ペルー
ペルー最古のミュージアム、国立考古学人類学歴史学博物館
博物館や美術館が数多く存在する都市、リマ。
中でも最も重要とされているのが
「Museo Nacional de Arqueología, Antropología e Historia del Perú
/国立考古学人類学歴史学博物館」です。
1822年に造られたといいますから、その歴史は約200年。
ペルー最古の博物館として、プレコロンビアから植民地時代、そして共和国家時代と
その時代ごとに分かりやすく展示されています。
ボリーバル広場に面した博物館の入り口。
手入れの行き届いた中庭があり、その周りに展示室があります。
この博物館で見逃せないのが、コトシュ遺跡で発掘された「交差した手の神殿のレリーフ」です。
かつて、「古代アンデス文明の祖はチャビン文化(紀元前800年)である」と考えられていました。
しかしこの「交差した手の神殿」は、紀元前2500~1800年のものであることが分かっています。
面白いのは、この時代にはまだ土器が生産されていなかったこと。
高さ2m、縦横9mの神殿を造る技術があったにも関わらず、
手のひらに乗る小さな土器さえなかったというのは、とても不思議な気がします。
チャビン文化の代表的な遺跡、チャビン・デ・ワンタル神殿の「テーヨのオベリスク(レプリカ)」。
発見者でもあり、「ペルー考古学の父」と称されるフリオ・C・テーヨの名が与えられています。
高さ約2.5mの石柱には雌雄のカイマン(ワニ)の彫刻が施されており、
特別な崇拝対象であったと考えられています。
手術跡の残る頭蓋骨。
骨が再生している跡があることから、この患者は術後も生存していたことがわかります。
ペルー北部海岸地域に興ったモチェ文化の土器は、どれも個性的で飽きません。
紀元後1000~1400年に栄えたチャンカイ文化の土偶「クチミルコ」。
とぼけた表情がなんとも言えず可愛らしいですね。
この他にも様々な土器や織物が展示されており、見応え十分。
余裕をもってゆっくりと回りたい博物館です。
★Museo Nacional de Arqueología, Antropología e Historia del Perú★
(国立考古学人類学歴史学博物館)
住所 : Plaza Bolívar s/n Pueblo Libre, Lima - Perú
電話 : +51-1-463-5070
開館時間 : 火曜~土曜日/9:00~17:00、 日・祝日/9:00~14:00
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現地記者:原田慶子
リマを拠点にフリーランスライターとして多方面にて活躍中。
ウェブサイト:http://www.keikoharada.com/
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