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オランダ

オランダ在住の現地記者が各地のお祭りやイベント、ご当地グルメからおもしろスポット、生活のひとコマまでフレッシュな現地の情報をお届けします。

ワイルドすぎる、、、オランダの大晦日とお正月

皆様、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

オランダの12月はとにかく忙しく、シンタラース祭、クリスマス、ニューイヤーのカウントダウンと大きなイベントが次々とやってきました。2017年最初の今回は、オランダの年越しについて3つのキーワードを使って説明してみたいと思います。

 

 

1、オリボレン

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日本では大晦日とお正月は、年越し蕎麦やおせち料理などご馳走が並ぶ日ですね。オランダではご馳走はクリスマスで終わり、年越しに食べるものといえば、このオリボレンと呼ばれる揚げ菓子ぐらいで非常に質素なものです。小麦粉と卵と牛乳が主成分のドーナツ生地を揚げたもので、パウダー砂糖を振りかけて食べます。毎年、「オリボレンが一番美味しいお店」のランキングが発表されたりもするのですが、美味しいから食べるというよりも、これを食べるのが習わしだから大晦日にはいつもテーブルに用意してある、という感じです。そんな地味なお菓子ですが、歴史を紐解けばびっくり、実は何世紀にも渡り食べ続けれている非常に伝統的な食べ物で、キリスト教以前のペガン信仰(ゲルマン神話)の時から食べられていたそうです。太古の昔、ゲルマン・ペガンのペルヒタという通り魔的な鬼女神にお腹を切られないようにするため、丸い揚げ菓子を魔除けに食べたことから始まったそうです(オリボレンは直訳すると「油玉」と言われるよう、油っこいので刃物がお腹を滑ってしまうと信じられていたそうです)。さらに、このオリボレン、17世紀のニューヨーク(当時のニュー・アムステルダム)を創建したオランダ人移民がアメリカ現地に輸入し、それが変形して現在のグローバルなドーナツになったとのこと。ですのでドーナツの元祖でもあるのです。この話はオランダ人でも知ってる人は少ないので、年末のパーティーなどで逆に教えてあげたらびっくりされますよ♪

 

 

2、花火

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オランダだけではなく他の欧州諸国もそうですが、大晦日には花火が打ち上げられます。が、日本の花火大会のように市が市民のために開催するのではなく、個人が自分勝手に道路であげる花火ですので、危険極まりないのです。ニューイヤーのカウントダウン終了後、すぐにあらゆる場所で皆が一斉に花火や爆竹をドンパチ始めるので、街中はものすごい騒音と煙に包まれます。また打ち上げ花火を手に持って車や窓に花火をぶっ放す若者達や、何百発もの爆竹で郵便箱や公共のゴミ箱を破裂させたりする事件も後を絶ちませんし、不慮の事故で指や目を吹き飛ばしたりする人達で毎年アムステルダム市内の病院はフル稼動だとのこと。恐ろしいことに死者が出る年もあります。

 

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この写真は一昨年に撮ったものですが、このように車道でも花火が大炸裂しているのは日常茶飯事なアムステルダムのクレイジーな大晦日。一昨年の大晦日には、筆者は市中心地のクラブでパーティーを終え、郊外の家まで車で帰ったのですが、車道も含めあらゆる場所で爆竹や花火が炸裂し、その轟音と救急車のサイレンが入り乱れ、時々打ち上げ花火が車の前を突然横切るやら、煙がもくもくで前方は見えないやら、、という、そんなサバイバルな戦場と化した街を必死で逃げ延びた経験があります。

 

 

3、寒中ダイブ

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そして、「あれだけ大騒ぎして、夜通し花火に明け暮れた」のに、正月の朝は皆んな揃って寒中ダイブ。これは「ニューヤールスダイク」と呼ばれる恒例の行事で、毎年1万人もの人がハーグ市の海岸に集まり、オランダの国色であるオレンジ色の帽子をかぶった人々が一斉に凍てつく北海に飛び込みます。寒いのが嫌いな筆者はテレビでこの中継を見るだけで大晦日の喧騒後ということもあり頭がクラクラしてきます。ハーグ市のイベント欄には「新年のスタートを切るのに理想的な行事」と記載されていますが、夜更かしした朝にいきなり死ぬほど冷たい海に入って、激寒の浜辺で身体中海水と砂でベタベタになるなんて、、、一体、何が人々をそうさせるのだ?と小一時間オランダ人を問い詰めたくなる瞬間です。

 

とにかく、これでもか、これでもか、とオランダ人のパワーを見せつけられる年末年始なのでありました。

 

現地記者:
親松恵子

自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。 傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。

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