2018年5月7日出発ツアー添乗員レポート

※当レポートは現在募集中のツアーと内容が異なる場合がございます。

添乗員／金光早苗（かねみつ　さなえ）

数ある国の中で、私のお気に入りのコースのひとつがクロアチア・スロベニア9日間のコース。美しい湖に、インディージョーンズの世界に迷い込んだような巨大な鍾乳洞。アドリア海にローマ遺跡・マイナスイオンに包まれたプリトヴェッツェ国立公園など、自然と人が作り出した魅力に溢れるスロベニアとクロアチア。それと共に、知らなければ気づかないまま旅を続けてしまうぐらいそっと、しかし戦争が産む悲しさに目を向けようという人にはその傷跡と平和の大切さをしっかりと伝えてくれる旅でもあります。美しいブレッド湖を臨むホテルからはじまり、最後はアドリア海の真珠ドブロブニクの旧市街をたっぷりと楽しんでいただける素晴らしい立地にあるホテルで締めくくった今回の旅。皆様にとっても思い出に残る旅であったらな嬉しいです。

1日目

5月7日/晴れ/28 ℃

★成田空港→ヘルシンキ→リュブリャーナ→ブレッド（パークホテル泊）フィンランド航空にて、日本から一番近いヨーロッパ・フィンランドのヘルシンキで乗継ぎ、スロベニアのリュブリャーナ空港へ。ご宿泊ホテルはアルプスの瞳「ブレッド湖」の目の前！お部屋のテラスから湖を眺めながら、テイクアウトしたクリームケーキを召し上がったお客様も。このケーキはとても大きくて、2人で1つで充分なのですが、仲良く2人で半分こする相手がいない私は、悲しくひとりで半分こ。残りの半分は翌朝しっかり頂きました！時間によって変わりゆくブレッド湖周辺の景色はもちろんの事、夕暮れ時の教会の鐘の音も情緒があって素敵でしたね。

ライトアップされたブレッド城とブレッド湖

ひんやりとした澄んだ空気と美しいブレッド湖の眺めに朝からご機嫌です

2日目

5月8日/晴れ/24 ℃

★ブレッド→ポストイナー→ポルトローシュ（グランドホテル泊）まずはスロベニア最古の城「ブレッド城」へ。今回城内のワインセラーでご自身でワインのボトル詰めをするのを楽しみにしていた方もいらしたので、入場時間に合わせて開店しないお店にヒヤヒヤ。無事目的を達成できて良かったですね。伝統的な手漕ぎボート「プレトナ船」に乗り、スロベニア唯一の島「ブレッド島」へ。この島にある聖マリア教会で式を挙げたいという方が多く、２年先まで予約が埋まっているそうです。この教会で式を挙げるには、教会までの９９段の階段を花婿は花嫁をお姫様抱っこして登らなくてはいけません。私もいつか来るその日の為にダイエットをしなくては！美しい眺めに別れを告げポストイナ鍾乳洞へ。鍾乳洞を走るトロッコでは、インディージョーンズの気分に浸ることができました。平均気温１０度前後といわれる洞窟内。上着をお忘れなく。

電動ボートの使用が禁止されているブレッド湖。静けさもまた魅力のひとつです。

インディージョーンズのテーマがぴったりのポストイナ鍾乳洞をトロッコで走り抜けます！

3日目

5月9日/晴れ/22 〜 27℃

★ポルトローシュ→ロヴィニ→ザグレブ（インターナショナル泊）　イストラ半島にある情緒あふれる港町ロヴィニ。お手洗いチップのお礼？に頂いた絵葉書は良い思い出ですね。13世紀から18世紀にかけ500年もの間ベネチア共和国に併合されていたロヴィニの建造物は、どこかベネチアの街を思わせます。歴史を感じさせる石畳が続く狭い路地を通り、高台にある聖エウフェミア教会へ。イストラ半島はトリュフの名産地。お昼には、イストラ半島伝統的なパスタ”フジ”を使ったトリュフのパスタを頂きました。午後はクロアチアの首都ザグレブへ。全長66m世界最短のフニクラで高台へ。クロアチア王国等が描かれた美しい屋根瓦が印象的な聖マルコ教会。18世紀の大火災の灰の中から奇跡的に無傷で見つかった聖母子のイコンやザグレブのシンボル聖母被昇天大聖堂をご覧頂き夕食のレストランへ。ザグレブ風カツレツがとても美味しかったですね。

ザグレブの街と世界最短のフニクラ

ザグレブ風カツレツ

4日目

5月10日/晴れときどき雨/15 〜 25℃

★ザグレブ→ラストケ村→プリトヴィッツェ（イェゼロ泊）ドライバーさんのご好意で、クロアチアが旧ユーゴスラビアからの離脱の際に起きた戦いの歴史を今に伝える野外戦争博物館に立ち寄りラストケ村へ。妖精が住んでいるようなこの村も、戦禍にさらされた場所のひとつです。プリトヴィッツェ湖群国立公園では、16ある湖を2日に分けて巡ります。今日は下半分。数日前に大雨が降ったそうで、滝も足元を流れる湖の水も勢いがあり迫力満点。ほんの一瞬雨に降られましたが、それ以外はお天気に恵まれ満足満足。コジャック湖を船で渡った先に待つ、私達のホテルまでの道程が一番きつかったとのお声も。最後の力を振り絞り、船着き場から階段＆スロープを上ってホテルへ。

ラストケ村

プリトヴェッツェ国立公園

5日目

5月11日/くもり→晴れ/20 〜 30℃

★プリトヴィッツェ→トロギール→スプリット（ラディソンBLU泊）エコバスで16ある湖の一番高い636m地点からスタート。霞がかったプリトヴェッツェはとても幻想的で、昨日とはまた違った魅力に満ちていました。マイナスイオンをたっぷり浴びた朝のハイキングの後は、お昼へ！ダルマチア地方の伝統料理「ペカ」は、炭を炊いて昔ながらの鉄鍋を灰と火に埋めて蒸し焼きにしたもの。ゆっくりと時間をかけて蒸した仔牛の肉はとっても柔らかくて美味しかったですね。中世の城壁に囲まれたトロギール。細い路地は暑い夏でも涼しく過ごせるよう配慮されたものだとか。おかげで私達も暑さをあまり感じず観光することができました。下が見える階段にドキドキしながら上ったトロギールの聖ロブロ大聖堂の鐘楼からの景色はいかがでしたでしょうか？夜はスプリットで選べるメニューの夕食。ライトアップされた大聖堂も素敵でしたね。

プリトヴェッツェ国立公園

トロギール聖ロブロ大聖堂の鐘楼からの眺め

6日目

5月12日/晴れ/27 ℃

★スプリット→ドブロブニク（エクセルシオール泊）ローマ皇帝ディオクレティアヌスが引退後の住居として建てた宮殿跡に、7世紀異民族に追われたサロナの人々が退避してきたのがスプリットの街の始まり。宮殿の基礎の部分はそのままに上から建物を増築するような形で街が築かれたので、地下は古代ローマ、地上は古代ローマから中世の建物が混じっています。巨大になりすぎたローマ帝国を強化するために行った4分割統治が後にローマ帝国の分裂＆滅亡を招き、そしてキリスト教が国教になった事により、彼が迫害したキリスト教徒により彼の霊廟が大聖堂に変えられたのは何とも皮肉な事です。お元気な方は、大聖堂の鐘楼に上り旧市街と港の景色を楽しまれました。美しい夕日に染まるドブロブニク旧市街やアドリア海を眺めながらレストランへ。上品に食べるのは難しく手がベトベトになってしまいましたが、スキャンピのグリルはとても美味しかったですね。

スプリットのグルグール・ニンスキ像の左足の親指に触れると幸運が訪れるそうです

皆様大満足だったスキャンピのグリル！

7日目

5月13日/晴れ/27 〜 33℃

★ドブロブニク（連泊）今日も最高のお天気。スルジ山の展望台からの絵葉書のような景色にうっとりしていたら、あれよあれよという間に霧が！何とも表情豊かな展望台からの景色でした。1991年ユーゴスラヴィアからの独立を宣言したクロアチア。ユーゴスラヴィア軍との内戦は泥沼化し、ドブロブニクの街の70％が破壊され一時は世界危機遺産に登録されていました。今は展望台になっているこの場所も破壊され、戦後花を摘みに出かけたガイドのアンナさんのお友達が地雷により亡くなったそうです。スポンザ宮殿内で、内戦時の映像を見る事ができます。昼食後は希望者と海からの景色を楽しみました。泳ぎたくなるドブロブニクの海。ヌーディービーチもあるので、水着が無くても大丈夫！約2kmの城壁は、ぐるりと1周すると約1時間かかります。アップダウンも結構あり食事前の運動にぴったり。自由夕食、シーフードがとても美味しかったですね。

ドブロブニク旧港からの景色

ユーゴスラビア紛争時のドブロブニク

8日目

5月14日/晴れ/30 ℃

★ドブロブニク→ヘルシンキ（機中泊）　美しいドブロブニクの景色に別れを告げフィンランド航空にてヘルシンキへ。独創的なプリントと色使いで世界的に広く知られているマリメッコ、お天気が悪い日でも明るい気分にしてくれるマリメッコの花柄の折り畳み傘は、私のお気に入りのアイテムのひとつです。５月１５日（火）９日目　無事成田空港に到着。お天気＆旅仲間に恵まれたスロベニア・クロアチアの旅。以前ご一緒したお客様とも再びお会いすることができ、更に思い出深い９日間になりました。いつも優しい笑顔で支えてくださった皆様、どうもありがとうございました。時折パンフレットを見て私の生存確認をして頂けたら嬉しいです。またご一緒できる日を楽しみにしています。

ロヴィニの街をバックにハイチーズ！

ブレッド湖でみかけた白鳥