これから2・3回にわたりイタリア料理について触れたいと思います。

「本場のイタリア料理はホントに美味しいのか?」
「なぜイタリアに行きたいと思ったの?」

この問いに対し、ほとんどの人がこう答えるでしょう。

「本場のおいしいイタリア料理を食べたいから!」

イタリア料理—スパゲティ、ピッツア(イタリア語ではピザではなくピッツアと言います)、ワイン、デザート、オリーブオイルなどヨーロッパの中でも食材豊富、とりわけ山の幸、海の幸が満載で日本人の好きなお米、麺類を主食とする馴じみやすい料理。
最近日本でもイタリア料理は大人気で、たくさんのイタリア料理店があります。

「さぞかし、本場のイタリア料理は美味しいに違いない」・・・

しかし、イタリアツアーに行かれたお客様のお食事に対する評価はなかなか厳しいものなのです。
「美味しくない」「口に合わない」「もっと美味しいと思っていた」という声をよくいただきます。
実際はどうなのでしょうか?


○イタリア料理は家庭料理

イタリア料理はそもそも素朴な家庭料理です。
盛り付けも大雑把で大量に作ります。
それをみんなでワイワイいいながら2〜3時間かけて食べます。
今でもそうですが、イタリア人は基本的に "ごはん" は自宅で食べます。
イタリア人は言います...「どんなに美味しいレストランよりも家のパスタが最高さ!」


○日本にあるイタリア料理は本当のイタリア料理じゃない?

日本に来たことのあるイタリア人が言います。

「日本のイタリア料理はすごく美味しい!」と。

日本に来ているイタリア料理はかなり洗練されています。
お皿も盛りつけも味付けもイタリア料理というよりは繊細なフランス料理に近いものです。
イタリアでも新創作料理(いわゆるヌーベルキュイジーヌ)として
そのようなものを出すお店もありますが、料金はとびきり高いです。
イタリア人すらも一部のお金持ちや特別な記念日におしゃれをしていくようなレストランです。
それ以外の日常的なレストランは大衆食堂のような雰囲気の店が多いです。


○イタリア料理は高い?

先程、イタリア人は基本的に家でごはんを食べると言いました。
イタリアでは外食は高いという事情もあります。
先ほどの高級レストランほどではないにしても、外食でパスタ、メイン、ワイン、デザートを頼むと
普通のお店でもお昼でも2000円〜3000円はすぐオーバーしてしまいます。
イタリア人の平均月収は十万円〜十五万円程度ですから、
物価から見ても外食がかなり高いことがお分かりいただけると思います。
現地にいるとわかりますが、イタリア人は食には湯水のように
お金をつぎ込んでいるイメージがありますが、普通のイタリア人の食生活は非常に質素でお金をかけていません。

実は気づかないうちにイメージだけが膨らんでいるということありませんか?
次回はツアー時の食事に関して語りたいと思います。

 

次回もお楽しみに