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ギリシャ

ギリシャ在住の現地記者が各地のお祭りやイベント、ご当地グルメからおもしろスポット、生活のひとコマまでフレッシュな現地の情報をお届けします。

ギリシャのイースターエッグ

ここ何年かは日本でもイースターをお祝いする人が増えてきているようですね。
キリスト教徒にとっては最大のイベントと言えるのがクリスマスとイースターですが、ギリシャではキリストの復活を祝うイースターの方が重要視されているようで、かなり盛大にお祝いします。
イースターのご馳走作りももちろん大事で、メインとなるのは肉。敬虔な信者は聖灰月曜日から40数日間動物性の食品を全く口にしない断食を行いますが、復活祭にはとにかく沢山の肉料理を食べます。
丸焼きの仔羊はじめ、ギリシャのイースターといえば肉料理のオンパレード。
肉をあまり沢山食べない日本人にはまさに「肉責め」といった感じで、この時期にギリシャ人のお宅におよばれするとかなり胃もたれで辛いのですが、断食明けの最初の食事はスープと、一応はワンクッション置いているのだそう。
聖土曜日から復活祭の日曜に日付が変わると、教会のミサから戻った人々は夜中に断食を破る食事をするのがならわしです。
 
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その時に食べるのが、羊の臓物入りの「マギリッツァ」というスープ。
臓物のほか、ロメインレタス、ネギ、ディル、米をコトコト煮込み、卵とレモンを溶いたものを最後に加えた具沢山でクリーミーなスープで、長い肉断ちの期間を終えるのにぴったりなやさしい味。
この時にイースターエッグも一緒に食べますが、普通に剥いて食べるのではなく、「卵割りゲーム」を楽しみます。
各自がイースターエッグを手に持ち、まずは尖った方同士、次に丸い方……と卵をぶつけ合い、最後まで割れずに(もしくは一番ダメージが少なく)残った人が勝ち。結構盛り上がる遊びなので、ぜひやってみてください。
 
イースターエッグについての習慣や言い伝えは地方や家庭によっていろいろあります。
うちの会社の冷蔵庫に何年もイースターエッグが入ったままだったことがあり不思議だったのですが、義母いわく「琥珀になるように」とのこと。振ると中身がカラカラ音をたてるほど置いて乾燥させたイースターエッグは黄身が琥珀のようになり(怖くて開けてみる気にはなれませんが)、7年置いたものは妊婦のお守りにされるそう。卵の殻が子宮を、中身が胎児を表すのでしょう。
また、教会で祝福を受けたイースターエッグは特別な力があり、その殻を果樹や作物の根元に撒くと豊作になるとも言われます。
 
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ギリシャではカラフルなイースターエッグも定番化していますが、伝統的なギリシャのイースターエッグは赤く染めたもの。諸説ありますが、赤い色はキリストの血をあらわすそうです。
イースターが近づくと、卵を染める専用の染料がスーパーなどで売られ、それを使うと簡単に綺麗な色の卵ができます。
ちなみに卵を染めるのは聖木曜日(復活祭直前の木曜日)と決まっていて、この日はイースターに食べるお菓子類も焼いたりします。
 
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染料で染めた卵は微妙にケミカルな風味が感じられる気がして、初めて食べた時はちょっと躊躇したのですが、この味がいいというギリシャ人も結構多いようです(笑)
添加物を気にする人用に、天然色素を使った卵用染料が売ってたり、また、野菜などを使って卵を染める自然派の人も。
日本ではギリシャのイースターエッグ用の染料は売ってないと思いますが、昔ながらの卵の染め方のひとつ、玉ねぎの皮を使ったものが簡単なので作り方をご紹介します。
この方法では真っ赤にはなりませんが、綺麗な赤茶色に染まります。
 
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まずは、玉ねぎの皮を用意します。
多めの量があった方がちゃんと染まるので、前もって集めておくといいです。
玉ねぎを皮は綺麗に洗い、水、塩適量とともに鍋に入れます。茶色い色がしっかり出るまで煮たらナチュラルな染料のできあがり。
最初から卵も一緒に入れて煮てもいいですが、あまり長時間卵を煮たくない場合は先に玉ねぎの染料を作っておいてください。
 
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このイースターエッグは茶色く染まるので茶色の卵を使ってOKですが、葉っぱで模様をつけたい場合は白い卵を使うとはっきりした模様になります。
好きな葉っぱを押し当てて、ストッキングを切ったものでぴったりきつく包んで端を結びます。
 
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あとは、好みの濃さに染まるまで煮るだけ。
艶を出したい場合は油をキッチンペーパーなどに少しつけてこすります。
 

現地記者:
アナグノストゥ直子

アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。
ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。

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