壁画の国メキシコ そして、ディエゴ リベラ没後50周年記念展
先日、観光のお客様に言われた。
「この壁画の画家は誰ですか?」

写真の説明 :国立宮殿のリベラのメキシコの歴史を描いた壁画は、観光ルートになっている。
話を始める前にそう言われて、「ディエゴ リベラです。」と言うと、
「あー、フリーダの夫の……」
「はあ、そうですが.......」
卵が先か?ニワトリが先か? フリーダが先か?ディエゴが先か?
どっちでもいいかあ?
生前から、壁画家、画家として最も有名かつ活躍したディエゴは、友人のピカソにも、
「フリーダの描く絵は、俺もお前も絶対に描けない。」とフリーダの才能を認め、
後世には、フリーダがきっと有名になると思っていたふしがあるようだが。。。。。。
8月まで、国立芸術院で開催されていたフリーダ展は、連日行列の大人気であの世のフリーダ自身も夫のディエゴもびっくりであっただろう。
生前から大壁画家で世界で名が知られていたディエゴが「フリーダの夫ディエゴ(そうには違いないが)と言われるとは思わなかっただろうなあ〜
ディエゴの映画はないが、フリーダの生涯は何度も映画になり、映画ではフリーダが主役でディエゴは脇役だから、
映画効果で、フリーダの夫と呼ばれても。。。。。かあ?
ところで、今年は、フリーダ生誕100周年であると同時にディエゴ没後50周年記念の年であるので、今度は9月末から国立芸術院でディエゴ展が開催されている。


メキシコはよく壁画の国と言われる。
それは、メキシコ革命後、サロンの金持ちたちのためだけの芸術でない、大衆のための芸術、大衆に訴える芸術というので、壁画運動というのが画家達の間に興った。
それは、まさに、思想を訴える芸術であり、自分たちの歴史や現実やアイデンティティーやetcを人々に認識させ訴える芸術であると言える。
特にディエゴは、常に自分の思想、考えを壁画に描き、たとえ、作成を依頼した人がその思想に同意できずに、描きかえるように言っても、
そして、その絵が破壊されようとも、自分の意思を曲げる事のない芸術家であり思想家であり政治行動家であった。
そんな訳でディエゴのいくつもの壁画は、いくつかのスキャンダル事件になった。

説明:この絵は、もともとロックフェラー財団に頼まれて描いた絵であるが、破壊された。
後にメキシコの国立芸術院にリベラは、同じ絵を描いた。

説明 :もともとは、レフォルマホテルに描かれた絵であるが、絵の人物が大統領など政治家を豚などの動物の似顔絵で皮肉いっぱいに描かれた絵であるとされ、当時スキャンダルになった。
やはり、国立芸術院にある絵。
壁画というのは、20世紀の初めに始まったのではない。壁画は太古の昔から、何かを訴えるために描かれてきた。
紀元前2万年もの昔に描かれたであろう洞窟の岩に描かれた岩絵は、まさに、壁画の始まりである。
それは、まさに、神に自分たちのより多い狩猟を願い訴える絵であるだろう。

説明 : バッハ カルフォニア州にある世界遺産になっている洞窟の絵のメキシコ人類学博物館のコピーの絵
ティオティワカンの遺跡に描かれている壁画は、豊饒、雨を祈願して描かれている。

説明 :ティオティワカン遺跡のジャガー宮殿の絵
マヤのボナンパック遺跡の壁画は、自分たちの戦争の勝利を祝い、人々にそれを誇示し伝える絵であろう。

説明 : メキシコ人類学博物館にあるのボナンパック遺跡の壁画のコピー
メキシコのもっとも偉大な壁画家 ディエゴの壁画は、メキシコのあっちこっちの建物で見ることができる。
だが、個人の所有になっているものや、外国にある作品も見れるチャンスが、ただいまのディエゴ展です。
この時期に、メキシコにいらっしゃり絵に興味がある方は、是非、国立芸術院でのディエゴ展へどうぞ!
特にロシアへディエゴが寄贈し、行方不明とされていた壁画が、ロシアの博物館の倉庫にあり数年前発見され、
今回展示されているのが、「輝かしい勝利」

説明 :「輝かしい勝利」リベラ展で写真は禁止なので、本からの写真。
それは、アメリカのグアテマラ介入を批判して描いたものであると。
そして、フリーダも病気の身で車椅子で、亡くなる少し前、そのアメリカのグアテマラ介入抗議デモに参加したと。
デイエゴのいろんな壁画から、彼の思想、メキシコの歴史、そしてまた、ちょっと皮肉を込めたメキシコの現実を知る事ができるかもしれない。
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現地記者:サッチー
メキシコに語学留学後、1977年に渡航。
のべ28年間メキシコ生活。
現在、観光ガイドの仕事をしている
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