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2008年06月26日
カテゴリー:アジア | ベトナム

「ベトナム/カード賭博詐欺にご用心」

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写真とは関係ない話だが、最近カード賭博詐欺の被害にあう例がまた増えているらしい。
東南アジア全般でよく行われている詐欺で、ベトナムにやってきた外国人が詐欺を働いている。
公安が捕まえて強制送還すると一時期下火になるのだが、
また別のグループが入国して詐欺を行う、というのが繰り返し行われており、
2〜3年ごとに流行があるような気がする。
本職の通訳でもない私が事件の被害者の事情聴取で通訳にあたった例が7年間で3件、
つい最近1人の被害者の事情聴取の通訳したばかりで、
犯人はフィリピン人を主体としたグループで、先日国外退去になった。


手口はだいたい以下のとおり。


(1) 市場や観光スポット、道端などで、英語または片言の日本語で声をかけられる。
たいてい「今度親戚が日本に留学する」「母親が日本で心臓の手術をする」などの理由で
日本のことを教えて欲しい、という内容。


(2) ひとしきり話したあと「うちで食事をしよう」とか「留学の書類を見て欲しい」
などいって、自宅や宿泊先のホテルにさそってくる。


(3) しばらくすると、「自分はカジノでディーラーをしている。
ゲームを教えてやるから遊ぼう」と、ブラックジャックのやり方を教える。


(4) そこへ突然金持ち風の外国人が登場し、金をかけてやろうという話になる。
このとき「金持ちをだまして金を巻き上げよう」と、勝てる合図を教えてくれる
場合もあるし、勝手に勝たせてくれる場合もある。


(5) 金持ち風の外国人は負け続けてイライラし、掛け金がどんどん跳ね上がる。
「これで最後だ」と大金をかけてきて、「本当に金があるかどうか見せろ」といわれる。


(6) 金がないと「カードは伏せたままにして金を下ろしに行こう」ということになり、
キャッシュカードを使って現金を下ろすよう指示される。
限度額に達して引き出せないと、時計や貴金属を買わされる場合もある。


(7) 戻ってきて伏せたカードを開くと、当然のことながら負け。
引き出してきた現金や購入した品物をとられてしまう。
「いったんホテルに戻ってまた続きをして負けを取り戻そう。
 あとでホテルまで迎えに行く」などといってホテルまで送ってくれるが、
当然あとで迎えには来ず、そこで騙されたことをはっきり自覚することになる。


という内容だ。
特に身体に危害を加えた例は聞いたことがなく、
「賭け事をやろう」といわれた時点で「賭博は違法だから」と帰り、被害を免れた人もいる。
ベトナムでは賭博は基本的に法律で禁止されている行為だということを自覚しよう。
また、賭博は違法だから警察に届けるとまずいことになるかもしれない、
と総領事館にも公安(警察)にも届け出ず泣き寝入りする人がいるが、
ベトナムの公安は賭博グループの逮捕、国外退去に力を入れており、
私が取り調べに同行したときも公安は「賭博をした行為については咎めないので、
正直にすべてを話して欲しい。心配しないで欲しい」と繰り返し言っていた。
そして私が立ち会った3件とも犯人は即逮捕されており、
(1件は最後のゲームが成立する寸前、目撃者の通報で公安が踏み込み逮捕)
1件については幸運にも被害にあった金額のうち3分の2程度はその場で返金してくれた。


事情聴取の際に感じたことは、言葉があまり通じていない状況なのに
「せっかく誘ってくれたのだから」とはっきり断ることもできず、
相手のペースに巻き込まれ、結果的に相手の思うとおり操られているということ。
そのため被害状況を聞いてもはっきりとした記憶がなかったりする。
公安では被害者と加害者の供述内容が合っているか、誰が声をかけたのか、
誰がタクシーを呼び止めたのか、何回ゲームをやったのか、1回目はいくらかけたのか、
かなり細かいことまで聞かれるが、ついさっきのことなのに記憶がかなり曖昧で、
相手がそのときどういったか、ということも、答えることができない。
被害者の中にはクレジットカードを犯人に渡し、さらに暗証番号を教えてしまい、
犯人が引き出しを行ったので、被害額がいくらかも把握していない人がいた。
海外では言葉が通じないことで自分の意志をはっきり表示できずに、
事件に巻き込まれてしまうケースも多いのではないだろうか。
少しでも不安を感じたらそれ以上踏み込まないという決断も必要だ。
旅先で友達ができたら楽しいし、冒険したい気持ちもわかるが、
身分のはっきりしない人に自宅やホテルに誘われても付いていくべきではないと思う。


日本でやらないようなことは、海外でもやらないこと。


そして日本大使館や総領事館の連絡先ぐらいはメモして旅行に出かけよう。
皆さん、十分ご注意を。楽しい旅行となるように。



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現地記者:Fiona
1992年大学卒業後、高校および専門学校で社会科教員として勤務。
2000年3月に初めてベトナムを旅行、2001年4月よりホーチミン市在住し
日系企業勤務。
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