残暑お見舞い申し上げます! 今年は酷暑でしたが、皆様変らずお過ごしでしょうか?そろそろ涼しい季節が恋しくなり、雨が恋しいこの頃ですね。それでは一息ついて今月もお客様新聞をお楽しみ下さい。

 <今月のヘッドライン>
○にんにくの匂い消し
○お客さまの声・コーナー
○添乗員のないしょ話2
○江戸・東京を旅しよう9


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 にんにくのにおい消し
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以前お客さま新聞 その23で、飲み残したスパークリングワイン(スプマンテ)の保存方法をお教えしましたが、今回はその第2弾です。

題して「伊藤家の食卓 イン イタリア!」

生のニンニクの皮を剥いたり触ったりしていると特有のにおいが手につきますね。洗剤で洗ったり拭いたりしてもなかなか取れません。
実はこの匂いを消す良い裏ワザがあるのです。
まず、包丁を準備してください。そして水道の水を包丁の腹(側面)へ注ぎます。
そしてニンニクの匂いのついた指でその水を流している包丁の腹を軽くこするようになでるのです。

するとあら 不思議!!にんにくの匂いが取れている。これまたびっくりです。
これもやはり化学反応の仕業らしいのです。ほんの2〜3秒軽くこすっただけでほとんど匂わなくなります。
まるで手品のようです。ぜひ試してみてくださいね。
(文・田中慎二)


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お客さまの声をコーナー別にご紹介しまーす!
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【 この旅よかった!】

インドに行きましたが、ガンジス川とデリーの町のすごさに人生観が変わるほどでした。皆様もぜひ一度!
(60代 H・S様 )

昨年四月に脳梗塞で入院、幸い軽くすんで回復しましたが、最後の長旅だと思って地中海クルーズに今年5月に行ってきました。クルーズは楽でよい。船内・ パブ・大浴場。サウナ何でもありで楽しかったです。
(70代 T・I様)

四月にメキシコに行きました。先住民の古代都市を訪ね、テオティワカン、マヤ文明をじっくりと見て回りました。過日、世界遺産の放映でも紹介されましたカンクンで路線バスに乗っていると、途中で乗ってきた中年の男性が運転手と話をしてやおら機械にテープをセットし歌いだしました。うまい、実に声がいい。2曲歌い終わると帽子を持って車内を一回り。拍手と共に札やコインが投げ込まれます。さしずめ、日本の流しのようです。私も10ペソを。路線バスは人が手を挙げる途中で乗車させます。“田舎のバス”を思い出し楽しい旅の一頁です。
(60代 T・T様)

*編集部より*
旅先で日本では考えられない状況に出会った時、確かに人生観が変わってしまうと思うことありますね。地域や大自然の事は予想できても、そこで暮らす人たちの事はその場でしか解りません。色々なハプニングも余裕をもって受け止めていただければ、それぞれがきっと楽しい思い出になるのだと思います。


【 旅で困ったエピソード】

「人生何時何がおきるかわからない。」「旅も何時何がおきるかわからない。」
リスボンの某ホテルで朝食後、夫婦2人でエレベーターに乗り、目的地の階に着くがドアが開かない。たまたま通りかかった人が気づきフロントと添乗員へ連絡した。あれこれしてやっと出ることが出来た。約50分間の出来事だった。幸い早くに朝食に出ていたので9時の出発には間に合った。添乗員の対応はよかったが、ホテルの修理態体制がよくない。前夜からドアの調子がよくなかったが良く見てみたらあの故障で有名な某社のエレベーターであった。
教訓? エレベーターには絶対一人で乗らない。何事にも余裕を持って行動しよう。
(60代 M・I様)

*編集部より*
旅先のハプニングは色々伺いますが、日本で有名になった会社の名前に旅先で遭遇するとは驚かれたと思います。世界は広いようで狭いという言葉が頭によぎってしましました。ともあれ、無事で良かったです。


【旅行に持っていって重宝】

私たち夫婦が必ず持参するもの。それはゴルフボールです。何故って?“エコノミー症候群”対策です。ボールを2個袋(私の場合、機内でもらった靴下)に入れて足の下でゴロゴロさせるのです!2個がポイント☆2個だと転がっていかないのです。是非やってみてくださいね
(70代 R・M様)

南フランスへ行ったとき、お風呂に栓がなく、お湯がためられませんでした。それからはゴルフボールを持っていって栓代わりにしています。
(70代 K・T様)

*編集部より*
飛行機の中では色々な過ごし方を伺う事が多いのですが、この時間にマッサージをされてしまうとは、勉強になりました。一昔前は旧東欧圏では風呂の栓は必需品でしたが、南フランスでも必要になりましたか、ゴルフボールは優れ物なのですね。


【 秋〜冬に行きたい・行きます】

秋はやっぱり紅葉のカナダでしょうね。来年予定しています。
(60代 H・S様)

十月に初めて一人参加でスペインへ行きます。今からドキドキ、不安がいっぱい。でもやっぱり行きたい!パラドールに宿泊、他に連泊三回とゆったりコースを選びました。マドリッド空港のセキュリティチェック、特大のゴミ袋を持参します。I・Y様情報ありがとう!勇気を出してがんばっていってきま〜す!
(50代 M・M様)

九月にどこか涼しいところをと探していましたら、皆様が思うところは同じ、探していた二ヶ所は満員とのこと。でも「東北二大半島と五能線、津軽海峡クルーズ」が取れましたので今から楽しみにしています。十月には「韓国周遊五都巡り」を計画しています。
(70代 J・M様)

私の住んでいる千葉は雪が降りません。30半ばまで雪国で過ごしましたのでやはり雪のある国へ旅したいですね。今年の夏のように暑い日は「冬のソナタ」のDVDを観ていることが多いです。冬のシベリア鉄道に乗りたいなぁ!
(70代 S・T様)

来年の一月にクルーズで「イタリア・ギリシャ15日間」に行きたいと思っています。85歳の姉と77歳の私ですが、クルーズ3回目。荷物が楽なのと船内が楽しいのでやみつきになっています。昨年三大フェスティバルに行ってとてもよかったのでイタリアの綺麗なお祭を姉に見せたいと思っています。
(70代 K・K様)

*編集部より*
秋は旅行もハイシーズンこの時期がもっとも素晴らしいところが沢山ありますね、ゴミ袋の用意とか、皆様から頂いた情報がとても役に立ちそうです。紅葉から雪景色までそれぞれご希望のご旅行を楽しんで頂きたいと思います。


【 次は国内旅行へ】

両国のスポーツクラブに通っているので、吉良邸のことに興味を持って「江戸・東京を旅しよう」を読んでいました。海外だけではなく、身近なところにもまだまだ行きたいところがたくさんあります。海外はエアーの時間が長くて苦しいのに、観光が少ないので行きたくありません。アメリカ船のクルーズ(3000人中日本人36人)に行きましたが言葉の壁があって楽しくありませんでした。
(70代 A・S様)

海外旅行もあちこち行きましたが、行く前から感動して行ったところはチュニジアでした。若い時にカルタゴの英雄ハンニバルの話を聞いて憧れてしまいました。カルタゴというところを探していましたが誰も教えてくれず、やっとチュニジアにあるとわかったものの、チュニジアへ行くツアーはどこにもなく、私は長い間諦めていました。しかし、やっとチュニジアツアーを発見!天にも昇る気持ちで参加させていただきました。感無量でした。でもその時わたしは杖をつかなければ歩けなくなっていました。一生懸命杖をたよりに歩いていきました。期待にはずれることなくチュニジアは素晴らしいところでした。こんなに最初から感動して出かけたところは他にありません。今年の正月にケニアに行ってきましたが、これで私の海外旅行を終わりにしようと思っています。これからは国内の温泉旅行へ行こうと思っています。
(70代 Y・Y様)

*編集部より*
クルーズ船ツアーのご感想残念でした。海外でゆっくりと船の旅を楽しまれるのは、言葉の壁もあり難しいようです。たまには気分を変えて、お膝元の町から、ゆっくりと温泉旅行など楽しいかもしれません。旅は気分によって感じ方が変わると言いますので、そのときの気分に合った楽しみ方をして頂けたらと思います。



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 みなさんお久しぶりです!村山です
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お元気ですか?この夏は猛暑でしたね。
私は暑い中、いろいろ出かけてきましたが、
そろそろ過ごしやすい季節になり、旅行にも出かけやすくなりますね。

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実は初めて。天橋立。                  天橋立海水浴場。こんなに海がきれいだったとは!
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通天閣にて一人串カツを・・・              箱根大涌谷へ行ったのに名物「黒たまご」食べれず!残念!


さて、毎号新聞紙面にお便りを掲載させていただいた方へ
ちょっとした感謝の気持ちをお送りしているのですが
「作り方を教えて!」との声がありましたのでご紹介しますところでその品とは・・・?

「文香(ふみこう)」です。
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文香とは3センチ程の小さな香り袋で、平安時代に手紙に文香を入れるのが貴族のたしみだったとか。
ほんのりとした香りが封を開けるとします。なんだか心がなごみます。
手紙のほかにご祝儀袋やプレゼントに添えたり。手紙を送るのが楽しくなりますよ。

準備するもの
お香、ティッシュ、和紙や千代紙など

作り方
①<お香をすりつぶします。細かくつぶして香りがしたらOKです!
(お香がない場合は、香水やハーブのエッセンスを和紙に染み込ませて文香の中に入れてもいいですね。)

②次にお香をティッシュで包みます。
  この時にお香の量に合わせた大きさにティッシュを切るのがポイント。
  ぐるぐるたくさん包むと香りがなかなかしません。

③次に和紙で②のお香を包みます。
  このときの和紙は好きな形に切ったものを貼りあわせても良いですし
 折り紙を折った中に入れてもステキです。
 みなさんオリジナルの文香を作ってみてはいかがでしょうか。



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 添乗員のないしょ話2
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村 山   前回に引き続き、同じメンバーに話を伺います。
       添乗員のみなさんは既に数多くの添乗に出られていますが
       過去にトラピックスのツアーで行ったもので、ご自身が
       「これは良かった!」というツアーがあればお聞かせ下さい。


Kさん    スイスのハイキングコースですね。
       グリンデルワルト地方とツェルマットで3泊ずつ泊まるツアー。
       特にツェルマットは安全なヨーロッパのリゾート村の雰囲気で楽しめますよ。
       もう気分はアルプスの少女ハイジです

Iさん     私もスイスですね。アリタリアビジネスクラスで行くスイスです。
       ちょっぴり高いツアーです。
       ホテルも良いし、食事付きの日とそうでない日とがあり良いですよ。
       あとは花のハイキングです。天候にさえ恵まれれば最高のツアーです

村 山   みなさんもスイスがイチオシなんですね。
       私もお客様からいただくお便りを読んでいますが、スイスの旅行記は多いですね。
       写真をみると充実されている姿がこちらまで伝わってきます。

Mさん    私はポルトガル8日間です。とってもゆったりで食事もおいしかったから!
       それにモロッコのツアーがおもしろい。ガイドもマイペースなんです。

Nさん    どのツアーとは決めきれないほど!感嘆の声を聞ける大自然のツアーがグッド!
       やっぱり日本とはまた違う地球規模の自然を体感すると視野も広がりますね。

Sさん   私はイタリア大周遊。イタリアの小さな村や南イタリアにも行けてとてもよかったです。
       お客様からも大好評のツアーでした。

村 山    お客様も添乗員も良いと思う方面は似ている気がしました。
       ところで、添乗ではなくご自身が旅行をするならば、どこでどんな旅行をしたいですか?


Kさん    タヒチやエーゲ海、きれいな海でのんびりと過ごしたいです〜。

Sさん   マルタ島、ディズニークルーズでゆったりのんびり過ごしたいです。
       日常を忘れてボーッとしながら(笑)。

Iさん    たくさんあるんですが、選ぶなら・・・南極とタヒチ。
       南極は興味がありますね、一度行ってみたいです。
       タヒチは何にもしないで過ごしたいです。みんな同じこと考えているんですね!

Mさん   私はクルーズ!豪華客船に乗ってセレブ感を味わってみたいです。
       普段はせかせかしているので。

Nさん   ドバイ・シリア&ヨルダン。
       忙しいツアーではなく、プール付きホテルに泊まり、昼食の後にプールでゆっくり過ごしたい。

村 山   やはり、旅に求めるものは「のんびり・ゆったり」なんですね。
       添乗員のみなさんの日々を思うと納得できる意見です。
       では最後に、添乗中に困ってしまった・今なら笑えるエピソードを聞かせて下さい。

Mさん   お客様同士のケンカ。お手上げ〜!
       どっちの言い分も納得しがたいものだったので何もできませんでした。

Sさん    イタリアレストランで朝食時。
       皿の数が足りず、手伝おうとすると怒られ、食べるものが来ない。
       朝から大ゲンカ。もー勘弁してって思いました。

Nさん    バスタブにかかっているシャワーカーテンをバスタブの内側に入れて使用するよう案内したら、
       それを取り外して小さくたたんで足元に敷いていたお客様がいました。
       ちょっと笑ってしまったけれど、「カーテンの裾」という言葉が足りなかったかな?

村 山      カーテンの話は笑ってしまいますね。でも初めてだとわからないですよね。
       他にもたくさんエピソードがあるかと思いますが、色々とお聞かせくださり
       ありがとうございました。


江戸・東京を旅しよう9

忠臣蔵と元禄の風景〈9〉

■戦い終わって

主君浅野内匠頭の仇--吉良上野介の首を見事討ち取った赤穂浪士・四十七士は、亡君内匠頭が眠る浅野家の菩提寺、泉岳寺に向かいます。回向院を出発したのが12月15日の朝6時頃、内匠頭、無念の切腹から過ぐること2年弱、見事な勝利という他ありません。
泉岳寺に着くまでの約3時間、凱旋するリーダー大石内蔵助の心によぎるものは何だったのでしょうか?そして、寒く澄んだ朝の江戸風景は彼の目にどのように映ったのでしょうか?
ところで前回も申しましたが、赤穂浪士達は回向院から入場を断られました。内蔵助は、回向院が入場を拒絶することも想定し、その場合は両国橋東詰の広場に集結するつもりでございました。けれども「上杉家は戦闘する意志なし」と判断した内蔵助は、回向院から直接泉岳寺に向かうことを即断しています。そして、ここは注目すべき点でございますが、回向院から江戸市中を通り、泉岳寺に向かうには、隅田川を両国橋で渡るのが通常でございます。
しかし内蔵助は、わざわざ迂回して永代橋を渡っているのでございます。これは、両国橋を渡ると、武家屋敷街を通らねばならず、さらに、12月15日は大名・旗本の登城日に当たってもおり、少しでも危険の余地があるのなら、それを避けようとする内蔵助の優れた危機管理能力を示す行動であり、底知れず有能な戦略家としての一端が見て取れます。
それでは、皆様、私、尾上一途、300年前、赤穂の浪士達が泉岳寺まで歩いた道のりを、できる限り忠実に歩いてみることにいたしましょう。

■赤穂浪士と松尾芭蕉

隅田川を右手に見ながら万年橋通りを森下・深川方面に約1キロ歩いたところで「芭蕉記念館」が見えてまいりました。この辺りに庵(いおり)を結んでいた松尾芭蕉は、まさに元禄時代を代表する不滅の俳人--芸術家でありました。芭蕉は、討ち入りの8年前、1694年に亡くなっています。
凱旋する赤穂の浪士達が芭蕉の庵に気付いたかどうか、あるいは、討ち入り当時に芭蕉の庵が残っていたかどうか、はなはだ疑問ではございますが、「もしかして、浪士達は芭蕉の庵を見て、心の中で俳句の一つでも口ずさんだのではないだろうか?」と勝手に想像してみることも、歴史ロマンの楽しみの一つではないでしょうか。
さて、芭蕉先生を永遠の師と心より尊敬する私、尾上一途といたしましては、是非とも「芭蕉記念館」について皆様にご案内したいのですが、忠臣蔵のクライマックスが近づいています。芭蕉については、いずれじっくりお話できる機会が来ると信じつつ万年橋を渡り、更に1キロ歩みを進め、今、永代橋に近づいてきたところですが、永代橋を渡る手前にちょっと有名な「忠臣蔵」ゆかりの地があります。
赤穂の浪士達の忠臣・行動に感じ入り、甘酒を振る舞いってその労をねぎらったお店「乳熊耶(ちくまや)味噌店」です。権力と権威の象徴である「お上」に一矢報いて武士の本分を貫いた赤穂浪士に喝采を送った当事の江戸庶民の心情を示すエピソードとして今に語り継がれております。なお、この「乳熊耶(ちくまや)味噌店」は、今も「(株)ちくま味噌」として続いており、昭和38年には、会社の入口に「赤穂浪士休息の碑」が建立されています。
碑文を読んでみますと、「討入本懐を遂げた義士たちが水代橋へ差しかかった時、ちょうど上棟の日だった乳熊屋味噌店では、店主・作兵衛が一同を店に招き入れ、甘酒を振る舞い、労をねぎらった」と書かれています。また、赤穂四十七士の一人で俳人でもあった大高源五は乳熊耶味噌店店主・作兵衛とは、俳人--宝井其角(この人は松尾芭蕉の一番弟子です)門下で友人関係であったとも伝えられています。

■赤穂浪士凱旋の橋!「永代橋」

「赤穂浪士休息の碑」を背に数十歩進むと、直ぐ右手に突然大きな橋が現れました。「永代橋」です。この橋は、「赤穂浪士討ち入り凱旋の橋」としてつとに有名でございます。
永代橋は、元禄11年、西暦で申せば1698年ですから、赤穂浪士吉良邸討ち入りの3年前、将軍綱吉・50歳を記念して造られました。また、その材料は、上野覚永寺造営の際、余った木材を利用したものとのこでございます。完成時には、長さ二百メートル、江戸随一の巨大な橋でございました。
今渡っております現在の橋は、ドイツ・ライン河に架かっていた「レマーゲン橋」をモデルに設計され、完成したのが、大正15年、西暦で申せば1926年、道路橋としては日本で初の鋼鉄のアーチ橋でございました。

【つづく】


※一定期間を過ぎた画像はリンク先が切れていることがあります。ご了承ください。