<第4回>映画「関ヶ原」プロダクションノート~こだわりのロケーション・建築編

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2017年8月16日
カテゴリー:中部・北陸 | 岐阜県

<第4回>映画「関ヶ原」プロダクションノート~こだわりのロケーション・建築編

いよいよ!来週26日から映画「関ヶ原」が公開です!ぜひ見に行ってくださいね!

抜け駆けで恐縮ですが試写会に参加してきました!映画を観終わった後、ロケ地やゆかりの地など行きたい場所が増えたり、関西人ならではですが「この場所がこうなんだ~」という感想を持ちました。

そのなかでも京都の三条河原!京都観光ではほとんどの方が通る有名な三条大橋があり、夏は納涼床でみなさんがおいしくビールを飲んでいたり、なぜかカップルが等間隔で座っている、あの場所です。

その川原が処刑場だったなんて・・・。鴨川が血で染まった等の言い伝えも残っていますが、こんなこと考えながら歩いている人はきっといませんね。(これはネタバレじゃなくて史実です!)

逆に400年後には観光地になっているなんて、家康も三成も想像もつかなかったと思います。

 

プロダクションノートの第4回は聖地めぐり情報に使っていただきたい、ロケ地のお話です。

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♦原田組こだわりのロケーション〈建築編〉DSCF5749.jpg

 

『駆込み女と駆出し男』や『日本のいちばん長い日』からもわかるように、原田監督は本物のロケーションにこだわってきた。今回は京都松竹撮影所に大阪城、大垣城、伏見の加藤清正屋敷などの一部がセットとして作られたが、ほとんどのシーンはロケーション撮影だった。下鴨神社、百済寺、弘誓寺、彦根城、光明寺、日吉大社、龍譚寺、清涼寺、東福寺、金剛輪寺、東本願寺、円教寺、二岡神社など歴史的建造物、国の重要文化財での撮影は役者にも大きな影響を与える。「本物の場所に立って演じられるのはとても嬉しい」と岡田が語るように、歴史の重みや重厚感はたとえ建築に詳しくなくても伝わってくるものだ。圧倒的な存在感と美しさがある。合戦が始まり、家康の本陣として選ばれたのは二岡神社。『七人の侍』のロケ地でもあり、俳優にとってもスタッフにとっても映画の歴史を感じる瞬間だった。

 

特筆すべきは映画として初めて許可が降りた東本願寺・大寝殿での撮影だろう。伏見城の千畳敷をセットで建てることは極めて困難であり、ロケーション撮影となると東本願寺しかないだろうということで、無理を承知で交渉。「司馬遼太郎先生が新聞記者時代(宗教記者クラブ)に東本願寺とかなりご縁があったことも大きかったです。撮影できて本当によかった」と原田監督。撮影も半ばにさしかかった9月21〜22日の2日間にわたり東本願寺で撮影。初日は普段は足を踏み入れることのできない大寝殿にて伏見城千畳敷大広間の2つのシーンを撮っていく。1つ目は、謀反の罪で自害させられた関白秀次の妻妾、和子、侍女20名を三条河原で処刑することが前田利家から告げられるシーンだ。豊臣秀吉(滝藤賢一)、徳川家康、石田三成など主要キャスト15名プラス諸大名役が40名、総勢55名が大寝殿に揃う。もう1つは、ウルサンで13の首級をあげつつもそのすべてが追首だったことで、小早川秀秋が裁きを受けるシーンだ。逃げる敵を後ろから討つとは武将にあるまじき行為だと責める三成、一方、秀秋の武勇を称える家康。秀秋の裁きの場ではあるが、三成と家康の視線と言葉のバトルが繰り広げられるシーンでもある。また、滝藤は『クライマーズ・ハイ』以来の原田組。死期が近づいている秀吉を表現するにあたっては、痰がからみ咳き込むようなしゃがれ声ながらも、対立する三成と家康を一瞬にして黙らせる迫力の演技をみせた。今回は、彼の出身地が名古屋とあって「みゃあ」「にゃあ」といった方言も完璧だった。上段に座る秀吉の向かって左側に三成、右側に家康が座っている。また秀吉の両脇には、大きな地球儀と波をデザインした銀の芸術品が飾られている。三成像について原田監督は「頭脳明晰で柔軟性があり、世界に目を向け広い視野を持っていた人物」と分析するように、三成側には世界を示す地球儀。三成を倒すために、まずは小早川秀秋を陥れようと企む家康側には波のオブジェ。すべてをのみ込み絡め取ろうとする家康の野心を表しているかのようでもある、何とも面白いシーンとなった。もちろん東本願寺だからこそ可能だった奥行きのある画は圧巻のひと言だ。

 

160921_183.jpg

 

8月30日、この日は彦根の弘誓寺でナイトロケ。三成と直江兼続(松山ケンイチ)が寺の本堂で家康を討つための戦略を確認するシーンを撮っていく。見どころは何と言ってもリズミカルなセリフのやりとりだ。原田組は基本ひとつのシーンをカットごとに分けて撮ることはなく、どのカットもそのシーンの頭から尻まで繰り返し撮っていく。このシーンでは床に着物や帯、仏具が日本地図に見たてて置かれ、ロウソクの火に気をつけながらその間をぬって歩く。セリフは長い。台本にして約3ページの会話を2台のカメラとステディカムで撮っていく。テイクを重ねるほど躍動感と力強さが増し、岡田と松山の演技力に見とれる。また、ロウソクの揺れる炎によって幻想的に映し出される本堂も美しく、ここでも本物のロケーションの力を目の当たりにする。松山の撮影はこの1日のみだったが、いよいよ関ヶ原の合戦へと動き出す、クライマックスに向かう高揚感と緊張感に包まれたシーンとなった。

取材・文/新谷里映

 

写真提供:(C)2017「関ヶ原」製作委員会

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次回最終回は8月30日にご紹介します!

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