89(ハンキュー)BLOGチャンネル 世界はちょっと楽しい!-海外現地情報ブログ-

スペイン

スペイン在住の現地記者が各地のお祭りやイベント、ご当地グルメからおもしろスポット、生活のひとコマまでフレッシュな現地の情報をお届けします。

バレンシアのトスカーナってどこ!? なにがある!?

バレンシアの片隅に、“バレンシアのトスカーナ”と呼ばれる一帯があることは、スペインでもあまり知られていません。ワイン作りが盛んで、起伏ある風光明媚な景色からそう名付けられたようです。

具体的に言うと、バレンシア県のほぼ南端にある3つの小さな町、人口約4500人のMoixent/モイシェン(スペイン語だとMogente/モヘンテ)、約2000人のLa Font de la Figuera/ラ・フォン・デ・ラ・フィゲラ(同Fuente la Higuera/フエンテ・ラ・イゲラ)、そして約1000人のFontanars dels Alforins/フォンタナルス・デルス・アルフォリンス(同Fontanares/フォンタナレス)を結んだ三角地帯が“バレンシアのトスカーナ”。車でぐるっとまわるとたった1時間ながら、11ものワイナリーが点在します。

 

SP_20170501_01.JPG
<フォンタナルス・デルス・アルフォリンスの町>

 

冬は寒く、夏は暑さが厳しい地域なので、訪れるなら春か秋が最適。但し、公共の交通機関ではまわれないので、車が必要になります。景色を楽しみながらドライブし、ワイナリーを訪問、途中にランチを入れるのが王道の1日プラン。私も先日行ってきましたが、真っ赤なアマポーラ(ひなげし)をはじめとする春の野の花が咲く風景が素晴らしかったです。夏になるとひまわり畑も見応えがあるのだとか。ぶどうの葉が紅葉した秋も美しいそうです。

 

SP_20170501_02.JPG

 

特に目立った観光地はありませんが、強いてあげるのなら今から2400年前のイベロ族の居住地跡Bastida de les Alcusses/バスティーダ・デ・レス・アルクセスでしょうか。当時海抜700mを超える山の頂上に、壁で囲まれた町の遺構が残っています。再現された家屋や生活用品を見ると、意外に高度な生活だったことがわかります。文字を持ち、ワイン作りもしていたのだとか。ここでは約80年間に渡り600~800人の人が暮らしていたものの、ある日忽然とみんな消えてしまったそうです。同じイベロ族の敵対する部族に急襲されたことが原因ではないかと言われています。ミステリアスですね。

 

SP_20170501_03.JPG
<山の頂上にあった壁で囲まれたイベロ族居住地>

 

SP_20170501_04.JPG

 

この地の散策に欠かせないのはワイナリー訪問でしょう。大きなワイナリーはなくどこも小規模ながらこだわりを持つ作り手たちががんばっているので、地元での評判は上々。私も日本へのお土産にはこの地域のワインを買うことが多いですね。絶滅に瀕していた土着品種の“マンドー”を復活させ、それを使った赤ワインもあります。どのワイナリーも見学を受け付けていますが、事前に予約することをオススメします。

 

SP_20170501_05.JPG

 

SP_20170501_06.JPG
<イベロ族が使っていた文字がエチケットになった地元ワイン>

 

SP_20170501_07.JPG
<ラ・フォン・デ・ラ・フィゲラのワイナリー内ショップ>

 

3つのどの町にもバルなりレストランがあるので、食事には困りません。以前はミシュランの星を持っていたフォンタナルス・デルス・アルフォリンスにあるCasa Julioは、田舎町に関わらず比較的洗練された食事と地元のワインを楽しむことができます。せっかくなので田舎の庶民的なレストランやバルに入るのもいいですね。

 

毎年春に行われる地元産のワインフェアは人気のイベント。3つの町で順番に開催され、今年は5月13日土曜日にモイシェンで開かれます。バレンシアからモイシェンへは電車が出ているので、この日にバレンシア近辺にいらっしゃる方は行ってみては?(※線路工事のため途中からバスによる振り替え輸送中で、所要時間は約1時間半)一昨年まで3年連続で行きましたが、3ユーロで8杯のワインが試飲できるとてもお得なイベントでした。

 

SP_20170501_08.JPG
<ラ・フォン・デ・ラ・フィゲラのワインフェアで行われた民族舞踊デモンストレーション>

 

この“バレンシアのトスカーナ”は、現地ではTerres dels Alforins と名乗っています。公式サイトに全ワイナリーの紹介もあるので、行かれる際の参考にどうぞ。
http://terresdelsalforins.com/index.php/es/(スペイン語、バレンシア語、英語)

 

現地記者:
田川敬子

1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に長年の夢がかなってスペインで就職。現在はバレンシア郊外に住む高齢ママ兼なんでも屋。

人気のテーマ

現地情報ブログの記事は、現地在住の一般の方により執筆されています。(阪急交通社社員の作成した記事も一部含みます。)
ブログ掲載後、情報が変更になっている場合がございます。
記事内に書かれたWEBサイトへのリンクは阪急交通社が管理していないものも含みます。
掲載されている情報を活用される際は、ご自身の責任で判断していただくようお願いいたします。