆様と合流し、現地時刻19:25発、キャセイパシフィック航空の子会社となった香港ドラゴン航空KA104便にて予定時刻より少し遅れて出発しました。約5時間でネパールの首都カトマンズに無事到着。ちなみにネパールと日本の時差は-3.15時間。何とも中途半端な設定です！確かに地理上は-3時間と-3.5時間との間に位置していますが、切りのいい数字に合わせる国も多い中、ネパールは世界で唯一、国全体の時間をこの15分の枠に置いています。似て非なる国インドとの差別化を図る為という説もありますが、実は世界で唯一といえば、独特な三角形の国旗もここだけ。他国は全て四角形を国旗に採用しています。こだわりの多そうなネパール。さてさて、どんな国でしょう？ホテル到着は既に深夜。長旅お疲れ様でした。

キャセイパシフィック航空にて香港へ

香港ドラゴン航空にてネパールへ

2日目

3月12日/晴れ/10〜23℃

殆ど寝る間もなく5：45に出発。世界最高峰8848mのエベレストを眺めにマウンテンフライトに搭乗します。遊覧飛行は季節に関係なくその日の天候に左右される為、山が見えない時には飛びません。遊覧飛行の後にネパール各地への国内線も運行を開始する為、全体のスケジュールが遅れる事もしばしば...のんびりなお国柄です！予定より約1時間遅れて離陸。山並みが見えてくると順番にコックピットに案内してくれます。エベレスト参拝を祝してシャンパンで乾杯、証明書を貰います。興奮冷めやらぬ中、すぐ国内線に搭乗し約30分程でポカラ着。ランチのダルバードはご飯、数種のカレーや副菜が一つの大きなトレイに乗った伝統料理。食後は手漕ぎボートに乗ってペワ湖の遊覧へ。途中雨もパラ付き始め、アンナプルナ山系は雲に隠れたままでした。タシリン・チベット村は伝統的な手織絨毯が生活の糧。パタレ・チャンゴの滝、オールドバザールを散策しホテルへ。

マウンテンフライトのコックピット

世界最高峰エベレスト！！

3日目

3月13日/晴れ/12〜25℃

バスでナヤプルまで約2時間半。途中アンナプルナやマチャプチャレ(=Fish Tail)が少し顔を出してくれました！頼もしい存在のシェルパさんは100kgまで運べるそう。エベレスト初登頂をイギリス隊の一員として達成したニュージーランド人のエドモンド・ヒラリーですが、ネパール人シャルパのテンジン・ノルゲイあっての功績です。ハイキングガイドのアショカさんも加わり万全の体制でスタート！ビレタンティまで標高差の少ないルートを途中吊り橋を2つ渡り、モディコーラ川沿いに約4km2時間程掛けてロッジへ。ランチ後はまだまだ歩き足りない組と休憩組とに分かれ、各自のんびり過ごします。ハイキング組はホテルの犬達に先導されながら村を抜けた先の展望ポイントへ。残念ながら山は臨めませんでしたが、代わりに水牛の親子がお出迎え。帰ったらアフタヌーンティーでほっと一息、更に1日の疲れを癒すハッピーアワーで盛り上がりました！

モディコーラ川と吊橋

山羊飼いの女性

4日目

3月14日/晴れ/10〜20℃

ビレタンティのホテルを出て、モディコーラ川に架かる吊り橋を渡ると、いよいよ登りのスタート！マジュガオンまでは標高差425m、約3kmの道程を約2時間半掛けて上がりました。途中小学校前で一休み...更に上がると村に到着します。ここは外国から訪れる旅人達によって、別名「Bee Village」と名付けられた養蜂の盛んな村。家々の軒先には丸太をくり抜いて作った鉢の巣箱が下がっています。収穫時にはまず巣穴から煙を入れて蜂を追い出した後、巣箱の両端の蓋を外して蜂蜜を掻き出します。村を散策して更に登るとMala Lodgeに到着。昼食後は前日と同じく2班に分かれてお過ごし頂きました。ハイキング組はロッジ周辺の斜面に上・中・下と広がる3つの村の内、中と下の村を周り、地元の人達と交流しながらの散策を楽しみました。再びアフタヌーンティーにハッピーアワー、そしてご夕食と続き、湯たんぽと共に就寝...

マジュガオンへの道中

Bee Vileage 蜂の巣箱

5日目

3月15日/晴れ/8〜24℃

トレッキング最終日。ルムレまで約2時間。毎日いいお天気でしたが山には雲がかかり、眺望を楽しみながらのハイキングをお楽しみ頂けませんでした。残念！ポカラでネパール風餃子のモモと炒麺のランチを楽しんでカトマンズへ飛び、チベット仏教のボダナート寺院を参拝。ネパール独自の仏塔は4面に釈迦の目が描かれ、その上に悟りの数を表す13段の塔、周囲に配されたマニ車は回転させた数だけお経を唱えたのと同じ功徳があるとされています。ここは5世紀の王の墓。当時カトマンズ盆地は旱魃に悩まされていました。ある日、王の夢に千手観音が現れ「善人を生贄にせよ」とのお告げを受けます。王が善人と考えるのは自身とその息子のみ...愛する息子を殺める訳にも行かない王は、自ら生贄となる事を選択します。父を死に追いやってしまった罪の思いに息子は嘆き苦しみ、父の魂を弔う為にこの仏塔を建てました。中には父の灰と涅槃の土が収められています。

ルムレへの道中の千枚田

ボダナート寺院

6日目

3月16日/晴れ/12〜24℃

スワヤンブナートは別名「Monkey Temple」犬猿の仲と言いますが猿も犬も仲良く暮らしています。4世紀の記述から市内最古の寺と推測。仏教徒のほかヒンドゥー教徒も訪れ、体調不良時には僧侶の祈祷で回復を願うそう。クマリの館ではラッキーな事にすぐにご対面！ヒンドゥー教の神クマリですが、ネパールでは仏教徒の女の子のみが選ばれ、千手観音の生まれ変わりとして悪い物を祓ってくれると信じられています。実は昨年10月に変わったばかりの3歳。初潮を迎えると成人とみなされ新たなクマリが選ばれます。旧王宮に囲まれたダルバール広場。地震の影響から各国の援助で修復中...長野県戸隠村で修行をしたネパール人が打つ蕎麦定食で旅の疲れを癒やし、超高級リゾートThe Dwarika's Resort Dhulikhel へ。お部屋をアップグレードしてくれていました！高台のテラスからの夕日鑑賞。今日は山が見えず、明日に期待！

クマリの館

マニ車

7日目

3月17日/晴れ/9〜25℃

日の出に合わせて展望テラスへ上がると、山の稜線がくっきり！太陽を浴びて次第に白く輝き出すヒマラヤの山並み...遠くには標高8163m世界第8位のマナスルも！正午ホテルを出発して最後の観光地バグダプルへ(世界遺産登録1979年「カトマンズ盆地」の名称でカトマンズ、バタンと共に登録)。旧市街を一望するレストランにてランチ。ダルバール広場を囲む17〜18世紀ネワール族の旧王宮の構造は1階は動物達のスペース、2階が住居、3階が台所と寺院になっており、寺より上に立つのは失礼な事から屋上はありません。地震による崩壊でカトマンズと同様修復中。5重の塔を持つニャタポラ寺院はネパールで最も高く、力士の石像が階段の入口に。ダッタトラヤ寺院はヒンドゥー教の3大神を祀る、町で最古の15世紀の建造物。カトマンズに戻り民族舞踊を楽しみながら最後の晩餐後はいよいよ空港。マダンさんと別れ、KA103便23:15分発で香港へ。

ランチレストランよりバグダプル旧市街を望む

ニャタポラ寺院の五重塔

8日目

3月18日/晴れ/ 12〜25℃

早朝5:20に予定より30分早く香港に到着。乗継の手続を終え搭乗開始を待ちます。今回はここで関西からのお客様ともお別れ。最後までご一緒できないのは寂しいですが、皆様無事にご帰国頂きました。世界最貧国の一つでもあるネパール。インフラ整備の遅れ等皆様にご不便をお掛けする機会も多々あったかと思います。旅のお疲れや慣れない食事等から、少し体調を崩された方もいましたが、美しいヒマラヤの山並み、どこか懐かしいのどかな田舎の村々の景色、穏やかなネパールの人々とのふれあいを通じ、ツアーのタイトル通り、皆様の心に染みる味わい深い旅となっていますよう...全員揃って無事に帰国できたのも皆様のご協力のおかげです。8日間どうもありがとうございました。

The Dwarika's Resort Dhulikhelからのヒマラヤの眺望