スイスで売れ行きナンバーワンのチョコレート

スイスは美味しいチョコレートで有名な国だが、その消費量も世界トップクラスだ。

手元にある最新の統計によると、スイスでは一人あたり年間11.7キログラムものチョコレートが消費されている。日本の一人あたりの年間平均消費量は2キログラムなので、単純計算するとスイス人は日本人の約6倍チョコレートを食べていることになる(注:記事最下部参照)。そんなスイスで売れ行きナンバーワン(市場占有率37パーセント)、つまり最も多く食べられているのが、ショコラ・フライChocolat Frey社のチョコレートだ。

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ショコラ・フライは1887年創業で、1950年以降はスーパーマーケット大手のミグロMigrosグループの傘下にある。そのため、スイス国内ではショコラ・フライのチョコレートは基本的にミグロのスーパーマーケット店舗でのみ販売されている。ああ、要はスーパーの自社ブランドチョコレートでしょ...と侮るべからず!!そのクオリティと美味しさは、カイエCaillerやリンツLindtなど他の有名メーカーやチョコレート専門店の商品と比較しても全く劣らない。

フライのチョコレートには形状や種類・フレーバーに何百ものバリエーションがあるが、断トツで一番人気なのが板チョコのミルヒ・エクストラMilch extra(写真上から2番目)。

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詰まる所はリッチなミルクチョコレートなのだけれど、これが多くのチョコレートファンから「恐らく世に出回っているチョコレートの中で最高の出来」という評価が出るほど美味しい。このミルヒ・エクストラの他、ミルヒ・ヌスMilch-Nuss(大粒のヘーゼルナッツ入りミルクチョコレート、写真最上)やクレモンCrémant(滑らかな口どけのダークチョコレート、写真下から2番目)などが、数あるフライの板チョコの中でも最もスタンダードな「クラシック」に数えられる。

これらは私も大好きだが、個人的にはジャンドゥーGiandor(アーモンドクリームの層が挟まったミルクチョコレート、写真最下)もお勧めだ。

チョコには普通サイズ(100グラム)の他、ナポリタンNapolitainesと呼ばれる一口サイズのものがある。ナポリタンは300グラム~1キログラム程のビニール袋もしくは箱入りで、スイス各地の風景写真が入った包み紙で包装されているお土産用のラインナップもある。フレーバーもジャンドゥーだけのものや「クラシック」商品を含む複数のフレーバーがアソートされているものがある。

フライのチョコレート製造は、カカオ豆の焙煎から商品の梱包まですべてスイス国内で行われている。材料に使われている牛乳や砂糖も全て国産品だ。商品の値段はどれも決して高価ではなく、板チョコは(種類にもよるが)1枚200円前後。クリエイティブなフレーバーで高級志向のシュプレームSuprêmeや、ちょっとした手土産に最適なプラリネPralinésなどのラインナップも、庶民的な価格設定だ。味はどれも折り紙付き!好みや目的に合わせて、スイスで一番人気があるメーカーのチョコレートを心行くまで楽しみたい。

※スイスでの一人あたりの年間チョコレート消費量11.7キログラムという数字は、スイス国内で販売されたチョコレートの量を人口数で割ったもの。つまり、スイスに住んでいる人が購入した分だけでなく、観光客などがスイスで購入したチョコレートの量も含まれている。そのため、厳密にはスイス人(およびスイス在住者)のチョコレート消費量ではない。しかし、スイスと同様にチョコレートの国として有名なベルギーにおける一人あたりの年間消費量が7キログラムに満たないということを考えると、やはりスイスではかなりの量のチョコレートが食べられているのだろう。

個人的な経験から見ても、スイス人はやはりものすごくたくさんチョコレートを食べる。基本的に老若男女問わずチョコレートが大好きで、板チョコが家に常時4~5枚あるのは常識。チョコレートを食べる機会そのものがもちろん多いのだが、その食べ方にしても日本人のそれとは比較にならず、例えば板チョコなら一回でまるっと1枚全部食べてしまう。ひと欠片だけとか一列だけとか、アーモンドチョコ2粒だけとか、そういう食べ方 は想定外なのだ。

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Asami AMMANN-HONDA

スイス東部トゥールガウ州の農村在住。元書店員、現在は兼業主婦(介護補助士&日本語教師&日独英通訳)。趣味はスポーツ・園芸・料理、専門は音響映像技術。

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