こんにちわ!しんじです。
前回に引き続き今回もイタリア料理に関して触れたいと思います。

イタリア料理は本来は2〜3時間かけて出来たての料理をじっくり食べるものです。
注文を受けてからパスタを茹で始めますので、出てくるまで時間がかかることも多々あります。
でも待たされてもイタリア人は文句一つ言いません。
レストランで友達や恋人や家族とのおしゃべりをしながら
楽しんでいるからです。


レストランでの「時間」「空間」を楽しんでいるんです。
スピーディに次から次へと料理を出されたら、「早く出て行け」と追い出されているような感じがして
苦情が出るほどです。
日本人は子供の頃から、「食事中は黙って食べなさい」という
教育を受けてきました。
その為、日本人の食事時間は世界中でも短いことで有名です。

例えば、1の皿から2の皿が出てくるまで時間が空いたとした
日本人は我慢できません。

間が持ちません。

イタリア人はみんなおしゃべりですから全く問題ありません。
料理が出てこようが出てくまいが、いつまでもしゃべり続けています。
一般的に日本のツアーの行程は忙しいので、効率的に観光地を回る為ということに加え、
日本人は待つのが嫌いだからとツアーの食事時間は通常四十五分〜一時間で設定されています。
これをイタリア時間で料理をのんびり出していると時間が足りなくなってしまいます。
そこで日本人のお客様をあまりお待たせしないようにある程度、下ごしらえをしたセットメニューで
準備できる体制の整ったレストランを使うのがツアー食の一般的な手配のやり方となります。
その為、パスタが今では日本でも有名になったがアルデンテ(固ゆで)でなかったり、バスが渋滞で時間通りに着かなくて、料理が冷えてしまったりすることが起こったりするのです。

格安ツアーの場合、正直仕入れ値をぎりぎりまで削減しているという面も理由の一つにはあります。
ツアーを無駄なく回る為にはある程度やむをえない面もあると思います。
又、個人客向けに小さいトラットリア(食堂)でその時々にとれる旬の食材で
安く提供しているお店も中にはありますが、そういうお店は団体を受け付けてくれなかったりするのです。
旬の素材を大量に安定供給できるお店はなかなかありません。
日本でもそうですよね。本当に地元の人に評判で行列の出来るようなお店は席数も少なく
団体客を受け入れるような体制になっていません。
又、商売っ気を出して団体客を受け入れるようと席数を増やしたりすると味が落ちてきたりします。
ツアーである以上、ある程度の制約はしょうがないとは思いますが、
そういう美味しいお店の料理を味わう方法が無くはありません。

例えば、雑誌やインターネットで美味しいと評判のお店を見つけて、
ツアー中に行きたいと思われた場合、食事付きでないツアーを選んだり、又はツアー食を放棄して、
そこのレストランに行かれることをお奨めします。
添乗員も予約やタクシーの手配など出来る限りお手伝いします。
そういうお店はイタリア語しか通じない場合が多いですが、身ぶり手ぶりでなんとかなるものです。
大切なのは「度胸」「笑顔」「楽しもうとする気持ち」です。
きっといい思い出になると思いますよ。