ジョロナ 泣き女
メキシコの伝説で最も親しまれている、そして最も知られているお化けとうか?幽霊というか?
アステカ時代の女神というか?我が子を心配して泣く母親というか?
それが、ジョロナ 泣き女。
伝説のお話はいろいろバージョンがあるらしい。
だが、兎に角、メキシコ、アステカ王国のコルテス征服当時、そして、その後のスペイン支配のコロニアル時代当初、ジョロナは、白いドレスで、顔は長いベールで覆われている。
夜ごと夜ごとに現れ、空中をフワフワと漂い、「あー、わが子よ、あー、わが子よ、どうなるの。」と、
悲しみの悲鳴をあげ泣くと。
毎夜、昨夜はあちら、今夜はこちらと、町のいたるところに現れ、
その声は、すべての人々に恐怖を与えたと。
そして、湖の岸まで来て、長い嘆きの悲鳴をあげ、その後、消えたと。
ジョロナの曲もある。歌詞もまたいろいろあるらしい。
メキシコの曲は、たとえ、コリードという大衆歌などでも、歌詞は悲しい辛いものであっても、リズムは、踊りたくなるような曲が多いが、
この有名なジョロナの曲はゆっくりとしたちょっと、悲しげなメロディーである。
さて、毎年10月11月の毎週末、世界遺産にもなっているメキシコのソチミルコの特にクエマンコの湖の人口の島 チナンパで、
このジョロナ 泣き女の劇が、夜行われる。

説明:ジョロナの観劇の看板
これは、もう、15年もやっているのだそうだが、今年、初めて、見に行ってみた。

説明:クエマンコの船着場、多くの人が行列をつくって小船に乗ってゆく
この頃、急にメキシコシティーも寒くって、寒くってで、しかもソチミルコの湖の上で、小船の上からの観劇であるから、寒いのは覚悟して行ったが、本当に、おー寒だった。
風邪ひかなかったのが、不思議なくらい寒かった。
でも、わざわざこんな所でやるには、それなりに雰囲気満点でいいけど。

説明:会場まで、舟で行く。その途中のチナンパ(人口の浮き島)に火が灯してある。

説明:私達の乗った舟の船頭さんは若いがなかなか舟を上手の操り、他の舟を追い越してどんどん
進んでゆく。乗客が喝采してたが、最後チップを手渡したら、体がびっしょり濡れていた。この寒いのに。
ここで、上演されたジョロナ 泣き女は、アステカの蛇の女神 シワコウアトル説バージョンである。
何故かというと、シワコウアトルは、ソチミルコの守り神だそうだ。
アステカの王 モクテスマに賢者達が、いくつかの不吉な出来事を伝える。
それは、いろいろあって、不吉な流れ星があった事、奇怪な鳥が見つかり、その鳥の目を通して、肌の白い髭の長い異国人が、
金属に身を包んで、鹿のような動物に乗って進んでくるのが見えた事。
昔、この地を去って行ったケツアルコアトル神が、予言した年に戻ってくると。などなど。
また、シコアトル女神が、ソチミルコの湖から毎夜、現れ、
「このアステカ王国が破壊される。アステカの神よりもっと強力な神がやってきて、アステカの神さえも破壊する、
あー、私の子供たちよ!私はわが子を何処へ連れていったらいいのだ?」
と嘆き、悲鳴をあげ、泣き叫んだ。
そして、彼女の予言通り、スペイン軍がアステカ王国を滅ぼし、アステカの神のピラミッドを破壊して、そこにキリスト教の十字架を立てた。
そんなジョロナ劇であったが。

説明:劇の様子
寒くって、湖の舟の上で、トイレに行きたくなったらどうしたものか?
船20人乗りの屋形舟、約50艘1000人もの観客だそうで、そりゃあ、大変だぞ!って思ったら、
トイレ舟がやって来たのには笑えたねえ。
もちろん、飲み物や食べ物売りの舟も来て商売していて、「ケサディージャ!ポンテェ!」なんて呼び声かけて、食事も楽しんでいた。

トイレ舟の需要も多くあり、お客さん、「トイレ!トイレ!」なんて、トイレ船を呼んだりして。

説明:トイレ船
それにしても、夜のソチミルコの風景もまたよかったけど。
なんとなく月夜の明かりの中に、白いドレスを着たジョロナが、本当に現れるかも?の雰囲気も多いにありました。
写真は、夜の闇で、まったく、いいものが撮れませんでしたが。。。。。。
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現地記者:サッチー
メキシコに語学留学後、1977年に渡航。
のべ28年間メキシコ生活。
現在、観光ガイドの仕事をしている
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