スイスのスーパーマーケットって?

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スイス

2014年8月28日
カテゴリー:ヨーロッパ | スイス

スイスのスーパーマーケットって?

スイスで全土展開しているスーパーマーケットは、ミグロMigros、コープCoop、デンナーDenner、スパーSpar(発音としてはむしろ「シュパー」に近い)、フォルグVolg、アルディALDI、リードルLIDLの7つ。このうち、一般スイス人家庭の台所の大半を担っているのはミグロ(Migrosと綴るが、決してコレをそのまま「ミグロス」と読んではいけない)とコープだ。

 

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(Foto: COOP)

 

コープとミグロは販売商品の方向性や商品展開の企業戦略が異なるので、おおよそのスイス人は「これはミグロで買って、あれはコープで買って」と、買う商品によって2つのスーパーを使い分けている。ミグロとコープはそれなりの大きさの街ならどこにでもあるので、観光の途中でどちらかのスーパーを利用したことがある方も多いだろう。

 

 

デンナーはスイスで3番目に大きいスーパーマーケットチェーンで、そもそもは独立系だったが、2009年にミグログループの傘下に入った。

 

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ミグロ系列でありながら商品の価格がミグロよりも若干安く、またアルコール類やタバコを販売している(ミグロではアルコールとタバコは売っていない)のが特徴だ。

 

 

リードルとアルディは、ドイツ系のディスカウントスーパーマーケットチェーン。

 

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(Foto: LIDI Schweiz)

 

スイスに展開し始めたのはアルディが2005年、リードルが2009年とかなり最近の話だが、今ではどちらもスイス全土に急速に店舗数を増やしつつある。これらの外資系スーパーは品物の質が高く、外資系でありながら(いや、外資系だからこそ)スイス産生鮮食品の取揃えに熱心で、かつ全体的な値段の設定がミグロやコープよりも明らかに低い。消費者としては喜ばしい限りでは…と思いきや、多くのスイス人―特に保守派や熟年・高齢者層―は、馴染みのあるパッケージの商品が並ぶミグロやコープでの買物を好む傾向があるのは面白い。

アルディとリードルは郊外の住宅地の、そのまたちょっと外れにあることが多く、基本的には車で行くことを前提にしたスーパーだ。車を使わず鉄道駅から徒歩で容易にたどり着けるアルディ店舗は、私が知る限りではチューリッヒ州ウィンタートゥールWinterthurの駅前にあるショッピングセンター内の1店のみ。観光でスイスを訪れる場合には、あまり利用する機会がないかもしれない。

 

 

スパーとフォルグは、都市や大きな街の中心部で見かけることは少ない。特にフォルグはドルフラーデンDorfladen(村の生活を支える生鮮食料品・日用品店)という位置づけの地域密着型スーパーで、ミグロやコープが店舗展開しにくい小規模の村や山間部の集落に多い。

 

 

スイスのスーパーに並んでいる商品については、ハーブティーやジャムやチョコレートの品数こそ多いものの、これはスイスだから珍しい!というものは特別ないように感じる。野菜や果物は、パッケージ梱包されたものもあるが、おおよそのヨーロッパのスーパーがそうであるように、自分で重さを量って所定のステッカーを貼るシステムもある。

 

商品の配置順序は日本と似ていて、ミグロでもコープでもまず最初に野菜・果物コーナーがあり、その奥に乳製品・肉・魚・冷凍食品などが来る。スイスは酪農の国なので、魚の種類が少ないのは仕方がない所だ。

コープにはユニークÜniqueというカテゴリーで売られるちょっと廉価な野菜がある。これらはいわゆる「規格外」野菜で、クオリティに変わりはないものの、形や大きさが規定から外れたものだ。

 

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(Copyright: Heiner H.Schmitt Jr 2012)

 

 

主食であるパンの種類は日本のスーパーに比べればもちろん多く、求められるクオリティも当然高い。パンは店舗に設置されているオーブンでフレッシュに焼かれるのが普通。

 

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(Foto: LIDL Schweiz)

 

ビニール包装された食パンなどももちろんあるが、スイス人が好んで購入するのはその日に店舗で焼かれたフレッシュなパンか、もしくは自宅のオーブンで焼き上げる「半仕上げ」されたパン(冷蔵コーナーにある)だ。

 

 

特別珍しい商品はないと書いたが、スイスはもちろんチーズの国なので、チーズの品揃えはどのスーパーも半端ではない。200グラム前後に小分け包装された何種類ものスイスチーズが揃うのはもちろん、大きなスーパーではショーウィンドーを設けたチーズの量り売りコーナーもある。ラクレットやチーズフォンデュ用のチーズも年間を通して販売されているし、チーズフォンデュ用の鍋もキッチン用具のコーナーで簡単に手に入る。

チーズの値段はどうかというと、チーズはスイスでも決して安価な食品ではない。もちろんチーズの種類にもよる(プロセスチーズやスライスチーズはそれなりに安い)が、グリュイエールやアッペンツェラーなどのスイスチーズなら、1キロ当たりの値段は2000円前後が相場だ。チーズフォンデュ用のチーズは、レトルトパウチ入りのインスタント製品は比較的安価だが、チーズのみを自分で買うと2人分(400グラム)で1000円ぐらいはする。

 

 

さて、希望の商品を選びレジにやってきた所で、日本との最大の違いが見える。レジはどのスーパーもベルトコンベアー式で、カゴや買い物ワゴンに入れた商品はここでコンベアーの上にすべて出さなければならない。

 

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(Copyright: KEYSTONE)

 

レジ係は椅子に座ったまま商品をスキャンし、スキャンされた商品は反対側のスペースに「流される」。日本のスーパーのような袋詰め用の大きなテーブルがレジの後にあるわけではないので、お客さんはレジ係が作業をしている間にこの反対側のスペースに移動し、持ってきた袋の中などにスキャンが終わった商品を自分で詰め込むのだ。

基本的にはお客さんは買物袋を自分で持ってくることになっているが、レジの前には紙袋やエコバッグも有料で販売されている。多くのミグロやコープでは無料のビニール袋はまだ完全には廃止されていない(廃止しようという動きが数年前にちらりと起こったが、現在のところ実現には至っていない)が、これは可能な限り使わず、バッグを持参するかエコバッグを購入することをお勧めしたい。

 

 

ちなみにこれは意外と知られていないのだが、スイスの貨幣で一番小額なのは5ラッペン硬貨だ(ラッペンはスイスフランの下単位で、1スイスフランは100ラッペン)。商品の値段としては2フラン58ラッペンなどというものももちろんあり、買物の合計金額も計算上は25フラン74ラッペンということが当然ある。しかし硬貨の最小単位が5ラッペン(1ラッペン硬貨は何十年も前に廃止された)なので、計算上の合計金額25フラン74ラッペンは支払の際に「切り捨て」処理がされ、25フラン70ラッペンになる。では25フラン78ラッペンの場合は?切り上げられて25フラン80ラッペン?いえいえ、やはり切り捨てで、25フラン75ラッペンになるのです。

 

 

スイスのスーパーマーケットは、空港や大都市にある一部店舗を除いて、日曜は休業。営業時間は店舗によって違うが、8時~19時/20時ぐらいまでが普通で、12時~13時半まで昼休みをする店舗も決して珍しくない。土曜は夕方5時ぐらいで閉まってしまう所が多いので、週末の買物はお早めに!

 

 

 

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現地記者:Asami AMMANN-HONDA
スイス東部トゥールガウ州の農村在住。
元書店員、現在は兼業主婦(日本語教師&日独英通訳)。
趣味はスポーツ・園芸・料理、専門は音響映像技術。
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