九州/車窓が招く旅
![]() 特急ソニック/イメージ ![]() 特急ゆふいんの森/イメージ ![]() 九州新幹線つばめ/イメージ |
絶景の連続に息をのむ火の国・九州の雄大な車窓 左手に併走する国道沿いには南国情緒をいや増す椰子の木が並び、その向こうにはどこまでも青く広がる錦江湾。思わず窓をあけて見ると、爽やかな風にのった潮の香りが車内にあふれ、「あぁ、海が見えるね」そんな言葉もどこからか聞こえてきます。海を挟んだ対岸には大隅の山々の稜線や、白い噴煙をたなびかせる桜島。トンネルを抜けて列車が大きく右にカーブすると、悠然と待ち受けていた開聞岳がその姿を車窓いっぱいに広げて、車内の驚きとも感嘆ともつかぬため息を誘うのです。 そんな移動の途中でふと目に留まった風景は、旅そのものの印象を左右してしまう大事な要素。何気ない風景までもまるで一枚の絵のように切り取り、次次と車窓に収めるのも列車の旅ならではの醍醐味です。まして、雄大な自然が数々の絶景を織りなす九州ではなおさらのこと。目的地を結ぶただの移動手段と考えてしまうには、あまりにももったいないのではないでしょうか。旅とは目的地を巡るだけではなく、その過程も楽しむもの。個性あふれる九州の列車は、そんな旅本来の楽しみを思い出させてくれるのです。 快適なシートや木のぬくもりが旅に一段のゆとりを せっかく旅に出かけたからには楽しみは味わい尽くしたい、そんな旅人の心はすっかりわかっているのでしょう。九州の列車には旅を心憎いばかりに演出する、さまざまな工夫が凝らされています。 例えばそれは他ではめったに見られない本革シート。本革の質感がまさに特別の旅にふさわしい安らぎを醸し、ゆったり眺める車窓の風景は格別です。あるいは自然木をふんだんに使った内装。本来、列車の内装に木材は使用できませんが、燃えにくい特殊加工を施すことによって初めて可能となったのです。また斬新な外観は、鉄道好きならずとも乗り込む前から思わずワクワクしてしまうほど。国内外の鉄道デザインコンテストで、数々の栄誉を受けているというのもうなずけます。これらはみな、旅心をわかっている九州の列車ならではのものなのです。 |
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![]() つばめ 車内/イメージ |
時代の先端を走る一番列車の栄光ある名を冠された新幹線「つばめ」 世界唯一の国際鉄道デザインコンペ・ブルネル賞など、数々の栄誉に輝くJR九州から誕生した最新の新幹線。名門「つばめ」の名に恥じないスマートなデザインは、流れるようなロングノーズや精悍さが漂う純白のボディに代表される、スタイルばかりに目を奪われてしまいがちです。けれどもこの列車の本当の魅力は、細部にまでこだわった内装が醸し出す「くつろぎの空間」にこそあるのです。 歓迎の心を込めた玄関口であるデッキは、柿渋色の壁に古代漆色のドアと、日本の伝統色で満たされ、新しくもどこか懐かしく落ち着いた雰囲気を演出。まさに乗り込んだ瞬間から心地よい列車の旅が始まります。また、洗面室の入り口にあしらわれているのは八代い草の「縄のれん」。九州ならではの伝統の技が生かされています。 車内への扉が開くと、そこは白を基調にした明るい空間。急に視界が開けたような気がして、思わずため息がもれてしまいます。左右に2列ずつゆったりと配された座席は、九州新幹線だけのオリジナルシート。楠色、桜色、柿渋色などの木製の背もたれに、布地には緑青、瑠璃、古代漆など西陣織の伝統色を組み合わせ、格調高い和の趣にあふれています。手触りもなめらかな木製のひじ掛けが各席に独立して設けられ、また座面も広く、もちろん座り心地も抜群です。 窓のロールブラインドは、ここにも自然素材のぬくもりを生かして桜材を使用。外光を和らげるばかりでなく、心にも優しい配慮がなされています。 移動時間の短縮だけが列車の使命ではなく、超高速で疾走する最新の列車であればこそ、心はゆったりと豊かな時間を過ごしたいもの。九州新幹線はまさに時代が求める新しい旅の楽しみを、私たちに与えてくれるのです。 |
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