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2007年12月26日
カテゴリー:アジア | シンガポール

『犠牲祭』

12月20日はイスラム教の祝日でお休みでした。マレーシアではHari Raya Haji
と言われていて、「犠牲祭」(イード・ル・アドハー)のことです。イスラム暦の
12月(ズ・ル・ヒッジャ月)10日。メッカへの巡礼(ハジになる)の終わりに
あります。


ユダヤ経−キリスト教−イスラム教という流れがあって、ユダヤ教は旧約聖書、
キリスト教は新約聖書、イスラムはコーランを啓典としていて、旧約聖書は3つの
宗教の経典でもあります。イスラム教の人と話をすると「この3つの宗教は兄弟な
んだよ。コーランは第三の聖書なんだ。」といいます。


中の悪い兄弟ですが、元々は同じ流れを汲んでいる、そういう風に皆思っているよ
うです。イスラム教ではキリストも神からの言葉を伝える預言者として扱われ、神
の子とすることを批判しており、神は唯一アッラー。偶像崇拝することは禁止され
ています。


「犠牲祭」は、子供の頃ジャカルタに住んでいた時に見に行ったのですが、儀式自
体は終了していてちゃんと見たことがありませんでした。どこのモスクでもやって
いる事なので、今年は近所のモスクへ見に行ってきました。


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イスラム教はモハメッドを含めて、預言者が124人(数字は聞いた話なので正確
かはわかりません。)いて、そこにはアダム、イブ、キリストも含まれます。この
犠牲祭はその預言者のイブラーヒーム(アブラハム)にまつわる行事。


モスクにいた人が話をしてくれました。


『イブラーヒームは80歳すぎになるまで子供に恵まれず、やっと恵まれた息子イ
スマイルが大きくなった時に、イスマイルを犠牲として捧げるという夢を3回も見
た。これは神からの命に違いないと、イスマイルにその話をすると、イスマイルは
犠牲になることを同意します。


その儀式の時、イブラーヒームは神に送られた天使によって、「イブラーヒームは
神からの命令に従い、神への忠誠が証明された。」というメッセージを受け、イス
マイルを犠牲にすることは避ける事ができました。イスマイルの代わりにヤギ
(羊?)が神によって犠牲にするものとして贈られたとされ、以来この行事は、自
分の欲望を犠牲にしてもアッラーに帰依するという意味の表現として続いています。
そういう行事なので罪滅ぼしの犠牲式ではありません。』


「他の宗教の人には、動物を殺して・・・という人もいますが、そういうものでは
ないんですよ。」と話してくれた人は言っていました。


貧しい人たちに肉を分けることはイスラム教の行の一つ寄付にも繋がり、「シェア」
するという意味があるのです。


この行事自体はメッカ巡礼の終わりにあるのですが、巡礼していない人も、イスラ
ム教徒はそれぞれの国で行事を行います。


このモスクでは8頭の牛が犠牲になっていた。


牛は大勢の男の人に囲まれて、押し倒される。大勢の人にかこまれ、牛の抵抗はかな
り続きました。


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押さえつけられると、全員が祈り捧げながら、首を一気に切ります。
(出来るだけ痛みの少ない方法なのだそうです。)


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形は違いますが、イスラム教徒はこのようにお祈り、行程を踏んで処理された肉以外
は普段からも口にすることが出来ません。


7人の寄付で1頭を買い、その7人は3Kgずつの肉をもらい(モスクによって違う
のかどうかは分からない。)、残りは一部モスクで料理してみんなに配られ、一部は
貧しい人たちに分けられます。
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犠牲になるのは牛、ヤギ、なんだけれど、このモスクにはヤギはいませんでした。
友人の話だと、その寄付をした7人はその牛の背中に乗って天国へ行くのだとか。


オフィスで同僚に聞いたはなしですが、この犠牲祭の犠牲になるはずだったラクダが
逃げて大騒ぎになった・・・というニュースがあったそうです。「ラクダも犠牲にな
るとは知らなかった。アラブからわざわざやって来たのかな?お肉美味しいのかな?
動物くさそうだ・・・。」っと初めて聞くへぇ〜〜な話でした。


しかし、『ラクダのコブはどうするんだろう・・・』っと素朴な疑問・・・。
やっぱり食べるのだろうか?



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現地記者:宮下クミコ
1990年に渡航。
数年後個人事務所を設立。現在に至る。撮影や取材・リサーチなど
マスコミ系のコーディネーターが主な仕事だが、
他にコンサルや通訳翻訳もやっている
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