マレーシアの金曜日に思う
マレーシアはマレー系、中国系、インド系を代表とした多民族国家。マレー系の人はイ
スラム教徒でマレーシアの国教はイスラム教。お隣のインドネシアにも沢山のイスラム
教徒がいるけれど、イスラム教が国教なわけではない。勿論、マレーシアでも個人の信
じる宗教の自由は認められているし、街には仏教寺、キリスト教会もある。
面白いのは、イスラム教が国教であっても、キリスト教のクリスマス、仏教のお釈迦様
の誕生日、ヒンズー教のディパバリなどは祝日になるところ。日本ではそんなこと無い
よね。
イスラム教は国教であることから、モスクの建築は政府の予算が下り、マレーシアには
地方を含めて美しいモスクがいくつもある。
そして、二つの川が合流するその間に出来た写真↓のモスクはクアラ・ルンプールで一
番古いモスク。とってもかわいらしいでしょ?私のお気に入りのモスク。

この川が合流した地点がクアラ・ルンプール発祥の地でもあるんだ。周りに高いビルが
建ってしまい、何となくポツンと取り残された感じもあるけれど、地元の人にもこのモ
スクが好きという人は多い。
金曜日はイスラム教徒にとっては神聖な曜日。お昼のお祈りに男性はモスクに集まり集
団で祈りを捧げる。

毎日朝から夜まで1日5回のお祈りをするイスラム教徒ですが(全部しない人もいるけ
れど・・・)、この金曜日のお昼のお祈り(1時25分くらい。時間は日の出、日の入
りの時間で多少変わる。)はモスクへ行くので、昼休みも長くなる。政府系だと12時45
分から14時45分までが昼休みになる。一般の企業ではモスリムの男性は通常の昼休みの
時間より遅くオフィスに戻っても勿論お咎めはない。

モスク近くでは、車がダブル・パーキング、トリプル・パーキングになっていても駐車
禁止の切符を切られることもないのだ。(警察の人もお祈りをしている・・・というこ
ともあるのだろうか???)
当然、金曜日の昼はアチコチで渋滞が起こってしまう。なので、私を含めイスラム教徒
じゃない人は、金曜日はお祈りの時間を避けて移動したり、モスクのある道を避けたり、
あまり近くにはいかない。
今、とあるテレビ番組のロケハンをしていて、久しぶりに金曜日のモスクの様子を見る
機あった。
『これからお祈りが始まるよ〜〜』というアザーンがスピーカーから流れ、お祈りの声
を聞く。それは、私達日本人にとってここは異国であり、目の前のこの神聖な儀式は異
文化なんだな・・・と感じる瞬間だ。その美しい声に思わず引き込まれてしまう。
マレーシアに旅行に来て、モスクを見学に行く人もいると思うけれど、リゾートやショ
ッピングに行って人々がお祈りする所に全く会わないこともあると思う。けれどイスラ
ム教徒でなくとも神聖な気持ちになるこの金曜日のお祈りは立ち止まって見る価値があ
る。
内容は全く分からなくても、世界にはいろんな人がいるんだな・・・という事を実感す
ると思う。
マレーシアでは、それぞれの民族がそれぞれの宗教をリスペクトしていて、生活をして
いるとそれを色んな所で感じ、自分もそれを自然と受け入れられるようになってくる。
グローバル化というのは世界の人が欧米化することではなく、異文化を受け入れ、自分
のアイデンティティーや文化に誇りをもって対等化していくことなんだと考えると、マ
レーシアは他の民族に寛容でグローバル化が民衆レベルで着々と進んでいる国なんじゃ
ないかと思ったりする。
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現地記者:宮下クミコ
1990年に渡航。
数年後個人事務所を設立。現在に至る。撮影や取材・リサーチなど
マスコミ系のコーディネーターが主な仕事だが、
他にコンサルや通訳翻訳もやっている
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