現地生情報 イメージ画像
2008年04月27日
カテゴリー:北米・中南米 | メキシコ

日本とメキシコに関わった芸術家たち

(その2 メキシコの芸術性に学んだ日本人のアーチスト達)


芸術の国メキシコにやって来た何人かの日本人アーチスト。
北川民次は、メキシコにアメリカから流れてやって来たと、メキシコに到着する前に泥棒にあって、無一文で。
そして、メキシコで、美術学校で学ぶ、15年間住み、特にタスコの町で、絵学校の校長として、現地の
メキシコの子供達や、大人に絵を教えたと。
彼の芸術教育は特殊であったようだが、その功績は、大きかったようだ。
彼が、メキシコに与えたものも多かっただろうが、きっと彼自身がメキシコから学んだものもきっと大きかったと思う。


一人の人間の人間性もその生い立ちや環境によって作られるだろうように、芸術もきっと常にその場所から、影響を受け、生まれ作られてゆくだろうから。


私は一冊の北川民次の本を持っている。


01_01.JPG


それはいただいたものである、大分前に、観光のお客様に、タスコの町を案内していた時、北川民次の所縁の地である事をお話したら、
民次の故郷、静岡県からいらっしゃった彼女は、「北川民次は私の親戚です。」とおっしゃった。
彼女の家の出の人が民次の義母であり、また民次の実姉が彼女の家の養女として来たと。
なんかとっても嬉しい思いがしたが、その後、彼女から、この本をいただいた。
ありがとうございます。
ふっと、メキシコの地で、民次の話が出たところで、民次に繋がる人に会えたとは、縁は、繋がっているんだなあと思った。


岡本太郎は、メキシコに来て、壁画を描いた。
それは、メキシコオリンピックの年1968年、今は世界貿易センターの建物になっているが、当時メキシコホテルとして建設していたホテルのロビー用に描かれた絵である。
「明日の神話」である。
これは、このメキシコホテルが完成せず、建物も売られたという事もあって、長いこと行方不明になっていたというものであるが、近年見つかり、日本へ持っていかれた。
この絵は、原爆を描き、未来へのメッセージだと。


01_02.JPG


01_03.JPG


写真の説明
この写真は、友人おおむら氏からお借りした大変貴重な写真です。
これは、まさに、岡本太郎によって絵が描かれたその当時、完成しなかったホテルのロビーに飾られていた時の写真です。

 
さて、岡本太郎の作品の中でももっとも大きな作品だというこの壁画、やっぱりメキシコで描かれた壁画であると思うのは私だけではないだろう。
壁画は皆、ダイナミックだが、まさに、これはメキシコの壁画である。
岡本太郎は、この絵を描くためにメキシコに来てほんの短い期間だけ滞在したであったろうが、彼も、きっとメキシコに学んだものが多かったと思う。


メキシコを知る人が、岡本太郎の大阪万博の太陽の塔の彫刻を見たら、まさにメキシコだと思うだろう。


イサム野口、彼もメキシコに滞在したのはほんの短い期間であったろう。
彼は、メキシコシティーの中心地にある市場の2階に立体壁画を描いている。


01_04.JPG


写真の説明
イサム野口の壁画のある市場、この建物の2階の部屋にある。
市場は毎日開いているが、彼の壁画のある部屋は週末は閉められている。


01_05.JPG


01_06.JPG
写真の説明
イサム野口の立体壁画


この市場の壁には、当時の先鋭若手画家達が多くの壁画を描いたにもかかわらず、その多くは、野菜や肉や日用雑貨品と人の雑踏の中に埋もれたように
風化して、傷つき、その壁画を見に訪れる人もめったにいない。
幸い、野口の壁画は市場の2階にあるので、市場の雑踏に中にある他の壁画に比べて、破損が少ないようであるが。


岡本太郎の壁画が、それを本当に探し求めていた人により発見され、日本の本当にそれを見たいと思う人の元へ行ったように、
ディエゴ リベラのソ連に贈って、行方不明になっていた壁画が、それを本当に探し求めていたメキシコの人によって、ロシアの博物館の倉庫から発見されて、メキシコへ
やってきたように、
野口のこの壁画も、市場の雑踏の中で、それを見に訪れる人もない窓ガラスの割れたあの建物から、本当にそれを探し求める人によって発見され救出されて欲しいものだと私は思う。


メキシコで、イサム野口は、メキシコの女流画家、フリーダ カーロとの恋愛でも話題にされるが、観光のお客さんにそんな話をしたら、
「えっ!そうなんだ。納得!」「かれ、メキシコに来たことがあったんだ、ティオティワカンの太陽のピラミッドと月のピラミッドをみて、このイメージがどうしても、彼の作った公園にそっくりなんだと思ったんですよ。」と北海道からいらっしゃったお客様が、おっしゃる。


その公園とは、札幌モエレ沼公園だと。
行ったことないけど、一度訪れてみたいものです。


ところで、日本の若い芸術家達もメキシコの地で、芸術を学び、また、活躍する人も結構いると思う。
私の知り合いで、娘の友人である人も、メキシコで活躍の場を持ち、頑張っている。
「芸術だけでは食べてゆけないんです。」「作るのに、結構金もかかるし。。。。」と。
「日本に一度、帰ったんですが、またメキシコに来ました。」と。


彼女は、アルバイトをしながら、芸術活動をする。
アートという私には、程遠いもの、だが、憧れを持つものに夢中で取り組んでいる彼女を羨望で見つつ、
もちろん今も素晴らしいアーチストであるが、きっと、メキシコの地が、彼女を素晴らしいアーチストに育ててゆくのだろうなあと思う。
メキシコは、きっと芸術が日常の中に息づき、芸術にたいして、懐が大きい国なのではないだろうか?



メキシコ行きのツアーをお探しの方はこちらから
メキシコ行きの航空券をお探しの方はこちらから

============================================================
現地記者:サッチー
メキシコに語学留学後、1977年に渡航。
のべ28年間メキシコ生活。
現在、観光ガイドの仕事をしている
============================================================

トラックバック
この記事へのトラックバックURL



トラックバック(TrackBack)について
この記事に対してリンクしました、ということを相手に自動的に通知する仕組みで、ブログ(Blog)の機能のひとつです。相手側もトラックバックを確認することでそのリンク先を知ることができます。
なお、このサイトでは、【Movable Type】というウェブログツールを使用しております。

TrackBack先の記事の閲覧に関して
※   トラックバック一覧に掲載されているブログなどのサイトに関しては、阪急交通社管理・管轄外のページになります。
したがって、阪急交通社が保証する内容ではありませんので、あらかじめご了承ください。
※   トラックバック一覧に掲載されているリンクに関して、阪急交通社管理者の判断により削除する場合もあります。
※   トラックバックの不具合に関して、阪急交通社では、スパム対策を講じております。
そのため、一部のブログやサービスによってはトラックバックが出来ない場合もありますが、予めご了承ください。
※   弊社へのトラックバックについては、必ず、該当記事へのリンクをお願いします。
リンクがない場合には、「HTTP error: 403 Throttled」として、トラックバックが張り付かない仕組みになっております。