国の天然記念物・都井岬の在来馬「御崎馬」

北海道の道産子、長野県木曽地方の木曽馬、愛媛県今治の野間馬、長崎県対馬の対州馬、宮崎県の御崎馬、鹿児島県のトカラ馬、沖縄県宮古島の宮古馬・与那国島の与那国馬の8種が現存する日本在来馬と言われています。

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在来馬のルーツはモンゴル高原と考えられ、古墳時代の出土品や日本書紀の史実からも日本人と在来馬は古来深い繋がりがありました。在来馬の特徴は、競馬等でよく見る洋種のサラブレッドと比較するとはるかに小型・中型であり、胴長、短足、ずんぐりした体型で、粗食に耐え、体が丈夫であることから農耕、運搬等人間の営みの中で大きな役割を任されていました。よく見れば昔の日本人の体型もこんな感じでしたね。

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そんな在来馬ですが、明治期には大量の軍馬の育成から洋種馬との交配が進められ、また、農業の在り方、機械化などにより人と馬の関わり合いが無くなり、その個体数が激減していることは周知の事実です。とは言え、在来馬の分類は家畜であり、いくらサラブレッドと比べ小型と言っても個人で飼えるものではありません。現在、道産子と対州馬を除く6種は国や県の天然記念物に指定され、何とか種の維持が図られているのが現状です。

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都井岬の「御崎馬」は唯一国の天然記念物に指定されています。御崎馬は昔ながらの放牧という形で管理され、都井岬の自然の成り行きの中で生まれ、育ち、やがて自然に帰る。あくまで自力で菜食し、自然環境に順応して生きています。※放牧地の野焼きや清掃、ダニ駆除薬の投薬や個体数管理は行われています。

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今回、都井岬は必ず訪れる場所と決めていましたが、鹿屋基地資料館見学に時間を費やしてしまい、到着したのは夕暮れ間近となってしまいました。群れで遊ぶ馬の姿を見つけることはできませんでしたが、マイペースで草を食む御崎馬の姿を見ることができました。

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古来、人と馬とが共存していた証として、これからも都井岬の自然の中で生き続けて欲しいと願わずにはいられませんでした。

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