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<ライター紹介>

田中 慎二(たなか しんじ)

広島県出身で四十一歳
キャッチフレーズは「四十過ぎても直球勝負、誠実だけがとりえです」
妻と三人娘の(九歳、七歳、四歳)の五人家族で板橋区に住んでいます。
休日には、東京の下町歩きをするのが楽しみです。
入社後、十二年間は「業務渡航」という部署で
仕事をしていました。

「業務渡航」の仕事とは、企業で出張される方々の航空券やホテル
などの手配をする営業です。
残業で毎日夜遅く、土日出勤も多い職場でした。
業務渡航は一〇〇%手配出来て当然というもので、あまりお客様から
評価されにくい地味な仕事です。
が、直接お客様と接する仕事で、混雑期の予約を取ったり緊急対応を
した時には、「さすが阪急の田中さんだね」とお客様からお褒めの言葉をいただき、
「この仕事をやっていてよかったなあ」と感じたものです。

業務渡航の仕事をやって十二年経った頃、自分の中で「僕はこのままでいいのか」という思いが
沸いてきました。
業務渡航の仕事はひととおりできるようになった。
でもまだまだ自分の知っている旅行業の範囲は狭く、

「それ以外の世界も見てみたいし、血が沸き踊るような仕事をしてみたい」

それまではお客様や上司に言われたことを正確に迅速に処理することがすなわち仕事ができる証
と思っていましたが、その頃から自分自身で仕事の計画を立て、度胸ためしの飛び込み営業なども
やってみました。
職場で自己啓発の提案をしたりもしていました。
自分が今後どういう方向に進むべきかが見えていなかった。
自分の中で、もがき苦しんでいた時期です。

ちょうどその頃、イタリア駐在の話が舞いこんできました。
赴任期間は二年、しかも単身が条件です。
当時、私には子どもが既に二人いて妻は三人目を妊娠していました。
しかし、この願ってもないチャンスに僕は迷わず手を挙げました。
「仕事だけに限らず、自分の人生において必ずもたらされるものがある」と妻や親に自分の思いを
熱く語り、了承を得ました。
今思っても当時の妻の心中は不安でいっぱいだったことだと思いますが、
これっぽっちも顔には出さず、快く送り出してくれました。

〜イタリア〜

三千年以上の歴史、遺跡の宝庫、陽気なイタリア人、スパゲティーやピッツア、ワインなど
華やかなイメージの国。
その一方でいいかげんでスリなども多く、失業率も高い、イタリア人は狡猾で商売上手な一面もあり、
ヨーロッパには階級意識が根強く残り、黄色人種のアジア人など眼中にない・・・
イタリア語も全然しゃべれない私が果たしてイタリアで通用するのか?
赴任が決まった後、それまで期待だけだったのが、だんだん不安になってきました。

ローマに到着したのは、二000年十二月二日の十八時三十分。
今でもそうですが、夜の空港到着は淋しく心細いものです。
ローマレオナルドダヴィンチ空港から街へ向かう車の中から、コロッセオやカラカラ浴場を照らす
ぼんやりとしたオレンジ色のイルミネーションを見ながら
「この異国でうまくやっていけるんだろうか?僕の人生これからどうなるんだろうか・・・」
とイタリアに来てしまったことに後悔していた私がいました。

「イタリアでは日本のようなわけにはいかないぞ」・「頭をイタリア流に切り替えないとつぶれてしまうぞ」
などイタリアで生活することの厳しさを前評判で聞いていたのである程度は覚悟していました。
しかし、実際のイタリアはその私の想像をはるかに絶する・・
イヤハヤなんともとんでもない国だったのです。

さて私の「ないしょ話」の中心となるのはイタリアでの経験談です。
日本にいてはわからないイタリアの常識、イタリア人の考え方、理不尽な出来事、日本のありがたさ、
日本人の勤勉さ、日本の窮屈さ、これを知っておくとイタリア旅行をもっと楽しくできる秘訣、
などを織り交ぜながらご紹介していきたいと思います。
イタリア駐在を経験して、私の旅作りへの考え方は百八十度変わりました。

そのあたりもお話していきたいと思っています。
又、イタリア以外にもトルコや他の国々、又日常感じていること、休日に何をしているかなど
つれづれなるままにお話していきたいと思います。

2005年3月 1日

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