ただの卵ではありません

こちらの卵、ただの鶏卵ではない。
鶏卵より少し大きめで、色もわずかにくすんでいる。
アヒルの卵である。
だが、普通のゆで卵ではない。
有精卵どころか、孵りかけの卵をゆでたものである。
東南アジアでは一般的に食べられている栄養たっぷりの食品で、
ベトナム南部では「Hot vit lon(ホッビッロン、ホビロン)」と呼ばれている。
左側に写っている葉っぱは蓼(タデ)。
「蓼喰う虫も好き好き」のアレで、独特な香りの香草で、毒消しになるという。
これをつまみに、塩コショウと一緒に食べる。

スプーンの腹を使って殻の上部を細かく叩き、丸く殻を取り去る。
このときに、卵のとんがっているほうを下にするのがポイント。
この方がグロい中身が見えにくく、気分的に食べやすい。
また、中をすくい出す前に、殻の中でかき混ぜてしまったほうが
「いやーーーこれ、頭だよ!」なんて悲壮な声を上げずに済む。
味は卵チキンスープといったかんじで、
中身さえみなければ、すばらしい味である。
栄養たっぷりで「夜のおやつ」とも言われいるのだが、
夜の暗がりで食べれば怖さも軽減されるだろう。

アヒルの卵のほかに、ウズラの卵の孵りかけ「Trung cut lon(チュンクッロン)」
というのもあり、ウズラのほうが小さい分、抵抗なく食べられるかもしれない。
ビールのつまみに最高です。
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現地記者:Fiona
1992年大学卒業後、高校および専門学校で社会科教員として勤務。
2000年3月に初めてベトナムを旅行、2001年4月よりホーチミン市在住し
日系企業勤務。
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